○安武洋子君 強引な人事を進めるというふうなことは絶対にやっていただいては困ると思います。
岸局長は、「えてして一人一人の
研究者はその自分の入り込みました
研究の場面にとらわれ過ぎてなかなか全体が見通せないというようなことが起こりますので、」「その点を常に戒めながら
研究を
推進しているところでございます。」と、こういうふうに述べておられます。いま
農水省が当面している問題といいますのは、私は
先ほどから論議をいたしておりましてわかりましたが、局長のお
考えのような視点ではなくて、
臨調行革と、こういう枠組みが先にあって、これに
農水省としてどう対応するかというところから出発なさるからいまいろいろ問題が起こっているというふうに思います。一人一人の
研究者というのが
研究を
発展させる
方向をいま見失っているというふうな問題ではございません。ですから、スクラップ・アンド・ビルドの
研究機関の再編と申しますけれ
ども、そのスクラップもそれからビルドも、どちらもつまり
農業切り捨ての道に私はつながっていくという危惧を抱かざるを得ないわけです。
農水省は
技術開発の夢を語っていらっしゃいます。しかし、それを着実に達成していくプログラムを提起はなさっておりません。日本
農業のいま大変な危機でございます。日本
農業は危機だから、それから
農水省が大変な危機に置かれているんだからというふうなことで、職員に対してがんばれというふうなことでは私はだめだと思うんです。
研究者がどういうことに着目をしているか、そしてどういう
研究をしようとしているのか、あるいは農民が何を要求しているのか、そして農民が何を
農水省に期待をしているのか、日本
農業の真の
発展のために私はもっとこういうところに耳を傾けて現状を見ていただきたい。いまのままの
農水省の態度というのは、私は再び農基法の誤りを繰り返すことになるのではなかろうかというふうに思います。
古くからの言葉でございますが、農学栄えて
農業滅びるという言葉がございます。やはり私は、この行革の中で
農水省が生き残るということばかりを
考えるということになりますと、
試験研究機関が残って一定の業績を上げても
農業そのものが滅びることになる、こういう危惧を大変抱かざるを得ないわけです。
先ほどからの
農水省の御答弁を伺っていて、私はその危惧をますます深めるものでございます。そういう点は絶対にやっていただいてはならない、日本
農業を真に
発展させていただかなければならない、私はこのことを申し上げまして、これは御答弁よろしゅうございます。
これで、私の時間が参りましたので、
質問を終わります。