○小林(進)
委員 その
解釈でよろしいのです。よろしいから、なおさら
天皇は
国民に対してあるいは
韓国に対して誤解を持たせるようなことのないように、ひとつきちっとしていただきたい。
なお、私は時間がないからあれですけれども、今の
河上質問に対しましても、何か
韓国に対してまだ道義的責任があるような
お話だが、あなたがおっしゃるとおり二十年前に我々は
日韓条約を結んで、わびるべきことはわびて有償、無償の賠償もやった、どこの国よりも
韓国に一番余計わび証文を出しているのです。あれだけの大きな侵略戦争をやられた中国には、一銭の賠償も一寸の領土も取られていない、全部帳消しだ。
韓国は、これは戦争じゃないんだ、植民地政策のいい悪いの問題なんだ。植民地政策と言えば、同じ植民地政策を台湾にやったけれども、台湾は今まで我が
日本に対して、これほど執拗なわびをよこせの謝れの、あるいはまだ
天皇さんに対して物を言えとかというような要望は
一つもない。これは植民地政策に関する問題ですよ。戦争とは別個なんだ。そういうこともひとつきちっと区別をしていただいて、いつまでたっても執拗におわびごとだけしなければならぬというような、そういうへっぴり腰な外交はやめてもらいたい、これが
一つであります。
それから二番目、十分ですから申し上げますけれども、同じくきのうの参議院でありまするが、カンボジア問題に対してあなたは、ベトナム軍の撤退を求めて、撤退をすればそれに従って順次資金の協力もしよう、あるいは撤退した
地域に対しては資材の協力もしようなど、段階的な撤退を認めているようだけれども、これは
国連の
決議に反しますよ。
国連の
決議は二回もしているが、ベトナム軍の不当な侵略なんだから完全に撤退しなさい、撤退しなければというのが
国連の
決議なんです。そんな中で部分的に撤退した分だけは協力するなんて言えば、いかにも不当な侵略を我が
日本が認めたような、国際の協定や
条約にも違反するような疑いを持たれますから、この点はひとつきちっとしていただきたい。
これは私ども、中国の民間人
会議に行って口をきわめて言った。不当な侵略を認めるようなことは、国際正義にも反しまするし哲学にも反する、外交にも反する、これはやめてもらわなければいかぬ。完全に撤退した、後はどうするか、カンボジア問題に対して
外務大臣はいろいろ言っておられまするけれども、これはカンボジアの国自身が自主的、民主的に決める問題である。撤退した後の情勢はカンボジア
国民の
判断に任せればいいことであって、こんなことまで余分なことを言う必要はないと思います。カンボジアの自主性、民主性に任すべきだと私は思います。どうぞこの点ひとつ誤解のないように、
大臣の御答弁を聞いておきたいと思います。