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志苫裕君 この問題、いつまでもやっておれないのですが、問題点はいろいろ言いましたが、さっきちょっと触れましたけれども、さっき大臣もお話があったし、私も言ったのだが、
一つは、そういう
施設が欲しいのに財政不如意のこともあって提供できない、そこへ結構な話だからそいつをい
ただこうかという善意というのか、ぶら下がり根性というのがあることも否定できないのだが、大臣、何とかの経済学というのじゃないが、こういう借り物をしまして
運営していきますと、必ずしも損得
勘定でいきますと、もうけにならないのですよ。
いま国でも、やあ新農構であるとか国土庁の何とかであるとか、いろいろなことで体育類似の
施設といいますか、そういうふうなものの枠がありますが、そういうものでやった場合どうなるだろうかなということで
幾つかのケース私も
手元に持っておるのですけれども、必ずしも得じゃありませんし、大体
一つ施設ができますと年間二千五百万ぐらいは
運営費にかかるようです。それから、つくるときも、
ただがらんどうのものがぽんと建つのじゃなくて、付帯
施設のようなものは、
土地の
契約のときにその付帯
施設を
自治体がつくることもはまり込みますから、そういうものにお金をかけて、さらに
BG財団に言われたとおりの
運営をしていきますと経済的には得でない。
しかも、問題点だけにしておきますが、これは全部どこでも同じ規格なんです。北海道であろうと、沖縄であろうと、新潟県の海辺であろうと山の中であろうと同じ。そして、大体三億から四億なんですけれども、これは地元の人は入札できない。特定の規格でBG本部が特定の業者に発注をしまして、地元の者は入札できない。
それと同じ
規模の体育館が、たまたまそれよりも少し念が入った、観覧席があるとかなんとかというようなものが同時に建った場所がある。BGがこっちにつくる、どこどこの
自治体がこっちにつくるというふうなものがある。それを比べてみますと、これがずいぶん違うのだな。町が地元の業者にやらしたものが地域の顔をしておって安いのだ。その体育館の建設をBG本部が一括をして一年間に
幾つもやるのだからもっとコストが安くいくはずだ。たとえば鴻池組であるとか何とか組であるとかというのが中央で請負う。全国同時にやるのだから安くつくはずだ。しかし、うんと高くつくのだな。これは運輸省あたりでもうちょっと
中身見てほしい。
そう考えてみますと、私はこの問題の締めくくり、まあこの点は私まだこの次にやりますので、町の財政負担という視点からだけでも、これは財政当局か
自治省、ちょっと調べてみておいてほしい。それから運輸省の方も、財団自身がやっておる
施設の建設のコストというのか、普通でやったらたとえば一億でできるのに、そこでやったら一億五千万かかるというふうな
内容になってないかどうか、この辺をちょっと当たっておいてほしい。いずれにしても経済的に見るとそうでもない。結局うまい話はどこかに落とし穴があるとか、
ただほど高い買い物はないとかというふうな話に落ちそうな感じがするので、これは検討してもらいたい。
たとえば新農構でBG
規模の体育館を建設した場合に、総工事費二億三千万、国、県の補助が二分の一で一億一千五百万、町の負担が二分の一で一億一千五百万、七五%が起債になる、残は二千六百万円で、それは二年払いだということを考えると、どっちがいいのかというふうなことにもなってくるわけでありまして、この辺の点は、きょうのところは私数字がありますけれども、皆さんが持ってないのをやり合ってもしようがない。
大臣、いろいろと少し長い時間かけて申し上げました。私は、船舶振興会のありようとか、いろいろな問題点あります。きょうはそのことは一応こっちにおきますが、いずれにしても、地方
自治体からいって
財源均てん化という意味で何がしかのそういうことが行われるのであれば、
自治体がもっと自由に使えるように、
自治体にそれだけのお金あげますから考えてくださいと言ったら、いろいろなことを考えると思いますね。また町の
費用も幾らか足すとか、同じ
体育施設つくるのならもう少し別のアイデアもあるとかというふうに、みんないろいろな人が寄って集まって考えるでしょう。それで、そういうところ、この仕組みの本元を直せないのであれば、少なくとも
自治体と海洋センターのかかわりで言えばそういう自由なお金の使い方、一種の
交付金のような、あるいは
自分のアイデアが生かせる地域の顔をした
施設、文化的な香りをした
施設にする。グラウンドをつくって人間をしごくような場所じゃない、父兄も来れるという、そういう一工夫があってしかるべきだ。
そういう点について、これ三日間にわたるやりとりですが、何かかたくなに問題ありませんよ、違法性はありませんよと。きょう法制局に聞かぬで済みませんでしたが、私はやっぱり法の精神からいくと至るところで抵触をしておるという見解に立っておるのですが、どうもこれで法制局に聞いたら異常ありませんと言うだろうから聞かぬ方がいいと思って聞きませんけれども、しかし問題の
指摘は、私は少し長い時間かけたけれどもわかってもらえたと思うのですね。これはひとつそう各省庁こだわらずに、いいことになっていけばいいのでありますから、文部省も
自治省も運輸省もそういう問題については一斉に検討をしてもらいたい。
大臣も先ほど問題の所在について若干所見も述べられましたが、これは十分検討に値する、しかも
財源にしますとそう小さい額でもありませんし、これはまあ奇妙な理屈言って断るほどのこともないかもしらぬが、しかしそのことによって悪魔とでも握手をするというような無節操なことはできない。
公共団体としての分を越えることはできないというあたりも
一つの物差しにして検討してもらいたい。大臣いかがですか。