○渋谷邦彦君 恐らくいま
谷川さんおっしゃっておることは今日までの繰り返された
答弁をいまここでまた再度確認をされたということであろうと私は思うんですね。なるほど
経済成長というものもそれは流動いたしますので明確にこうだというその視点をとらまえることはなかなか困難であろうというふうに思うんです。しかし、いまこういう
経済環境の中で急速な伸びということが
考えられないこともまた事実であろうと思う。恐らくいろんな点を想定しながら、そういう中でその平均値を求めながらこの辺が妥当であろうという、そういう想定に立って立案をされるということがこれは常識じゃないかと私は思うんですね。
それはさておきまして、いますでに
防衛庁としてはたとえば次期の主力地対空ミサイルですか、SAMX等々の導入を真剣に検討されている、あるいはヘリコプターの新しい機種も
考えられておられるようであるし、あるいはナイキやホークについてももう大変古くなってきた、耐用年数もあるいは相当経過しているかもしれない。兵器なんてものはもう年々再々開発が進んで相当すぐれたものが出てくるわけでありますから、それに対応するためにはせめて最低限度は守らなきゃならぬというのが
防衛庁の見解でもあろうかと思うんです。そうすると、それに要するもう代替の時期が来ているというような
状況を
考えますと、相当のやはり
予算要求をいたしませんと
防衛計画の
大綱に迫れないということが、これは専門家ならずとも常識で
判断してそういう事態が来ることは当然予測されるのではなかろうか。
それともう一つ、これは数字の魔力ということになるんでしょうけれ
ども、後年度負担が先へ行けば行くほどがっとふえてくるわけですから、こういったことを合算いたしますと、
防衛費に占める割合というものはまさしくこれは突出していると言われても否定できない、そういうことにつながっていくのではあるまいか、こういうふうに思えてならないのですけれ
ども、その辺の整理は当然いままでの多くの議論の中で整理がなされてきているだろうと私は思うのですが、それを踏まえた上でなおかついま
長官がおっしゃったような方向で取り組まれようとしておられるのか、いや、やはりいま申し上げているような方向をある
程度考慮の中に入れながら
防衛費というものはこうあるべきだということを設定されようとしているのか。それはなるほど
長官指示というものをお出しになってこれから具体的にはおまとめになる
段階であろうと、こう思うんです。
その中にはいま申し上げたほかにもあるわけですね。七四戦車にいたしましてもP3Cの問題にいたしましても、あるいは護衛艦の問題にしても、あるいはF15の導入にいたしましても、やはりそれも五十九年度にはある一定のものを確保しなければ
防衛計画の
大綱の
水準には迫れないと、こうなりますと、どうしてもそれが必要だとすると、一%の枠を超えやしまいかというのがいままでの長い議論の中で言われ続けてきた。しかし、それはあくまでも尊重すると言われ、尊重するのならばその
計画というものは
達成できない、じゃこういう
考え方に立っているのか。やむを得ず突破しようとする場合には、新しい
判断をいつ、どういう
時点で
防衛庁としてはお立てになるのか、それを発表するおつもりなのか。そうしませんと
国民のコンセンサスというものは得られませんわな。そういう点は当然お
考えになっていると思うのです、ここで改めて議論されなくても。その点を重ねて明らかにしていただいた方が大変ありがたいと思うんですが、
谷川さんからの御
答弁をお願い申し上げたいと思います。