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金子(み)
委員 大変に御苦労だと思いますけれ
ども、大変に時間がかかりますね。その間にどんどんと
環境は悪くなるのじゃないかという心配はございますね。ですから、私は今伺いましたから一応そういうことかいなと思いますけれ
ども、少なくとも一緒に出てよかったのじゃないでしょうか。私はそれぐらいの御努力はぜひやっていただきたかったと思います。今回は出てこなかったんだから、言ってもしょうがないと言われればそれまでですけれ
ども、ぜひそれをやっていただきませんと、早い機会に出していただかないと、
環境問題はますます悪くなる、
環境庁としてはお困りになるばかりだと思いますので、ぜひそれを進めていただきたいと強く要望しておきたいと思います。
それから次に、長官大変に御熱心に
湖沼法をお出しになっていらっしゃいますので、
湖沼法の問題を一つ取り上げますが、
湖沼の水質を汚染する最大の原因の一つ、今長官御自分でもおっしゃいましたが、下水道ができてないという問題の家庭雑排水の
処理問題、これが全く未熟であると言っていいと思うわけです。下水道の整備の悪さ、これはひどいですね。この間の
委員会で
建設省が
答弁しておられましたのを伺っておりましたら、三一%しかできてないんですね。これは経済大国日本だとか文化国日本だとか言っていて、大変に恥ずかしい話だと思うのです。これは金がかかることもよくわかりますけれ
ども、経済大国日本だったらそこにお金を注いで、国民の健康を守ることぐらい
考えたらいいのじゃないかと素人
考えとしては
考えます。私
どもの立場では
考えます。スウェーデンなんか、御
承知のように九二%できておりますね。そのうちの七四%は終末
処理までやっているというのですから全然話にならない。私は、なぜ日本はこんなに下水道の
処理について遅いのかという問題は、ただ単にお金がかかるということだけでは済まされないと思うのです。
環境庁としてはこの問題については一〇〇%にしたいときっと思っていらっしゃると思うのです。だけれ
ども、それがなかなかできないということは
関係各省庁とのかかわり合いということが多分にあるからじゃないかというふうに思います。
時間も迫ってまいりましたので、その問題を詰めて申し上げますけれ
ども、先ほ
どもお話ししましたし、きょうの
質問の初めの項にも出てまいりましたように、非常に関連の深い各省庁との兼ね合いがありますから、それの兼ね合いの問題を
環境庁がどのようにさばいていかれる、さばくという言い方はおかしいですけれ
ども、協調して
環境庁が
考える方向へ持っていくことができないものだろうかということなのです。今までもきっと何遍もしていらしたでしょうね。
関係省庁との話し合いをやっていなかったわけじゃないと思うのです。やってこられたのだろうと思います。私は善意に解釈して、やってきたのだけれ
どもできなかったのかなというふうに思うわけです。そうでなくて、悪く解釈すれば、やろうともしないでひとりよがりを言っているのかな、こういうふうにも思わざるを得ないというような点もあるわけなのですけれ
ども、その辺なのです。どうしてできなかったのかという問題が、いろいろな事情があって一言では御
答弁なさりにくいかもしれませんが、私は長官、御
答弁いただきます前に、こういうことも
影響しているということを私なりに気がつきました。
それは
環境行政が最近非常に後退してきているのじゃないかという感じがするのです。結果の問題かもしれません。例えば、これは白書に載っているのですけれ
ども、地方自治体の公害専門部課がまた減ったのです。これは五十年には二百七十四の市町村にあったのが年々少なくなって今は百七十九市町村だ、百減ったのですね。そうすると、
環境問題を中心課題として取り扱う部局がどんどん減らされていくということは、結果的には
環境行政が弱くなるということになるのじゃないですか。だから、それで
環境行政が後退してしまう、こんなふうになってくるのじゃないかと思うのです。これがいわゆる行革の流れの中に巻き込まれてこういうことになるのかもしれないと思いますけれ
ども、とにかく中央地方を通じて
環境問題を重要な課題として取り組む体制が崩れつつあるという大変に恐ろしい不安な感じがいたします。こんなことになると、国民としては大変不安ですね。だから、これを何としてでも挽回していただきたいと思うのです。そういうことがもとにあるから、各省庁と話し合いをなさっても
環境庁の意見がなかなか通らないという結果になるのじゃないでしょうか。ここら辺をぜひ踏ん張っていただきたい。
環境庁長官だけに申し上げても無理かもしれないと思いますけれ
ども、総理にでも申し上げてもっと総合的にやってほしいというふうに言わなければいけない問題かもしれないと思いますが、きょうは
環境庁長官に申し上げる時間でありますから、ぜひ頑張っていただいて、後退しないように、ほかの省庁ときちっとできるようにやっていただきたい、努めていただきたいと思いますので、そのことについて一言御決意を伺って
質問を終わりたいと思います。