○横山委員 難民とか中国孤児とかいろいろ問題は残っておりますが、時間がありませんので、
法務大臣にもう
一つ嫌みかたがた御注文をしたいと思うのですが、賭博機械のことです。
私は、パチンコが発祥地の名古屋なものですから、パチンコの業界のことはよく知っているのです。パチンコも、戦後だれでもかでもやった時代と違いまして、いまではかなりの資産投下しなければできません。そして、防犯任務もかなり徹底しておるというように、パチンコ産業とかパチンコ機械メーカーというところでは歴史を持っているわけです。だから、安定していると思うのです。威令も指示も行き届くわけです。パチンコ機械は言うまでもありませんが、店舗は認可業務、届け出が厳しい。
余り厳し過ぎる、各県ばらばらだと私は言っているのですが、それに比べますと、いま話題になっている大阪を中心にいたしますいわゆる賭博機械、何が違うかというと、私なりの解釈によれば、景品がつくかつかないかということです。パチンコは景品がつくから射幸心をそそるというわけで
許可営業、
許可機械ということになっておる。ところが、いまの賭博機械というものは景品がつかないわけですね。ですから、原則として機械の
許可が要らないのです。要らないことをいいことにして喫茶店その他で賭博が始まっておるということだと思いますよ。これが均衡上一体適当なのかどうかということが
一つです。
それからもう
一つは、パチンコもそうですし、特に賭博機械等、景品のつかない遊技具、そちらの方にとにかくおびただしい
警察のOBが入っているわけです。これはあなたも御存じだと思いますが、
警察の人は長らく勤めても行くところがないということもあるかもしれません。あるかもしれませんが、この種の産業がいまや収入もかなりの額に達しておるし、それからこの不況下にこの種の業務がはやっておるものですから、行く先としてはいいところですね。収入のあるところです。けれ
ども、はしなくも今度の大阪の問題で、大阪の府警は一体どうなっておる、兵庫県の
警察はどうなっておる、全くめちゃくちゃではないかと言われておるのですよ。私は名古屋もそうかなと思って調べてみましたところが、名古屋は大阪とは体質が違うというのですね。財団法人で景品交換をする組織が大阪にはあるそうですね。それが社会保障の方へも金は出しているかもしれませんが、そういうところへ
警察のOBが天下りして本当にたくさん行っているわけです。
私は、
刑法に触れる触れぬ以前に、
警察として少し
考えてもらわなければいかぬのではないか。だれも行っていかぬとは言いませんよ。しかし、圧倒的に
警察のOBが入り込んでおる、たむろしておる、ここが天下りの受け入れ体制の
根拠地になっているということは
余りいい話じゃないと思いますよ。官房長官もそういうことだったので、この間予算委員会で釈明されたようですね。あなたも官房長官も
警察の親玉だった人なんだけれ
ども、親玉として少し
考えたらどうですか、後輩にそういうことはいかぬぞと。
それから風俗営業法の適用のあり方についても、これは景品がつくから
許可制度、景品がつかないから無
許可だ、それが賭博の温床になっている。私は行ったことはないですけれ
ども、コーヒー屋でそのゲーム機を中心にして賭博が堂々と行われ、コーヒー屋のおやじがそれで銭を出すというようなことが白昼まかり通っておるようですね。それをメーカーはじゃんじゃん出しておる。そんなことは、熊襲を討つよりも新羅を討てという
言葉がありますね。これは
許可の必要でない機械ということも問題があるでしょう。あなたも参議院
議員当時恐らく御存じなかったわけでもないでしょうが、どうしたらいいと思いますか。あなたもOBとして先輩として、
刑法に触れる触れぬ以前の問題として、是正措置について何か
考えたらどうですか。