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馬場委員 あなたの
答弁を聞いていると、本当にもう何か寒くなるような
感じがするのです。
患者の心なんかというのはあなたは全然知らないですね。それで
水俣行政ができますかね、大体。今言ったところは何も守っていないじゃないですか。ひとりよがりですよ。例えば、大石さんの言った一人も逃さないように、そういう
姿勢が
患者なんかに全然見えませんよ。あなたがとっておるものを、一人も落ちこぼれがないように
環境庁やっておりますかと全部にアンケートをとってみなさいよ。だれ一人そうやっていると思いませんよ。ましていわんや
認定審査会の
委員ですよ。これにわざわざ書いて、
患者の信頼を失うことのないよう十分に配慮しなさい。全部
患者が、こういう
人たちはだめですよという人がたくさんおるじゃないですか、名前を挙げると失礼に当たりますから言いませんけれ
ども。そういうのは任命されるときにあなた方は——あなたはそのときいなかったかもしれぬけれ
ども、知っているはずです。私も
患者から聞いて知っているのだから。これはおかしいのですよ、これもおかしいのですよと、
患者はみなそう言っているのですよ。だから、
患者はおかしいと言っていますよということを私は知らせたこともある。それでも、拒否しているのを強行したじゃないですか。だから、
患者の信頼を得ない人がやっているじゃないですか。
それから、さっき言いました、これはもう繰り返しになりますけれ
ども、やはり抜本的な
認定の業務のことをやらなければいかぬのに、
裁判所から、あなた方がやっているのは努力のうちに入りませんよといって拒否されたことを、一生懸命やっているのだ、やっているのだと、それはみんなひとりよがりですよ。全部
患者の心を知らずにおいて、あなた方の官僚的なひとりよがりの頭でやっているからだめですよ。本当に発想を変えなければ。あなた方は、悪く言えば、
水俣病は早く終わらせて、そしてつぶしてしまえ、圧殺してしまえというような魂胆が後ろにあるのではないか。口先だけで一生懸命やります、一生懸命やりますと、こう言っているとしか思えませんよ。本当に頭を冷やして、
患者の心になって、目をつぶって、どうすればいいのかという心の通った、血の通った
行政をしなければだめですよ。
そういう
意味において、例えばこれと合わせて、この前、あなた方——あなた知らぬから言いますけれ
ども、
大臣、この
法律を通すときに、
水俣病問題総合調査法というのが、前の方に
法律が提案してあったのだ。その次にこの
法律が出てきたのだ。みんな
理事さん方が夜を徹してでも何日も話し合って、これはやはり二つ一緒に通すべきだということ、しかし、やはりいろいろの
事情があって、片一方は通す、けれ
ども片一方については特別決議を上げましょう。だから、この特別決議は全党一致でやって、守っていきましょうという特別決議を上げてこの
法律を片一方で通したのですよ。特別決議というのは、さっき言ったように、何にもしてないじゃないですか。
水俣病総合調査の特別決議、ここに書いてあるのは、私
ども社会党が出している
法律の内容を具体的に
行政で実行しなさい、あるいは特別立法でもしなさいというあの内容をこの決議に書いてあるのですよ。ところが、ほとんど仕事を進めていない。こだわりますのは、何回でもこれを出しますのは、例えば
水俣病が原爆に匹敵するような
人類の本当に悲惨な初めての経験。そして、原爆病には二つの
救済法が出ておる。やはり特別立法でも
水俣病につくって
救済しなければ
救済にならない。特別に
法律をつくるためには被害の
実態というのが明らかになされなければ特別立法はできないのだ、そのためにこういう総合調査法をつくって、こんなに深く、広く、悲惨な、深刻な問題、それならば原爆のように特別立法ぐらいつくって、そして
救済していくべきだ、そのことが過ちを再び繰り返さないことになるのだ、そういう形で出ているのですよ。それが
委員会で決議になっているのですよ。それが全然守られていないわけですから、そういう点について本当にここで、もうあと時間もありませんけれ
ども、
長官、さらに今のこの
法律の延長に当たっての
部長の
答弁なんか聞いておりまして、これじゃ
水俣病の
認定促進にはなり得ない。そして私は、
水俣病対策全体について
環境庁の
姿勢に非常に不安を覚えます。
そういうことで、繰り返して言うようで恐縮でございますけれ
ども、後ろの方から言いますが、この附帯決議は、我々はこの
法律反対ですけれ
ども、この附帯決議が行われることは、これが通ればひとり歩きするわけですから、歩かせる上においてはこういう条件が必要だといって附帯決議はやはりつけなければならぬと私は思いますけれ
ども、この前の附帯決議、これは守っていただけますね。この並行して行われました国会決議、これは積極的に
責任を持って守っていただけますね。どうですか。