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安恒良一君 私の聞いたことにまだ答えてませんね。いま
社会保険審議会の厚生年金部会が
議論を進めていると言うんですが、それとの
関係。
それからその際に、
本岡さんも
質問しましたが、臨調も出してますね。年金
制度の統合について五十八
年度までの成案、とりあえず国鉄年金類似
制度の統合とか、それから公的年金の
段階的統合と年金行政の一元化、これにも出てますね。それをちょっと説明すると同時に、答えてもらいたいのは、こんなにいろいろもらってどうするんですか、あなたたちは。どういうふうにしていこうとするんですか。たとえば
実施の時期でも、臨調は五十八年と言って、あなたの方は五十九年大
改正と、こう言っているわけですね。
というのは、私は、年金というのは、全体を一元的に考えないと、あっちこっち直しとったら、ますますつじつまが合わなくなると思うんですよ。ですから、こういうふうに同じ
厚生大臣の諮問機関でも、年金
制度基本懇談会が提案した後、また社会保障長期展望懇談会に
お願いをしている。そしてそれが出た。一方、あなたたちは、今度は
社会保険審議会の厚生年金部会で大
改正についてまた
議論しておる。そしてある程度建議的なものはもらって、諮問はまた改めてやる。総理の諮問機関があるわ、
厚生大臣の諮問機関はあるわ、大蔵
大臣の諮問機関も一まあ共済年金は必ずしも大蔵
大臣じゃないんですが、大蔵省が中心にやりましたね。しかもやっていることは皆、年金なんですよ。ですから、どういうふうに今後されるのか。
私は、年金というのは
国民皆年金ですから、どこかで一本に年金全体をどうするかということを考えていかないと。それぞれ
大臣が諮問機関をつくってもらっちゃって、そしてしかもその結論の
中身がかなり、いまあなたがおっしゃったように、違いが相当あるわけですよね。そして
質問されると、いや、年金はおれのところ、
厚生省が中心だと
大臣胸張っているけどね、胸張っただけじゃだめなんですよ。大体どうしようとされるんですか。
一つ聞いておきたいのは、私は臨調の答申に余り賛成しないんですが、年金を一元的にやるために年金担当
大臣をつくるというところにはぼくは賛成なんですよ。私はもう前々から、予算
委員会で、年金担当の官庁をつくれ、
大臣をつくれ、そしてそこですべての年金を一元的に集めて
議論しない限り、ばらばらで各省がやっておったんじゃ、いつまでもどうにもなりませんよと。
国民年金はあなたの方で一これも
審議会が提言していますね、きょう。
国民年金
審議会が提案する。ですから、
大臣ね、あなたも
厚生大臣であると同時に鈴木内閣の重要閣僚の一人ですから、どうするんですか、こういうふうに提言ばっかりやたらにもらって。あなたは言うでしょう、いや、うちは、五十九年大
改正をやるんだ、進めているんだと。それは厚生年金でしょう、五十九年大
改正というのは。一方、国鉄共済年金は五十八年にやろうと言っているんですよ。これはあなたよりも偉い総理のところですからね。ですから、あなたも内閣の閣僚の一人として、こういういろんな提言がされて年金をどうしようとされているのか、そこをひとつ聞かしてください。
たとえばどういうふうに統合してやるとか、こうやるとか、少なくともこれとこれとこれとは今後手をつけなきゃならぬ問題だとか。次から次に
審議会にかけちゃ答申もらって、そして自分の所管のことだけやっておくようじゃ、
大臣は年金については務まらぬと思うんです、ここまでくれば。おれは
厚生大臣だから
厚生省所管の年金をやっておきゃいい。おれは年金
局長だから
厚生省所管の年金局のことだけやっておけばいいということじゃないんですよ。私が挙げただけでも六本も七本も提案があるでしょう、わずか四、五年の間に。しかもかなり問題の違うとらえ方をされておるわけですね、財源問題にしても、仕組みにしても。
だから、私があなたたちに聞いたのは、共通点は何ですか、違う点は何ですかと聞いておる。あなたは違う点だけ言っておる。共通点は何にありますか。たとえば給付水準をどうしようとするのか、スライド制をどうしようとするのか、いろんなことがあるでしょう。それらを含めて、ずるっと六、七本ここのところ答申が出ていますから、共通点で何ですか。違う点はいま少し言われました。そしてそれを受けて、
国務大臣の一人として、
大臣、あなたはどうされようとするんですか。
厚生省だから、厚生年金だけの方で大
改正を五十九年やると、またつじつまが合わなくなるんですよ、ほかのやっと。年金というのはつじつまを合わせるためには年限がかかりますね。
たとえばいま厚生年金の支給開始年齢は六十歳からになっている。国家公務員、地方公務員や三公社五現業は、五十五歳を二十年かけて六十歳に合わせておる最中でしょう、いま。それだけ少しを手直しをするのにも経過
措置が要るんですから、もうここまできますと、だれか責任担当
大臣がおって、そこのもとで一本ですべての年金を洗い直すなら、いままでの提言を全部洗い直すなら洗い直して、問題点を引き出して、そして
改正年度。
だから、必ずしも私はそれを一年、二年急ぐ必要はないと思うんです。余り急ぐとつじつま合わせだけで、そこだけやってしまう。そんなことをしておったら、またおかしなことになると思いますから、何もゆっくりやれと言っているのじゃないですよ、五年ごとの大
改正という約束がありますから。五十九年大
改正の方向もやられている。一方、これで見ますと、臨調の方のやつは、五十八
年度にとりあえず、国鉄等いわゆる三公社五現業の共済と国家公務員共済までの統合は、これはもう出ておるわけですから、
政府はそれは早くやらなきゃいかぬと。じゃ、それやるときに、片っ方、民間の方の厚生年金
関係はどうするのかという問題が出てくるわけでしょう。
ですから、私は、年金
関係で一番お聞きしたいのは、ここまでくると、内閣の中で年金担当は、あるものは
厚生大臣、あるものは大蔵
大臣、あるものは運輸
大臣が所管されていますね、その他。それを、総理を交えて、どういうふうにしていくかということを
国民にお示しにならないと、提案されたやつのそこだけちょっとつまみ食いしてやっておったら、ますますこれは矛盾を深めていきます。ですから、そこらの問題を含めて私はお聞きをしているわけです。
ただ単に、年金
局長のように、新年金体系はこう書いてあります、これはこうありますなんて、私は知っておって聞いておるんですからね、それ全部読んで。ですから、私は、一番聞きたいことは、これからの日本の年金というものを、これだけのたくさんの提言があるものについて、その提言を受けてどのような年金づくりを考えられているのか。それがために
政府の機構をどうするのか。それはいまのまま、
厚生省は
厚生省、大蔵省は大蔵省、運輸省は運輸省でやっておったらどうにもならぬですよ。
たとえば共済年金
制度の基本問題研究会の提案自体について、
関係省によって
意見が分かれておるわけですね。
関係大臣によって
意見が分かれてくるわけです。そんなことをやっておったら、年金問題というのは私は全然前進しないと思いますが、
大臣、これらをいま私が申し上げた含みでどうしようとされるのですか、鈴木内閣として、年金問題は。