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松沢委員 第三期の減反についてでありますが、
新聞にいろいろと出ておりますので、それなんかも参考にしながらお聞きしたいと思いますが、七十万ヘクタール、これが
転作の
目標面積というふうに設定して、そして
備蓄というのも
考えていかなければならぬから、四万ヘクタールぐらい
備蓄のための米づくり。それから加工原料米ですか、みそだとかあるいはせんべいだとかという、そういうものが大体三十万トンぐらい要るんだから、六万ヘクタールぐらいはいわゆる他
用途米ということで
生産をしてもらう。
考えてみますと、四万ヘクタール、六万ヘクタールということになると、米をつくるのですから、そうすると七十万ヘクタールという目標は立てたけれ
ども、実際は六十万ヘクタールの目標という、こういうふうに
新聞は伝えているわけなんであります。
そこで、他
用途米の
価格の問題ですね。さっきも
日野さんの方から
質問があったわけでありますが、普通の食用米は大体トン三十万円、そういうみそだとかせんべいの原料にするというのは大体十二万円ぐらいということを聞いておるわけですね。そうすると十八万の差というものが出てくるわけなんでありまして、農協中央会等にも聞きただしたわけなんでありますが、共補償なんということをわれわれは研究もしていませんし、討論もしていませんよ、とにかく
政府の責任において補償してもらわなければできませんよ、こう言っているんだ、こういう話なんであります。そうすると、これは三十万トン要るんですからね、原料米で。だから、もし
農家の方で、そんな共補償とか、ろくな金も出さないで、それでつくれつくれと言ったってつくられませんよ、こう言った場合に、要る米なんですから、その米というのは外国から
輸入するということになるのですか。どういうことなんでしょうか。ここのところをひとつ聞かせてもらいたいと思います。
それから、二百万トン
備蓄というのは、食管法の改正のときの議論として、農林布の方としては二百万トン
備蓄という話を出されたわけなんです。さっきの答弁からしますと、いや国民はやはり古米というのは嫌うんだから新米を食べさせるということになると、そうよけい
備蓄するというのもどうかと思うのだ、こういう
お話でありましたけれ
ども、
備蓄と言ったっていろいろな方法があるわけなんでありまして、回転
備蓄であれば確かにそういう問題というのは起きます。だけれ
ども、棚上げ
備蓄ということでいくとするならばそういう問題は起きないのでありまして、私たち社会党の
考え方としましては、三百万トンぐらい
備蓄すべきなんじゃないか。だから、回転
備蓄でいって、そうして年間百万トンずつ
備蓄していって、四年ごとにそれは払い下げをやっていく、そういうふうにすればこれは問題ないじゃないか、こういう
考え方ております。(「何に払い下げするんだ、そんなことできるかね」と呼ぶ者あり)自民党はできないと思いますけれ
ども、わが党が天下をとったらそういうことをやる。とにかく、回転
備蓄とあるいは棚上げ
備蓄と二つあると私は思うのです。だから、長官の言っておられるのは、棚上げ
備蓄じゃなしに回転
備蓄を指しておられると思いますが、そうなれば、やはり消費者の皆さんだって古米ばかり食べさせられて嫌だということになると思いますが、棚上げ
備蓄も
考えていくということをそのときは言っておられたのですよ。併用していきます、こういうことを言ったのですがね。だから、これからの要するに
備蓄の方法、
備蓄の
水準をどういうふうにしてお
考えになっているか。
それから、これは
局長に聞いた方がいいと思いますけれ
ども、確かに豆それから麦は減反
奨励金をつけたことによって自給率が上がってきましたね。上がってきたけれ
ども、これは精いっぱいもらったという計算で私はやってみましたら、豆は大体トン八十万円ぐらいになるんじゃないかな。それから麦は四十万円ぐらいになりますよ、目いっぱい
奨励金をもらった勘定でいきますと。そんな高いもの一しかし
奨励金があればつくる。ところが、臨調の方では
奨励金からの
脱却ということを言い出しているわけなんですね。そうすると、
奨励金から
脱却したという場合においては、この麦、豆というものが果たして定着するのであるかどうか、はなはだ私は疑問に思っているのですが、その点は農林省の方ではどうお
考えになっているか。
それから、青刈りというのが
全国で三万ヘクタールくらいあるということを聞いているわけなんでありますが、あの青刈りというのは、所によってはえさになっているところもあるかもしれぬけれ
ども、ほとんどは刈り捨てている状態に置かれている、こういう
状況でございますので、もったいない話なんだから、何とか利用できる方法を
考えるべきなんじゃないかということで、われわれはホールクロップサイレージとして利用したらどうかという
提案を申し上げたわけなんであります。最近農林省の
お話なんか聞きますと、検討中だ、こう言っておられるわけなんでありまするが、要するにその検討中だという検討の
状況はいまどうなっているのか、それを明らかにしてもらいたい。
それからもう一つは減反の問題で、
奨励金の使い方であります。何しろ年間三千四百億円という減反
奨励金が出ているわけなんでありますから、これはどうなるのかということですね。臨調ではそういうのはよくないというような
考え方で来ているわけなんであります。農林省の方としてはこれを守っていこうという立場でおられると思いますが、五十九年の予算編成の場合どういうぐあいにやるつもりなのか、お
伺いをしたい。
同時にまた、
お話を聞きますと、
基本の五万円なら五万円という
奨励金と加算、団地化加算だとか
計画加算だとか、そういうものを逆転させるという
お話も聞いているわけなんでありまして、
基本の方が安くなって加算の方に重点を置く、そうして有効に
奨励金を使っていきたいという
お話も聞いておりますが、その場合に、
基本額というのは大体いままで五万円ぐらいになっておりますけれ
ども、これは今度はどのくらいに下がるのか、これをお開かせを願いたい、こう思うわけであります。
それから、えさ米の研究をおやりになっておりますが、どの程度進んでいるか、これも聞かせてもらいたいと思います。
それから、われわれがえさ米を認めなさいということを三年ほど前にいろいろ追及したことがあるわけでありますが、当時の亀岡農林
大臣は、いやそれはえさ米も結構だけれ
ども、何しろさわるとすぐぽろぽろと落ちてしまうので、脱粒がひどいのでとても認めるというわけにはいかぬとか、あるいはまた採算がとれないじゃないかとか、それから最も大きな理由といたしましては識別ができないというのですね。主食用の米と識別ができないのだから、万が一それが不正規流通として出回ったなんということになったら大変なことになるのだ、こういうことを言っておられたわけであります。他
用途米という米は普通の米と変わりない米なんでありますが、三年前まではえさ米というのは識別がつかぬから認められないということであったのが、今度は同じ米なんでありますが、それは三十万トンぐらいつくってもらったらどうかと、こうなるわけであります。いままでの
考え方といまのこの
考え方と大変大きな違いが起きている。それはどういうわけか。
私の勘ぐるところによりますと、皆さんは米が足りないなんということは口が裂けても言えない、足りないことは間違いないのだけれ
ども。そこで適当に、
備蓄米が四万ヘクタールだとか他
用途米が六万ヘクタールだとか、こう言っているわけだけれ
ども、非常に不安な米の
需給状況になっている。だからもう恥も外聞もない、とにかく識別がつくとかつかぬとかはかかわりなしにつくってもらわなければならぬ状態に入ったのだ、こういうことを言っておられるのじゃないかと思いますが、私の勘ぐりでしょうか、どうでしょうか。それも明らかにしてもらいたいと思います。