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阿部(未)
委員 全く同意見です。私は、やはり本当は
保険ですから青天井でいいんじゃないかと思っているのですよ。
そこで、貯蓄性の高いものを選ぶか、
保険の高い方を選ぶか、それは選択の問題でどっちでもいいんじゃないか。
もう一つは、仮にこれを引き上げて三千万にしてみても、掛金が要るわけですから負担能力のない者は大きい
保険に入らぬですよ、初めからそれは。三千万になったから皆三千万に入るんだというような認識が間違いで、選択の幅が広がっただけであって、何も最高制限額を引き上げたからといってみんなそれに入るわけではない。ただ、
加入者、利用者から見れば選択の幅が広がっただけのことなんですから、したがって、これを大幅に引き上げても少しも
加入者にとって迷惑をすることはない。強引に暴力団でも連れていって勧誘するというのなら別ですが、そうでない限りは、本人の意思で加入するのですから、幾ら上がっても、私は青天井でいいと思うが、いままでの経過から最高制限額というものがあるわけですから、一挙にこれを取り除くのは困難かもわかりませんけれ
ども、この
委員会でもいままで数次にわたって附帯決議を付してきたところでございますから、引き続いてこの点は——私は納得ができないのです。引き上げるのが不当、不都合だというその理屈がどう
考えてもわからないのです。掛金を掛けるのですから、掛けられぬ者は入らぬですよ、初めから。だから、何ぼ引き上げたって構わぬと思うのですが、いずれにしても、いま千八百万という意見も出ておるようですから、鋭意
努力を続けてもらいたいと思います。
最後に、
加入者福祉施設の問題なんですが、これな
ども臨調が口を出すということがそもそも間違っておるような気がするのですよ。
加入者のための還元をしたわけですからね。それを
事業団がいろいろ配慮してつくっていくのに、それに臨調がもうつくるなとかつくれとか言うことがそもそも間違っているように思われてならないのですけれ
ども、ここでは、一つは、会館、宿泊施設は原則として新設をするな、こうなっている。二点目は、交付金を縮減しなさい、こうなっておるのですが、だんだん
簡保はもうかって、そのうちまだ五、六百億もうかるというわけですから、何もこんなことまで臨調が言う必要はないと思うのです。また、御丁寧に
郵政省の方も、答申の趣旨を踏まえてとかなんとかおっしゃっているようですが、大体さっきの
お話では、どうも臨調の答申の基本的な哲学からして余り納得ができないという
お話だったのですけれ
ども、仄聞するところでは、どうも
保険局長は臨調の答申を見て大変喜んで、ほいほいということでこれはいいものが出たぞと言われたとかなんとかで、余り反対でなかった。
貯金の方はかなり厳しく反対したが、
保険局長は余り反対でないようであった。郵務
局長に至ってはまだそのほかいろいろあるようでございますけれ
ども、私はどうもこの臨調答申全体を踏まえてみて、いままで
説明したように、本来
加入者の選択にゆだねられるべきものを臨調の答申などというもので縛り上げていくというその哲学そのものが間違っておるし、また、官業、民業の問題にしても、いままで申し上げたとおり相互に補完し合えばいいんで、それは
民間の方がいいと思う人は
民間に入るのですから、
簡易保険がいいと思う人はこっちに入るのですから。そこで悪い方といい方が常にあるから競合し合ってよくなっていくので、それを、
民間の
生命保険会社を圧迫するからこれをやめるなどというその哲学がそもそも間違っておると思うのですが、もう時間がなくなる。
最後の、いまの
加入者の
福祉施設の問題について原則としてつくるなとか言っていますが、原則ですから大したことないのですが、特に宿泊施設と会館はいかぬと書いてあるが、しかし、
加入者のために非常に有益な、たとえばその施設をつくることによって健康の
増進が図られて長生きができるというふうな施設ならばどんどんつくっていいのではないかという気もするのですが、そういう点。それと、圧縮をするのかどうか。余り圧縮するとやりにくくなると思うのですが、その点どうですか。この二点。