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小西博行君 教科書問題、ずっと入ってしまうとちょっと都合悪いものですから省かしていただきたいというふうに思いますけれども、私は非常に大切だと思いますね。
これは各国の教科書を私もたくさん集めて、そしていろいろ翻訳したりなんかしてみましたけれども、やっぱり国の姿勢というものは非常に明確にしていますよね。日本の国は、何で生きるんだという、その点が非常にあいまいになっていますね。私は、そのことは決していいことではないと思います。
それから言葉を返すようなんですけれども、ゆとりのある教育という、言葉では非常に結構な言葉だと私は思いますけれども、現実にはゆとりのある教え方になっちゃ困ると思うのですね。先生がゆとりができるというんじゃ困ると思うんですね。同時に、これは今度また文教
委員会で相当詰めていきたいと思うのですけれども、やっぱり一流の大学へ入ろうと思えば、たとえば東大、京大あるいは九大、国立の一流の大学と言われているもの、あるいは私立の一流の大学と言われているもの、そういうものを詳しく分析してみますと、そんなのんびりしながらは決して入れるようないま受験体制ではないということを、これは明らかに
数字が示しているわけですね。だから私は、文部行政というのは、言葉で、
大臣の所信表明で言われておりますように、ゆとりある教育、これは確かにわかります。しかし、もっとあれは具体的に先生は何すべきだ、
地域は何だというようなことを明確にあらわさなかったら、私は、来年のいまごろはまた不良化が進みました、これは警察庁の調べで何%ですというような結果になってしまうのじゃないか。
だから、私が申し上げたいのは、何か文部省の中で新しい
予算を取り、新しい一つの体制をつくりました、だから不良化というのは防げます、こういう私は責任のある
答弁をいただきたいと思いますね。そして、もしそれが守れなかったら、大豆は
辞任すべきだと私は思うんですね。交代していただきたい。そこまで私は
考えているわけなんですがね。だから私は、言葉だけではなくて、具体的に文部行政について一体どうなんですと。どなたが
考えたって、この非行問題とか暴力というのは大きな問題だとみんなわかっているわけです。そうでしょう。それを具体的にどうするかということですね。
たとえば、私は去年、ちょうどこの
予算委員会で小樽の教育問題を取り上げたわけですね。具体的に検定教科書もやっていないような小樽の学校二十八校、これはぼくは違法行為じゃないかと言ったのですね。違法行為なんだけれども何にもできませんというのが田中文部
大臣の
お答えだったわけです。その結果が今日のような私は
数字になってあらわれている。特に、ことしの一月の事例なんかを見ても大変悪いですね。もう不良はどんどん出ている。都内なんかでも、この本はもうすでに読まれたと思いますけれども、例の中野七中、それから蓬莱中学、これは両極端を書いているわけです。こういう本の中に非常に私はいいものがあると思いますよ。幾つかこうやってまとめてきておりますけれども、時間が余りないのですけれども、こういうことをまずやりなさいということを言っているわけです。いまは中野七中はまだまだだめなんですね。蓬莱中学は非常にいい状態になってきているわけです。第一段階は、まずスポーツを
中心としたクラブ活動をやらなきゃいかぬ。というのは、子供さんが落ちこぼれになるでしょう。学校に興味が持てなくなる。それをまずスポーツでもって引きつけよう。そして二段日は、自分で
考え実践するような生徒活動をやらす、やりたいような
方向に持っていくということですね。そしてスポーツのクラブ活動で落ちたのが、次の、いまの生徒活動でやる。それがだめなら勤労体験の学習、ボランティア、これは蓬莱中学はちゃんとそういう家を持っていますね。畑仕事をやるようなところをちゃんと持っていますね。それが三段階です。四段階は体罰論議ですね。いわゆるたたいたらいいとか悪いとか、これは白と黒との両面しかないという議論が多過ぎる、だから灰色があってもいいのじゃないか、こういうような物の
考え方をすべきだということを先生ははっきり言っているわけですね。このように、たくさんの条件がこの貴重な薄っぺらな本の中に出ているわけですよ。
私は、前から文部省に、非行とか校内暴力というのは必ず原因があって結果があるのだから、全国のいろんな条件があるのだから、それを調べてどういう方法でそれをなくしていこうということを文部省の中で
考えてほしい、真剣に。これはもちろん地方自治の方に、教育
委員会の方に、おまえ、これどうしてやれというような言い方はないと思いますね。こういう
考え方があるのだがぜひ採用してみたらどうだろう、実験してみてくれぬか、こういうようなことでなければ文部省はいなくてもいいんじゃないかという感じが私はしてならぬのですよ。全部地方に任してしまったらいいわけです、文部省は。何もできないのならですよ。そこまで私は
考えるんですが、
大臣、相当な決意でひとつ答えてくれぬですか。