○渋谷邦彦君 いま述べられましたように、恐らく
情報文化局でもいろいろ試行錯誤を加えながら今後のあるべき取り組み方というものにもっともっと弾力性を持った、また何ができるだろうかということを絶えず検討も加え、取り組んでおられると思うんですね。ただ、それを具体化し、そして実際実効の上がるような方向へ向けるためにはやはり決断と実行がどうしても必要でございますからね。せっかく
国際交流基金というものがあるわけですので、ただ短絡的に、法律の拘束もそれはやむを得ない場合があるかもしれませんよ。その辺やっぱり窓口を広げて、特に発展途上国に対する助成の仕方というものを
考えることが、より以上発展途上国が先進国に追いつく
一つの原動力にもなるであろうということも十二分に
考えられますので、その辺は真剣にしかも積極的にお取り組みを願いたい。先ほど
櫻内外務大臣も
予算の編成に当たっては、特に来年度においては真剣に
考えて、その枠をふやすために
努力をするということをおっしゃっているわけですから、自信を持ってこれは取り組んでいただきたいと思います。
それからいろんな問題があるわけですが、これをごらんになったことありますか、「外国教科書
日本偏見」というやつ、これを読むと大変参考になりますよ。こんなことが
日本紹介の中にあるのかと思えるほどわれわれ本当に残念でたまらなりしかもこれは、特にイギリスがひどいんです。最近編集されている教科書というものは、そう極端な間違いはないかもしれませんけれ
ども、もとになっている材料がもう十年も二十年も前のやつを材料としているものですから、いまの
日本の国情に合わないことが
指摘されているわけです。そういうようなことも
日本文化の紹介を通じて、やはり
お互いに
交流を図る中で是正をし、
日本を紹介する以上は正確なやっぱり認識をしていただかなければ何にもならないわけでございますので、その辺も十分配慮されながらやっていただきたいなと、こう思うんです。これはまあ文部省の所管にもなるかもしれませんけれ
ども、しかし、実際にその衝に当たられるのはどうしても
外務省がこれを発見し、また是正もし、文部省と話し合って、そうしてその相手国に対してもいろいろと御注文申し上げるということになるんじゃないでしょうか。その辺の連関を持った動作というものは、非常に何か見ていると鈍いような感じがするんですけれ
ども、
日本を本当によく知ってもらうためにはそういったことが必要です。それは貿易摩擦の問題もいろいろございます、いま
日本を取り巻くその環境の中で。しかし、それも大変認識が不足をしているというようなことがいつの場合でも
指摘されているわけです。意外と
日本の事情を知っているようで知らないという、そういうことから起こる誤解が、いろんな経済摩擦にいたしましてもあるいはその他の問題にしても起こるということを
考えてみた場合に、やはりこの
文化交流というものはもっともっと大事にしながら進めるということの必要性があるであろうというふうに思いますので、まあ恐らく外務大臣としてもその辺は十分心得てやってくださるだろうという期待をしておりますから、願望を込めていま申し上げておきます。
あとわずかな時間でございますけれ
ども、先ほ
ども同僚委員の方から述べられたことで私もちょっと触れさしていただきたいと思うことは、米国の台湾に対する武器輸出の問題。
先ほど答弁を聞いておりましてそれなりに私も理解をいたしました。ただし、この問題はこれで済むかという問題があるんですね。米国側が引き続き継続的に台湾に、まあ部品とはいいますけれ
ども武器の輸出をするそういう可能性を持っているのではないだろうかというような心配を実はするわけです。中国側は中国側として、主権の侵害ではないか、あるいは内政干渉ではないかというようなことから大変今回の武器輸出についても相当、まあ表向きかどうかは私はわかりません、厳しい態度で臨んでおる、まあ今回に限ってはという弾力性があったようであります。けれ
ども、今回だけじゃなくまたその次も続く、先行きこれが繰り返された場合に一体どうなるんだろうか、その辺の分析はどういうふうにされておいでになるでしょうか。