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水野参考人 お答えいたします。簡潔にという御指摘がありますので、簡潔に答えさせていただきます。
茅
会長が盛岡へ参りまして警察力と申しましたのは事実でございますが、ただ、これは民主主義の基本ルールとして申し上げたと思います。つまり、
開発行為の申請が受理されているという事態は、村当局もしくは村の議会が賛成をし、かつ
開発審議会の承認を得たものである。それが妨害されたらどうなるかというときには、これはむしろ警察力の問題で我々の問題ではないのではないか。議会制民主主義というものについて、教育者でございますので多少説教がましいところがあったかもしれませんが、その基本原則を皆様に申し上げたと私は記憶をしております。
次に、地元民に迷惑をかけないということにつきまして、どうも今の先生の
お話を伺っておりますと、
原子力施設が来る、
発電所が来るというような印象を受けるのでありますが、RI施設と申しますのはむしろ都会の中でももう既に存在をしておりまして、それと全く同じであると我々は
考えておりますので、我々の意識としては、安全を守りたいということに関しましてはむしろ人後に落ちないつもりでございますが、一般の認識といたしまして、先生の御認識として、そんな
原子力発電所のような
考え方で御論議いただくというのは当を得ていないのではないかという感じがいたします。ですから、そういう意味で我々も十分にほかのRI施設と同等もしくはそれ以上の努力をいたしますので、御迷惑はかけない。さらに長年の
技術の蓄積もございます。そういう意味だと存じます。さて、玉山村が隣接地域であってかかわりがないという
お話でありますが、私
どもはそういう認識を持っておらないわけであります。つまり、先ほど申し上げましたように、一本木を買収するという時点で、滝沢村の北端であるということから玉山村について
お話をしに参ったというのが実情であって、そのことを申し上げたわけでありまして、それ以後村に対して接触いたしております。その結果と存じますが、八月七日には、玉山村の地域住民を対象にいたしました、専門家を呼びましての講演会を開催されているわけでありまして、さらに八月九日には、玉山村の議会の議員
先生方が大挙して私
ども協会を含めまして実態
調査と申しますか視察にお出かけになった。またその際には入念に御
説明を申し上げております。
そんなことで、その後も、例えば今御指摘の流域の住民の方から御不安があったというときには早速出かけてまいりまして
お話をしているというようなことでございますので、我々の努力が確かに足りなかったかと思いますが、決してかかわりがないということではない、そのことで先ほど御指摘の公害防止協定というものを結ばせていただきたいと思っております。そこで、公害と申しますのは、いわゆる公害三法と申しますか、アイソトープ、放射性の問題が入っておりませんので、むしろ公害等と申しますか、公害に加えましてRIにつきまして、つまり放射性物質につきましてのお約束をしたい、さように思っております。
次に、雇用の問題でございますが、我々岩手県に誘致を受けましたときに、岩手県から強い要望がございました。岩手県は本州の北端に存在するのでどうしても先進
技術が来てくれない、ぜひそういった点について考慮しなさい、そういった強い御希望がございまして、我々としては実は処理施設をまずつくろうという
考え方であったのでございますが、なるほど我々が岩手県で御一緒に生活すると申しますか、お仕事をするためにはそれではいけないということで、先ほど先生が示されましたパンフレットに我々の
考え方が述べでございますが、先進
技術でありますアイソトープの医薬品を
開発し、または製造し、さらには最終的には焼却をするなりして処理をする、そういった総合団地をつくって、少なくとも我々が目的としていることを含めまして、つまり我々協会はアイソトープの知識の普及、
技術の向上ということが目的でございますので、その趣旨に合う団地をつくりたい。それがRMCでございまして、巷間言われておりますテクノポリスのむしろミニ版とお
考えいただいて結構かと存じます。
さらに、次に豊富な水が欲しいということにつきまして、実は私
どもRI施設でございますので、RI施設と申しますのは普通の理化学系の大学とほとんど同じでございまして、そんなに大量な水を必要とする工業ではございません。したがいまして、
開発審議会に提出しました資料にも、我々の全施設が完成した際にも一日の使用量は約二百立方メートルぐらいであると予測しております。このために私
ども、中に入る
企業、組織体に水の循環使用であるとかそういった節水をぜひ呼びかけたいと思っております。
実は、この辺は先生御存じと思いますが岩手山の伏流水が非常に豊富なところでありまして、問題はないと
考えられるわけでありますが、念のため敷地内をボーリングいたしました結果、水層は二層あることが確認されまして、RMCの揚水は下層の約二十五メートル付近から行うとよろしい、土地に詳しい専門家の
意見によりますとこうでありますので、我々その
意見に賛成していると申しますか、そういった取水をしたい。この取水につきましては、村の
開発審議会で御検討の上承認されたところでございます。
さらに、森林を伐採して水が不足になるのではないかという御指摘でございますが、この点につきましても、私
ども森林の伐採面積をなるべく少なくしよう、これは自然保護からも当たり前のことと申せましょうが、さらに林地
開発につきまして県の御許可をいただいております。その際に、やはり降水量であるとかいろいろなデータを差し上げまして、付近に影響がないという御判断で林地
開発の許可をいただけたものと私は
考えております。
さらに汚染水につきましては、先ほど申し上げましたようにこれはRI施設でございまして、我我はそうだからといって簡単な取り扱いをすることではございませんが、一部に、RMCが来れば広島の原爆とか水俣病の再来であるというようなことを申される方があるわけでありますが、常識から
考えましてそんな汚染水が排出されるとはゆめ思わないわけでございます。しかしながら、そういった汚染水が農業用水に混入するということにつきまして大変御心配な方がありまして、むしろ玉山村での御心配がありましたので、私
どもといたしましては、他の水と一緒にいたしまして処理をした処理済みの排水路を場外に建設いたしまして、砂込川まで水路をつくりまして、現在むしろその工事は完了して埋め戻し作業をやっておる実情でございますので、先生の御心配はないかと存じます。
さらに、この施設に一日にトラックが五百合来るだろうというような御心配でございますが、実は先日の
原子力局長の御答弁の議事録を拝見しても、我々の処理能力につきましては年間四千本であるというふうに言っておられるわけであります。年間四千本の最大の処理能力すべてを積みましても、一日に五百台にはならないと私は存じます。私
どもの計算では一日に数台である、むしろ一、二台であるかもしれないと思っております。そんなことで、お答えといたします。