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多賀谷委員 大体、気密性が悪いということの
報告書が出ておるのですよ。その気密性がいいか悪いかは監督官も
事前にわかるでしょう。見ればわかる、レールが通っているから。それで側溝が掘られておるとか。ですから、煙が入るようになっているんですよ。それを
改善命令も出さなくて
点検をしておったか、これを聞いておるわけです。
そこで、時間も余りありませんが、総括して以下
質問をしたいと思います。
第一、今度の
災害を見ますると、
炭鉱はどこでもいつでも危険だという認識がないんですな。
炭鉱の
坑内というのは、どこでもいつでも危険なんですよ。万全というのはないのです。そういう認識が
労使ともになかったということ、これが第一。まさか
有明鉱においてという気持ちがあるんですね。ですから、集中
監視装置は立派にできておっても、先端のセンサーがないのですから。こういうことはあり得ないと思うのですよ。
それから第二には、技術、
機械というものに過信した。安全
対策というものは人間がやるんですよ、やはり人間が。それで技術は、あくまでも
機械は補助的なものですよ。人間のこの目で、この耳で、この臭覚で安全を確かめるという態度がなかったということですね。これが非常に欠如した。これは、人員さえ削減をすれば合理化がいくという物の
考え方が問われる問題である、こういうふうに思いますね。そうして、
ベルト番もいなかったとか、専任の
保安の職員もいなかったという。これはまさにそのことを物語るものではないか、こういうように思うのです。
第三は、コンピューターによる集中
監視室もあるが、肝心の、今言うように、その
煙感知器とかCOの
感知器とかいうものが作動をしていない、それの適正
配置が行われていない。それから、もしこれが、救急バルブがガス突出区域のように必置
義務であったら、私は助かったと思う。エアマントで空気を吸うて皆助かったでしょう。ですから、私はその点は、今日の
火災というものを、もうCOの出るのは同じですから、ガス突出区域でなくても同じなんですよ、これに十分な
対応ができなかった、
三井有明
炭鉱が救急バルブを据えていなかったというのは非常に残念に思うのです。第一、
鉱山保安規則というのは最低ですからね。これ以上
保安施設をしてもいいわけですから、これ以下になってはならぬという罰則までついておる
義務ですからね。これは非常に残念。ですから、COマスクをつけたけれども、それが高熱で、やけどをしそうだ、あるいは外した、あるいは一時間しかもたなかった、こういう問題になる。僕らは本当に残念に思うわけです。
第四は、
保安教育がほとんど行われていなかったんじゃないか。一体、三カ月に一回の訓練というが、実戦訓練ができていないのですよ。第一、
火災がどこどこの
地点に起こったらどういうように逃げるのだというのが、だれも鉱員はもともと知らない、だから現実に右往左往したわけでしょう。それは、古い筑豊なんかの
炭鉱では、班長が何人かを抱えて籠城して七十二時間も助かったなんていう例は幾らでもある。そういう点が全然見受けられない。どの経路から脱出したらいいかという訓練が全然なされていない。体で知っていないのです。
そうして第五には、今次の
災害は初期の
段階において重大なミスがある。そして、これを隠ぺいしようとしたのですね。所内だけのものにしようとした。外部に知らせない。それが
連絡がおくれ、
救護隊の
出動要請がおくれ、こういうことに全部なっておるのですね。これらを総括して、
局長並びに
大臣から答弁を願いたい。