○藤原房雄君 確かに生活雑
排水もありますし、
原因が単一的なものでないことは当然だろうと思います。その中で
水産庁が携わる部門というのは
漁業振興というものになろうかと思うんでありますが、いずれにしましても
漁業者が、数多くの方々がそこで
生産の場を失うということからしますと、これはやっぱり
水産庁としても当然お
考えいただかなければならぬことだろうし、一義的には県または市町村、そこらあたりが、まあ広域的に言いますと県ということになるんだろうと思いますが、真剣な取り組みがなければならぬだろうと思いますが、何といってもやっぱりこういうノリのような非常にむずかしいものになりますと専門家が非常に少ないといいますか、県の研究施設にも一人や二人いらっしゃるようですけれ
ども、非常にむずかしい部門のようなんで、こういう問題についてはやっぱりもっと広域的といいますか、国でも当然その
原因究明ということや——かつて何十億という、十億以上の
生産を上げておった非常に良質なノリ
漁場だった、しかもそれは遠い昔のことじゃなくて、手の届くつい最近のことだったということ等を
考えますと、これはぜひひとつ
水産庁も
一つの大きな音頭取りになっていただいて、この問題についてもお考をいただいて、ひとつ推進を、いま
長官お話しございましたが、ぜひひとつ進めていただきたいもんだと思うんです。
それから、ちょっと
法案から離れるかもしれませんが、漁港
整備の計画がございますね。これはこの
法律に直接
関係ないのかもしれませんが、私は
沿岸漁業が
振興するためにはいろんなものが伴わなければならぬだろうと思うんですが、
水質が魚族の住むに適した
水質であることが大事であることはもちろんでありますが、
漁業者が一番大事にする漁港ですね、生活の場です。この漁港の
整備、これは第何次ですか、計画を立てて進めていらっしゃるわけですが、この漁港
整備についてもちょっと一言申し上げておきたいんですけれ
ども、改修工事には五カ年計画ですか、非常に長い年数でこの改築工事が進められるようになった。
漁港の改修工事のあり方について、ぜひ一言申し上げておきたいと思うんですが、これは八戸の鮫字蟻子にあります大久喜漁港に参りましたけれ
ども、いま防波堤をつくるんですけれ
ども、これは砂をとめるために必要なことなんですが、何せ浅くて船が入れないというんですね。最近の船の大型化やなんかで、ずいぶん漁港の
整備やなんかやっているようですけれ
ども、ここは何しろ以前から計画を進めるように改修工事をお願いしておったんだけれ
ども、ようやくことしからか去年からか、四千万ほどのあれで五カ年計画でやるんだということですけれ
ども、機械を積んでいる大型船が二十二そう中九そうは浅くて入れない。満潮時にようやく入ってくる。そういうのは、これは
漁業者にとりましては、最大の仕事の場を
確保されてないということになるんで、漁港の
整備の進め方というのは、いろんなことがあるんだろうと思いますけれ
ども、予算もありまして、
一つ一つ完全に一年から二年のうちにでき上がるなんというわけにはこれはいかぬだろうと思いますけれ
ども、漁港として用をなさないということが、四年も五年もたたなければ完成し得ない——全体としては五億以上かかるんだけれ
ども、一年四千万の計画で五年計画だということになりますと、五年たっても完全なものにはならないということですね。現在、その地元の方々が、実際船が入れないという、それで漁港だということですから、本来、第一種漁港というのは地元の方々が本当に利用できるものでなければならぬ。これは船が大きくなる、どんどん深くしなければならぬ、そういうものもあるのかもしれませんが、まずはいままで防波堤がなかったために砂が寄ってくる、こういうことももちろんあったんだと思いますが、計画を進めるに当たりましては、やっぱりそういう完全にできるというところまではいかないにしましても、順次利用できるような範囲内でこれを
整備を進めるということも非常に大事なことじゃないかと私は思うんですけれ
どもね。
水質がよくなるということや、また漁港があって船の着く場所がきちっとする、そういう
漁業者にとって一番基本的な大事なところがおろそかになって、計画だけがどんどんひとり歩きするというようなことでは、どうもちぐはぐになるんじゃないか。
漁業というのは非常にむずかしい
産業だという気持ちがしてならないんですけれ
ども、漁港の
整備につきましても、地元の方々の使いやすいというか、利用し得られるような
整備計画の推進といいますか、こういうことをぜひひとつ念頭に置いて物事を進めていきませんと、計画だけがあって地元ではなかなか実利的でないと、こういうちぐはぐな面が出てくるんじゃないかと私は思うんですけれ
ども、こういうことについては
水産庁として年次計画の中で進められて、そういうことは現場でやることなのかもしれませんけれ
ども、ぜひひとつ目を光らしていただいて、
漁業者の実利的な、実効のある計画の推進、こういうことで進めていただきたいという気持ちがしてならないんですが、どうでしょう。