○近藤忠孝君 私は、やっぱり財政再建を至上命令としている
鈴木内閣のもとで、また渡辺財政のもとでは、やはりそのことを反省点の
一つとして十分肝に銘ずるべきだと思うのですね。で、いまある程度徹底した見直しがなかったというのも、私は
大臣のこれは反省の
一つの率直なあらわれであろうと、こう思うわけであります。
そして、そうだとしますと、約二十三兆円という金額は、ちょうど今年度末の国債残高からそれを引きますと約七十兆円ですから、
昭和五十五年の年度末の国債残高でありますね。で、さらに私たちはもっともっと徹底して求めておったわけですから、大体共産党の言うことを聞いておいていただきますとさらに約二、三十兆円残が少なかったんですね。そうして見てみますと、これは約三十二兆円から四十二兆円くらいです。これくらいの残額であれば財政再建も大分目鼻がついてくると思うわけです。
それは指摘にとどめておきますけれ
ども、私は、そういう点でやはり
税制、特に
不公平税制の見直しというのは大変大事だと思うのです。いままでの体験からしますと、ここで質問していますとやはり
局長連はなかなか見直すということを言わないんですね、すぐに。しかしやがて見直しているのですよ。だから私は、そういう
意味ではここでの指摘は決してむだではないと、こう思っておりますので、ひとつこれからの私のいろいろな注文もそういう
立場から聞いていただきたいと、こう思います。
そこで、まず税収
不足の問題、先ほど来から論じられておるので重複は避けたいと存じますけれ
ども、問題の
一つは、この問題は大変前から、ずいぶん早い時期から指摘されておったということを言われます。これは
新聞記事を見ましても昨年の十月、十一月
段階に五十六年度で欠陥約一兆円とか、もっと超えるだろうというような指摘がありましたし、わが党でもこれがことしのもう初めに具体的に計算をしまして、そして約二兆七千億円ぐらい出るんじゃないかという計算をしておるんですね、これは補正前の問題ですけれ
ども。大体ほぼ私たちの計算が合っているのですよ。当時二兆円超えると言ったら余りだれも本気にしなかったんですけれ
ども実際そうなっているんです。
そこで問題は、こういう指摘があったのは
昭和五十七年度
予算編成の前だったという事実ですね。そして結果的にはそのとおりになったのですね。あるいはその指摘を上回って一番多く見積もっておった大体私たちのところにほぼ近づいているということは、いまになって考えてみますと、これも反省点の
一つだと思うんですけれ
ども、そういう指摘をその
段階でもっと素直に受けとめて、そしてもっと十分厳しく税収の見通しをやっておれば
昭和五十七年度
予算でも、先ほど指摘されたような問題はまず起きてこなかったんじゃないかと、まず入るのをもとにして考えていけばもう少し違った
予算編成になっておったんじゃないか。もっと基本的には、軍事
予算その他で私たちと違いありますけれ
ども、この税収あるいは歳入という面から見ればそういうことが言えたんじゃなかろうか、こう思うのですが、どうですか。