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竹内(猛)
委員 県の開発審査会の議事録をもらいたいということを要求したけれ
ども、それは秘密だから出せないと言う。
委員の名前も大体聞いたけれ
ども、その
委員のある人に聞いてみると、議題が多くてほとんど議論をしないままに通してしまった、こういう話なんです。
現地へ行ってみると、
現地では千数百人の署名で県と町に要請をした。現在は問題が大変盛り上がっておりまして、実に深刻な状態にあります。
そこで、ここに
地元の声がありますから、これを全部読み上げますので、これに対応してもらいたい。
松代五丁目市街化調整区域へのホテル
建設についての趣意書
私達は、現在、筑波学園都市内、谷田部町松代地区に住んでおります。このたび、この松代五丁目南側道路沿いの市街化調整区域に、高層の大
規模ホテル(一〇五室、八階建、床面積三千百平方メートル)の
建設計画が進められていることを知りました。
これは、科学万博の宿泊施設補充のため、県や町が、
現地の視察をすることなく、又、住民への
説明もなく、唯、審査基準にあっているというだけで認可を与えたものとのことです。
しかし、
建設予定地は道を隔てた北側が閑静な公務員
住宅、南側が優良農地であり、将来高業地区として発展すべき所ではありません。高層ホテルが
住宅地域に隣接して
建設されることによって私達の受ける被害は、深夜までの騒音、盗難、交通事故の危険の増加、電波障害など、計り知れないものがあります。
しかし、私達が何よりも恐れていることは、日頃、世界に誇る研究施設をもつ学園都市にふさわしい居住環境が破壊されるのではないかということです。諸外国の例でも、学園都市には低層の
住宅の町づくり、遊技施設の禁止等、特別の計らいがされています。
このたびの認可は、わずか半年間の科学万博のためだけで、その後数十年に及ぶ町づくりに対する深い見通しが感ぜられません。本来、
住宅地に隣接する市街化調整区域は、県及び町が長期的な都市
計画に合わせてその利用を計るものであり、研究者の住居周辺の開発には、慎重な配慮がなされるべきだと思います。またこのことは、科学万博のテーマ「人間・居住・環境と科学技術」の趣旨とも矛盾するのではないでしょうか。
私達は、県が、このホテル
建設に対する認可を保留し、その審査にあたり、是非、現場を視察し、署名した一四〇〇名余りの住民の声を聴いて頂くことをお願い致します。そして、長期的な見通しにたって、将来に汚点を残さぬよう適切な
措置をお願い申し上げる次第です。
こういうように
現地は極めて明確な問題を提起をしている。
これはこの科学博覧会のテーマにも反する。つまり嫌だという公務員をわざわざ静かなところに宿舎を建てて、そこに移転をさして、ここでしっかり研究と勉強をしてほしい。その十メートル先の横に三十メートルのホテルを建てる。このホテルの
建設者は十年前にはラブホテルを経験している人だ。それで半年たてば、科学博覧会が終われば必ずそういう方向に移っていくであろうということは、当初の
計画がそうであった。今その部屋のつくりかえをしておるところですが、そういう状態の中で、この研究者の皆さんが今立ち上がっている。しかも県も町も、このようなものを建てるときには事前にその地域の住民の人たちと話し合いをしていかなければならないのに、そういうことを一切しないで、わかってから初めて懇談会を持たれるというこんなやり方は、これは常識じゃないです。許してはならない。どうします。