○伊藤(公)
委員 たしか僕らが学生時代だったと思うのですが、シンガポールの当時の首相が日本に来たときに、皇居とかきれいなところを見て帰ったんだと思いますけれ
ども、東京は非常にきれいだ、私も国へ帰って国づくりをやらなければというインタビュー、私も非常に印象に残っているわけです。いまは逆でして、シンガポールの方が非常にきれいになってしまった。いま大臣言われるように、どこでも車から何でも投げ捨てていく。
私はこの間西武球場へ行ったのですけれ
ども、
子供たちと野球を見ていると、西武球場というのは非常に近代的な球場ですが、物を食べると捨てるところがない。みんなあっちこっち置いてくるわけでしょう。あれだけの新しい近代的な
施設でもそういうものを備えてない。
子供たちに、おまえ、汚してはだめだよと言っても、捨てるところがないのですね。だから、そういうことを
考えると、どうも公共的なあれが欠けている。法律とか何かで罰するということは必ずしもいいことじゃないけれ
ども、一遍かわいらしいアイデアでそういうものをちょっと
規制するということを役所で
考えたらいいじゃないですか。ひとつ大臣、とうとい命がそういう形で失われないように、関係各省庁しっかりひとつ心を締めて、
交通事故のないそうした行政ができますように御
努力をいただきたいと思います。
交通の具体的な問題で二、三点伺いたいと思います。
公共輸送機関の中にいろいろあるわけでありますが、以前にも私実は当
委員会で取り上げさしていただいたことがございますが、タクシーの利用というのは非常に重要な意味を持つ。バスも電車もいずれもみんな重要なんですけれ
ども、自分の少ない経験からいたしますと、外国のお客さんが日本に来て、成田や羽田で車を拾うのはまずタクシーですね。都内で一流のホテルに泊まってどこか出かけるのにもタクシー。そうすると、タクシーの
運転手さんの国際的に果たしていただいている役割りというのは意外と大きいわけですね。タクシーの
運転手さんがちょっと温かい
対応をしてくれると非常にいい印象を残してくれるし、タクシーの
運転手さんの
対応が悪いと、この国民性はなどと言われる。あるいはわれわれ選挙をやる人間からすると、黙って乗って
運転手さんに
状況を聞くなんということもあるわけでして、タクシー
運転手さんとかタクシーそのものが果たしていただく役割りというのは非常に大きいわけであります。
実は東京は、皆さんの御
努力によって、五十五年に公示をされて五十六年に認可になったのですかね、個人タクシーが多摩地区でも認可をされた。
免許が出たわけですね。しかし、どうも実情に合わない
制度になっている。具体的に言えば、個人タクシーの
免許を受けるときに駐車場を確保しなけりゃいけない。その駐車場は、都内ですと二キロですね。多摩地区ですと一キロ、川崎なんかでは二キロなわけですね。川崎と多摩ニュータウンのあの高層の住宅・都市整備公団のつくっていただいているああいう
地域とで、むしろ多摩地区の方が一キロというのは非常に厳しい
状況なんですね。
優良な
運転手さんが、この制限で試験を受ける資格がなくなっちゃうということで、皆さんのそういう声が私のところに非常に届いているわけですけれ
ども、国がつくっていただいている公団の中に住んでいたり、あるいは都営や市営に住んでいて、そして個タクをやろう、そういう方たちが非常に多い
状況の中で、実際、一キロだと、この車庫の問題で資格すら得られないという人たちが非常に多いわけです。これは早急に手直しをしてもらいたい。川崎や横浜、都内と同様に、実情に合った
制度に改革をしてもらいたいというふうに思いますけれ
ども、いかがでしょうか。