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藤井(貞)
政府委員 女性の
産前産後の
休暇の問題についてでございますが、これはただいま御
指摘がございましたとおりでございまして、私といたしましては、実はこの問題は大変重要な
意味を持つ問題であり、また影響も大きいことでございますので、積極的に取り組んでいくべきであるという姿勢をとっておりました。五十六年あるいは去年も引き続き御
指摘をいただきました際にも、若干申しわけ的なことで申し上げたのでありますが、実は私は、もっと前にこの問題は解決すべきだということを
考えておったことは事実でございます。そういう趣旨から、この席上でも御
答弁申し上げたというふうに、はっきりこれは記憶をいたしております。
ただ、去年、この席上で
山本委員の方から御
指摘がございました際に、言いわけ的になってはなはだ申しわけがないがということで御
答弁申し上げたことがございました。そのときに申し上げましたのは、
民間の
普及率の問題、それからその後における
情勢の
変化といたしまして、いろいろ
婦人の
勤務条件、
労働条件等について、基本的なまた抜本的な
検討が行われていくというような
情勢が出てきたということ、それから
人事院自体の問題といたしましては、おととしはっきり打ち出しましたように、
公務員制度を取り巻く
情勢というものが非常に長い間に
変化をしてまいった、特に高
年齢化、
高学歴化というものが進んでまいるという
情勢のもとに、もう一遍やはりこの際長続きする
制度を見直してはどうかということを
考えまして、その
作業に取り組むという
状況が出てまいりました。
これは大変精力的にやっておりまして、でき得るならば、六十年度を
目途といたしまして
実施に移してまいりたいということで意気込んでいまやっておるわけでございまして、そういうことの中に、いま御
指摘になっております
婦人の
産前産後の
休暇の問題ということだけでなくて
休暇制度全般、これは実は大変古いままに暫定的な措置みたいなことで今日まで来ておるわけでありますけれども、これはやはり新しい観点に立って実情にも即応したことで改めなければならぬという問題が出てまいっております。
そういうような点もございますので、実はこの問題だけを取り出してやるということについて若干じくじたるものが出てきたということでございまして、私としても大変申しわけないことに思いながら、ひとつもうしばらく
検討の
期間を与えてもらいたいということを申し上げた次第でございます。この点は、ことしの場合、いまの場合も実は変わっておりませんが、しかしあれからまた一年たっておるわけでありまして、私としては精いっぱいの
努力でできるだけ速やかに、私の
考えておりますまた御
指摘にもございました線に沿ってこれは必ず
改正はしたいという
決意でございますが、その時期等につきましてひとつもうしばらく御
検討の
期間をいただきたい、御猶予をいただきたい。大変、初め申し上げた時期、時点との食い違いがございまして、これは率直に言って私おわびを申し上げておきたいと思いますが、ひとつもうしばらく時間的な御
検討の
機会をいただきたいというふうにお願いをいたすということでございます。
それから
男女平等の問題でございますが、これにつきましては実は各
方面の
努力でだんだんと、
男女を同様に取り扱っていく、平等に取り扱っていくという施策は着実に進んでは来ていると私は思います。ただ、見方によっては、まだまだ手ぬるいという批判があることも事実でございまして、
人事院が直接受け持っております問題にいたしましても、実は
先生も御
承知のように
試験関係では、各省についても
相当問題点がございましたけれども、しかしこれはやはり当然やるべきだということで、ほとんど全部にわたって
門戸の開放をいたしました。これは各
方面にも非常に好評であり、また御
婦人の方々も、
大変職業意識に目覚めて新しい
分野に積極的に進出しようということでそれなりの成果が上がってきておることでありまして、大変結構なことではないかと私は思っております。しかし、事柄はこの面だけではございませんで、あと全般的な各領域においてその平等の実現ということについては、われわれとしてもその
立場、
立場で
努力をしていきたいというふうに
決意を固めておる次第でございます。