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政府委員(
田中暁君)
噴火後の
対策でございますが、二日に
噴火したわけでございますが、同日、
三宅村に対しまして
災害救助法の適用を行っております。
それから、
政府といたしましては、
政府調査団を四日に、私どもの
長官を団長といたします
調査団でございますが、これを
現地に派遣いたしまして、それに基づきまして非常
災害対策本部を設置いたし、直ちに第一回の本部
会議を開きまして、「引き続き監視警戒体制に万全を期する。」等、五項目の当面の重点施策を講じたところでございます。
具体的な
措置といたしましては、まず
噴火のときの避難、それから行方不明者の捜索等につきまして、自衛隊、海上保安庁、警察庁、各消防機関、こういった実働機関がそれぞれ活躍をしたわけでございます。
被害を受けましたライフライン
関係につきましては、これは総戸数のうち非常に多くの部分で断水をいたしたわけでございますが、鋭意その
復旧に努めております。ただ現在も、
阿古地区はもちろんでございますが、
神着、伊豆等についても相当断水がまだ続いておりまして、今月末に何とか仮
復旧ということを目指して
努力をいたしております。電気につきましても、
阿古地区を除きまして現在は
復旧いたしております。
電話も、市外通話が一時不通等を見ましたが、これも現在支障がなくなっております。
道路につきましては、島内を一周いたします都道
三宅循環線という名でございますが、これが
溶岩、土砂崩れ等によって一部不通個所が出ております。これにつきましては、現在の
阿古地区の
溶岩の上には、御視察いただいたとおり、二本の応急
道路はでき上がっておりますが、一部まだ不通の個所がございます。
それから、空港につきましても、隆灰が相当ひどくて一時欠航いたしたわけでございますが、八日から隆灰除去が
完成いたしまして、空港は再開をいたしておるわけであります。
それから、食料品の
確保等、
被災当日からそれぞれ海上保安庁の巡視船や陸上自衛隊の航空機あるいは民間の東海汽
船等を利用いたしまして、食糧、衣料、医薬等を
現地に緊急輸送をいたしました。
また、
避難所におきまして、初めの
避難所は
三宅小学校、中学校といったところが主な個所でございましたが、五日から
避難所における炊き出し等を始めております。現在は、畳の敷いてあるところへということで、老人福祉会館等に分散をいたして、六百五十名程度の方々がなお避難を続けておられまして、十七日の朝から自炊を始めたというようにお伺いをしておるわけでございます。
学校も十二日から授業を再開いたしております。
それから、問題の
応急仮設住宅につきましては、これまでもお答えがございましたが、北部の
神着地区に五十戸の
建設に着手いたしておりまして、これは間もなく
完成をいたしますが、引き続き
阿古地区の下錆というところへの
建設を急ぐことにいたしておるわけでございます。
なお、降灰の防除
作業でございますが、これにつきましても、緊急
措置といたしまして警視庁から百六名、それから陸上自衛隊二百三十名が
現地入りをいたしまして、降灰のひどかった
坪田地区等の降灰の除去に活躍いたしまして、
先生方御視察でごらんいただいたとおり、一見、見たところほとんどの灰は除去されたというような状態に現在なっておるわけでございます。
なお、
政府系中小企業金融三機関に対しましては、五日付で
災害貸付
制度の
発動を指示するといった
措置も講じておるわけでございます。
大体以上でございます。