○
峯山昭範君 全然わかっていませんな。審
議室長、全然わかってまへんで。何でわかってないかというと、要するにあなたがおっしゃっていることはそのとおりなんですよ。そのとおり、それでいいわけ。われわれが言っていることは全然違うんです。何が違うかということについて、これはまたこれから講釈をすると大分時間がかかるから私はあれですけれ
ども、要するに
大臣が識者を呼んで一人一人いろんな意見を聞く、
大臣室に呼んで聞く、あたりまえ。そんなことはやっていいんです。やっていいことになっているわけです、そういうことは、いま
室長がおっしゃっているようなことは。そうでしょう。
しかしながら戦後
処理というような重要な問題である。
恩給審議会のような国としても重要な問題があるわけですね。どうしても必要なんですよ、
総務長官としてやらなきゃいけない問題なんですよ。そういうふうなやらなきゃいけない問題あるいは今後どうしても
処理しなくちゃいけない問題、そういうような問題というのは、
大臣が勝手にどんな人でも選んで来てもらって、その人の意見を
大臣の頭の中へ詰めてもらって仕事をしてもらっては困るわけですよ。どうしてもやらなくちゃいけない問題という前もって前提もあるわけですよ。そういうようなときには、何でこんな詳しいこと——中身は言いませんが、最近特にあるでしょう、在外特殊機関の通算の問題とか、あるいは従軍看護婦の問題とか、あるいは最近出てまいりました台湾の元軍人の
恩給の問題ですね、そういうような具体的な問題がずっとたまってきているわけですね。そういうような問題をやっぱり戦後
処理の問題としてきちっと
処理をしなきゃいかぬ、そういうような場合には、そういうような問題を
処理するために意見を聞くわけですから必ず国の政策に反映するわけですよ。そのときには、やっぱり八条機関に基づいてきちっとした
処理をしないといけないわけです。必ず立法府の洗礼を受けて、いわゆるそういうものを設置するからきちっとしたものができるんです。また、その答申にも権威があるわけです。また国の
予算を使うのにもそれだけの値打ちがあるわけです、そうでしょう。
これはあなたがおっしゃっているような、
大臣がいろんな人の意見をただ聞くと、要するにこれはいままで私はもっと——これは、この問題については詳細に時間をかけてやるということになっておりますからきょうこれ以上は言いませんけれ
ども、とにかくそういうことで、いわゆるこれは私
たちの立法府と行
政府との問題なんです。
自民党とわれわれとの問題じゃありませんよ。これはやっぱり行
政府と立法府の問題です。行
政府が全部いわゆる法律で決まっていることをなし崩しにして——法制
局長官やみんながはっきり言っていますよ。
総理大臣だってきちっと述べていますよ。こういう場合はこうなんだ、こういう場合はこうなんだとはっきりしていますよ。それをいままで——見てくださいよ、私の
手元に私的諮問機関というのがいっぱい出ている。この私的諮問機関のもうほとんどが、結局行
政府の権限拡大のためにやっていることなんですよ、これ
大臣、実際問題として。これはそういうことを踏まえてやっぱりきちっとした方がいいでしょう、
大臣、そう思いませんか。
ただ
大臣の知っている人あるいは有識者を呼んで聞けばいい、そういうふうに、何で——それはそれでもいいんです。ある面ではいいんです、自由に聞けるわけですから。けれ
ども、それでは権威がないでしょう。やっぱり三人なり四人なり、十人なりあるいは二十人なり、きちっとした
人たちに集まっていただいて、そこで十分
検討していただいて、いろいろな議論を出していただいて、そこでレクチュアをしていただいて、そしてそれをまとめたものが戦後
処理としてりっぱな方向というふうにまとまっていくのか本当の方向じゃありませんか。
室長のおっしゃるのは、
大臣のところへ一人一人意見を述べにきてもらって
——大臣の頭の中で全部やらなきゃいけませんね、これ。そんなことできまへんで、忙しくて。忙しいでしょう、
大臣そんなことではあきまへんで、これは。これはやっぱりきちっとせなあかぬ。審
議室長、そうなりますね。——こわい顔をして座っているけれ
ども、ほんまに。それはやっぱりきちっとそうしていただきたいと私は思いますね。これは
大臣どうですか。