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政府委員(石川弘君) この乳製品全体の
輸入の基本的な
考え方を最初に申し上げましてから、ココア調製品のお話をしたいと思いますが、私一番
国内の酪農乳業に競合するもの、これは御
承知のように事業団一元
輸入という形で一番かたい管理をしているわけでございます。それに続きまして、
国内において
生産をいたしましても、
価格面でほとんど競争できない。典型的に申しますと
えさ用の脱脂粉乳とか、あるいはカゼインといったようなもの、こういうものにつきましては、
国内で結果的に競合いたしませんもんですから、
需要量に応じた
輸入をしている。それに対しまして、いま御
指摘の擬装乳製品といいますものは、たとえば典型的に言いますと調製食用油脂の場合はバター代替品としてかなりの
影響力を持つ。したがいまして、これにつきましてはすでに御
承知のようにニュージーランド等と自主的な協調を結びまして、特に調整食用油脂の場合は、外国においてみずからの国で使わないにもかかわらず、
日本へ送り出してきているという非常な異例な
事態もございまして、そういう調整が可能となりまして、ある
程度のコントロールをしている。
もう
一つの、いま御
指摘のココア調製品と申しますのは、御
承知のようにチョコレート原料、チョコレート飲料等の原料になるものでございますが、これはやはり私
ども自粛を求めているという基本
姿勢は変わりはございませんが、他に代替する性格のもの、これが何か他の汎用性を持つということがなかなか、汎用性のないものということが
一つございまして、
国内のチョコレート
生産の原料の相当部分が実はココア調製品でございます。チョコレート
生産がある
程度拡大をいたしてまいっておりまして、それに応ずる部分、私
どもは気持ちの上では極力
国内の全粉乳を使っていただきたいということで、いろんな調製をするわけでございますが、これは
一つはチョコレートの
価格自身、これは御
承知のようにチョコレート自身、製品自身が外国からの
輸入品と競合いたしますので、ここでやはりある
程度の増加ということが行われてきたわけでございます。私
どもチェックをいたしておりまして、チョコレートの製造量以上にこれが入ってきているという事実はございません。それから全粉乳自身が
生産を減らしたということもないようでございます。しかし、やはり私
どもは極力
国内の全粉乳を使ってほしいという気持ちでございますので、これを所管しております食品
流通局等を通じまして再々にわたりまして極力自粛するようにということを申し上げている次第でございます。