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岡田(利)
委員 いま前段で
部長が言われた企業
努力するところとしないところの格差といいますか、あるいは
技術水準から見ても、
技術水準の格差もやはりあるのだと思うのです。私、それも入れていいのじゃないかと思うのですが、それも入れて、ある
程度の手法で計算する方法はないのか。そうむずかしくないのじゃないかという気がします。
高島の問題については、そういう意味でぜひ
地元の意欲の喪失にならないように、ここは八時間勤務に対して慢性的に拘束十時間でがんばっている山なんです。そういう
炭鉱というのは高島
炭鉱しかないわけですよ、全職種完全に十時間の拘束時間というのは。三井三池の場合は、昔から拘束九時間の体制でやっているわけです。そういう点を
考えますと、いま
部長の答弁された方向でひとつ御検討願いたい、かように
思います。
次に、炭価の問題について承っておきたいと思うのです。
わが国の基準炭価は、古い歴史的な流れがあることは私も十分
承知しているわけです。ただしかし、今日の段階になってまいりますと、やはり炭価の問題について多少修正もしてみなければならぬところが出ておるのではないかなという気がするわけです。たとえば九州でも若松の低品位炭火力があり、そしてかつては苅田の二十二万キロの発電所があった。いまは全部なくなって、長崎の大村発電所に集約されているというぐあいに、火力発電所の立地も変わっているわけです。
北海道の場合は、比較的内陸の火力発電所の立地の変更はないわけであります。
そういう面で基準炭価を比較いたしますと、
北海道の五千カロリーが一万三千九百七十五円で、九州の基準炭価が一万四千百二十円だ。これだけで差があるわけです。もちろん、これには流通コストの
関係もあるわけです。ただ、私が調べた流通コストの
関係では、四十八年度炭価における流通経費、それから五十七年度基準炭価の
関係——四十八年度以降は大体わかるわけです、基準炭価の場合に全部公示されていますから。四十八年度以前はどうだったのかということになりますと、それを現行炭価と四十九年度以降の流通経費から推計して出してみますと、私の計算では、
北海道の場合には、九百七十六円が流通経費で一万二千九百九十九円になって、カロリー当たりが二円六十銭になる。九州の場合には、六百九十九円が経費で、一万三千四百二十一円で、カロリー当たりは二円六十八銭四厘になる、こういう計算になるわけです。これは、
通産省では四十九年以前の流通経費の資料がないと言うものですから無理して計算してみたわけであります。
ここで、もしカロリー当たり八銭違うとすれば、五千カロリーですから、五、八、四十、トン四百円違うという意味であります。流通経費がどうかという問題もあるでしょう。生であっても、とにかくここに百四十五円ですか、これだけの炭価の差があるわけです。しかもいま、政策的に言うと、空知四炭空知四炭といって、空知四炭に安定補給金の傾斜配分をするわけです。そして空知四炭というのは五千カロリーの炭を内陸発電所に送っておるところなわけです。かつては北電も苦しい時代がありましたけれ
ども、今日、電力の条件も変わっておるわけでありますから、そうしますと、私の指摘したとおりだとすれば、この炭価の是正を図る方向を推し進めるべきではないのか、私はこう思うのですけれ
ども、この点いかがでしょうか。