○
和田静夫君 もうこれ以上はやめますが、私は、どうも、ここのところは基本的な問題として
一つありますから、
厚生大臣と、
大蔵政務次官を通じて竹下
大蔵大臣に、ぜひその辺の見解をまとめておいていただきたい。後刻もう一遍、これは、きょう
厚生省の
決算これで終わりということにならぬような気がしますけれ
ども、やりますからね、これ。すなわち、私は、内閣がいわゆる個人の国家公務員が持っている守秘義務との
関係において、
国税庁長官までこれを知り得る。それは当然
国税庁長官を管轄しているところの
大蔵大臣は知り得る。そこでとまってしまっているのか。その
関係において、今度の問題は、厚生
行政との
関係で健保法違反の問題、あるいは検察・警察との
関係におけるところの刑法詐欺犯の問題と広範になっていくわけですから、内閣全体としてこのことを知り得る、内閣
総理大臣は当然御存じになる、こういう
状態になるのかならないのかというところが、さっき直
税部長が言ったような厳しい意味での守秘義務との
関係においてどうなるのかというのは、これは学説も分かれるところですし、いろいろ分かれるところでありますが、一遍どこかで決着をつけなければならぬ問題だと思うんです。ロッキードの問題のときでもやっぱりそこのところが非常に問題になった、守秘義務との
関係では問題になったことでもありますから、そういう意味で、これは後刻の
答弁にゆだねることにいたしますけれ
ども、問題として私は提起をしておきたいと思うのであります。
この問題の最後でありますが、とにかく
厚生省、
不正請求が、実は
厚生大臣になられてあれでありますが、しかしあなただって官僚の経険を豊富にお持ちでありますからあれですが、後を絶たない理由といたしまして、制度的に私は問題点がありはしないかということを実は思うんです、今度のことを考えてみても。
この二月から
不正請求返還金加算制度を発足されることになりました。それは知っています。私は
一つの制度的対策である、しかしなお不十分であろうと思うんです。やっぱり
行政がもっとチェックをする機能というのが私は必要だろうと思うんですね。ところが、歯医者さんの資格をお持ちの方で
厚生省の技官にそうたくさんおなりになるんだろうか、なる希望者があるだろうかといったら、賃金の問題を考えてみたりしてみたって、現実の問題、地方では
厚生省技官というのは欠員のままですね。したがって、中央の段階でもって予算
要求で定数を伸ばしてくれといったところで、
大蔵省はそっぽを向いて、なかなか今日の
状態の中ではならぬ。そうすると、
行政的なチェックの仕組みというのはなかなか充実をしないということになってくることも
一つ考えられますね。そうすると何かを発想しなければならぬと、こういうふうに思うんです。
たとえば、今回の
金銀パラジウムと
ニッケルクロムというのは外見上ほとんど区別がつかないと言われています。そうすると、
調査するといっても、かなり手間暇をかけないと事実が判明しない、事実認定がむずかしい。そこで、たとえば、私は、患者に使用材料の明細を渡すことを義務づける、歯医者の側に。これもまた論争がありまして、お医者さんの場合は、それはがんを知らせたくないとか、お薬の内容を知らせればあれだといって、いまのように
保険組合、健康
保険組合がやっている告知のあれをもらってみたところで、何月何日あなたはどこの医者にかかって総額これだけかかりましたよという告知、あれだけでもずいぶん効き目があるわけですが、歯の周辺にもがんがあるからというようなことになると話は別ですが、使われたところの材料などというものは、これは、私は
歯科医師が書いたって、患者に渡したっていいんだろうと思う。そうすると、それを持ったところの
保険者は被
保険者である患者に対して点検をすることができるというようなことも素人なりに考えるのでありますが、そういうような形でのチェック機能の充実とでも申しますか、そういうものについて、何か、どうです、私はひとつ提言をしておきますが、この機会に
厚生大臣の御見解を承ります。