○佐藤(敬)
委員 まじめにやっている医者はたくさんいると思うのですよ。ところが、新聞に毎日出るから、医者というのはみんな悪いと思っている。まじめな医者のためにも、この悪い医者は退治すべきだと私は思いますよ。
最後に、
交付税の問題についてお伺いします。
先ほどから私の方の
加藤万吉委員、それから
部谷委員から質問がありまして、その
答弁も聞いておりましたが、私としては大変不満足であります。
昭和五十年から、大きな赤字が出てそれを埋めるためにいわゆる二分の一方式というものを
政府が出してきた。私
どもはあの当時、これは六条の三の二項の違反だ、
交付税率を上げろと言って強く反対して迫ってきた。与党の中にも、これはおかしいじゃないかという声が非常に強かったぐらいだ。ところが、とうとう押し切られてしまって、ああいういわゆる二分の一方式というのができた。実際は四分の一方式なのですね。全体の足りないやつを半分は
地方の借金、残りのは
交付税特会で借りて、それの半分は
地方でやり、半分は国がやり、利息は全部国がやる、そういう
一つのルールとして、私
ども反対したけれ
ども、通ってしまった。
ところが、これは
交付税法六条の三の二項にあるところの、制度の改正かあるいはまた
交付税率を上げるあの条項の中で、こんなにその年その年によって変わるようなものは制度の改正じゃない、制度の改正じゃなければ、もう
一つの方法として
交付税率を上げろ、こう言って強く迫ったけれ
ども、
政府はどうしてもこれは制度の改正だと言って、強弁、詭弁でとうとう通してしまった。五十一年、二年もこの同じ論争が続いて、当時の小川自治
大臣から何から非常に困って、そして五十三年には、これを
一つの制度の改革として認めさせるために、法律でもって出してきた。そこで、
交付税率を上げなくても、これは制度の改革であるから法律に反しないと言っていままでやってきたのです。
しかし、何代もの
大臣が覚書を交換している。その覚書の中に、「特別会計の
借入金の返還について、協議の上必要があると認めるときは、その
負担の緩和につき配慮を行う。」ということを、何遍もこのときの
交付税の覚書の中に載せておいて、そして
予算委員会その他ここの地行
委員会の中でも、この覚書の緩和する措置というものはこれから十分生かして考えていくという
答弁を何遍もしている、大蔵
大臣もしているのですよ。
ところが、いよいよこれを返還する段になって、利息だけで七千億という大きな金になった。国は赤字だというので、これを半分ぶった切る。初めは、半分じゃなくて七千億全部を
地方の借金だから利息ぐらい
負担しろという形で
負担させようとした。それを
自治省が抵抗したから半分にして、
自治省はもうかったもうかったと言うけれ
ども、もうかったのじゃなくて、半分損しているのですよ。
これはまさに五十年から約十年近く、ことしは八年ですね、ずっと続けてきた。私
どもは制度の改革じゃないと思うけれ
ども、
政府が、制度の改革である、ぴしっと守っていきます、将来これをもっと緩和していきますと言って一生懸命処置をしてきたこと、それがここで破れている。破れているということは、六条の三の二項の前段の制度の改革ということが破れたということ、あと残りは、行き着くところは
交付税率を上げることしかないのです、足りないことに対して。
恐らく、ことしは半額で済んだ、来年も国の
財政が好転する兆しは何もない、半額持ったのだから、来年も残りの半額持ちなさいと必ず言ってくる。その保証は、さっきから聞いておりますけれ
ども、何もない。来年は来年の風が吹くと言っている。何もないのです。来年これがなくなってごらんなさいよ。その次には何がくるか。再来年になれば、
交付税特会の
借入金を、
地方の借り入れなんだからおまえが持てと言ってくるに決まっているのですよ。それをまた半分にまけましょうと恩着せを言って、その次になればみんな持ちなさいと言う。制度の改革なんというのは、いまの段階でもう破れてしまっている。あとは
交付税を上げるしかないのです。こんなことをなぜ
大蔵省から諾々として受けてくるのですか。
時間がないからもっと話しますが、いいですか、いまこの
交付税を審議しても、ことし決めたことを来年ひっくり返してしまったら、いま審議するのは無
意味じゃないですか。何にもならぬですよ、すぐひっくり返るようなものを。
大蔵省なんか、信用ならないですよ。何年も前のことを遡及していまひっくり返す。五年も七年も前のことをいまひっくり返すなんて、そんなばかな話がありますか、
一体。苦しいことは
地方も中央もみんな苦しいんですよ。約束したことは歯を食いしばって守らなければ、
地方と中央の信頼感というものは何もなくなってしまうじゃないですか。いまここで審議するのは無
意味ですよ。最小限度、
大蔵省に行って、来年は必ずこれを回復しますと、このくらいの証文を取ってこなければ、こんなことは審議に入れませんよ、私は。
委員会が通らないからもう一遍もとに戻してくれと言って、大蔵
大臣と自治
大臣と交渉しなさいよ。こんなこと審議したって、無
意味ですよ。ことし審議したって、来年またひっくり返されたら、どうしますか。何にもならぬ。その信頼があればこそ初めて、嫌々ながらもわれわれは審議する。信頼感がなければ、何もこんなもの審議したって無
意味ですよ。ことしやったって、何にもならぬ。来年パアになるでしょう。さっきから、来年は絶対大丈夫だと
大蔵省もあなた方も
答弁するかと思ったら、来年は来年、あしたはあしたの風が吹く、じゃないですか。こんなものを真っ正直になって、まじめになって審議されますか。何を審議したって、何の
意味もないでしょう。どうですか。