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喜屋武眞榮君 聞いておりますと、どうも本当の認識の仕方にずれがあるということ。こういうことを私
指摘したい、それに答えてもらいたい。
まず復帰十年にして沖繩の県民所得は本土の七割以下でしょう。そういった所得水準が低いということもまずその一つの根拠。二つは、民間空港もその防音
被害に対して当然だということで出しておる。ところが民間空港という場合には
被害者であると同時に受益もあり得る、民間空港の飛行機を利用するわけですから。ところが米軍の基地から派生する爆音というのは、すべて県民は
被害者でしょう。受益というのは一文もないでしょう。びた一文も受益はないでしょう。すべてが
被害の
立場でぐんぐん浴びせられておる。こういう
立場の根本的な相違をしっかりわきまえてもらわなければいけない。
次に、聞くところによると、あなたは具体的にはおっしゃらぬけれ
ども私は聞いておりますよ。だから長官来てもらいたかったわけだ。あなたでは間に合わないという結論になるわけだ。そんないいかげんな返事をしてもらうために来てもらい
たくはない。こういう生活が困っておる者か、いわゆる生活救済のより困っておる者を先にするとか、金のある者を後回しという、この本質からしてこんなばかな話はないですよ。詳しくは申し上げませんが、爆音は百ホン以上のデータが出ておりますよ。金があろうがなかろうが同じように爆音の
被害というのにさらされておる。だのに、あなたは貧乏だから先にやってやろう、あなたは金持ちだから
自分でやりなさい、こんな理屈は通りませんよ。加害者がだれであるか、そしてそれは受益もあるのかないのか、こういう本質に立って理解、認識せぬというと、金がある者は
自分でやれ、ない者は国がやろう、これが根本的に認識の相違なんです。そういう
姿勢で国民を、県民を手なずけていく。やがて行革や財政再建で金がないからちょっと待ちなさいと、こういうことにもなりかねない。こういうものこそ国が責任を持って安全に暮らせるようにすべきでありましょう。
ところが、その北谷というのは大変深刻な問題があるでしょう。一たん移って浜川小学校という学校もできた。もう爆音騒音がたまらないものだから一人移住し二人移住し、ぼつぼつ町外に抜けていった。文化の町づくりをする計画でやったが、町の計画もだんだん先細りになってきておるのですね。なぜこういうことをあなた方は黙認するのか。それならば国としてちゃんと責任を持ってやるべきことをきちんとやっていくならば別だが、こういうこともしないで、今日まで要望して初めて次第次第につけるというそのいきさつ。
防音装置の部屋も五人以上は一間、四人以下はさらに小さい。最近台所も選んでいいことになっておるが、この前言っていましたよ。爆音が来たら戦争中に防空ごうに避難するようなものだと言っておりましたよ。一軒の中に、ある寝室だけあるいは勉強室だけ防音装置をして、そうしてふだんはハウスの中におる。ところが爆音が来るとたまらぬものだから寝室に飛び込んでいく。あるいは勉強室に飛び込んでいく。ちょうど戦争中に空襲があれば防空ごうに飛び込んでいくようなもので、そういう生活をしておりますということを訴えておりましたよ。こういう深刻な問題があることに対して、だから個人の
被害冷たい対応という、このようにずばり言われるのです。そのとおりですよ。
私の
質問にはっきり言ってください。この防音施設に対する電気料全額国が負担する、こういう前提に立って今後の措置をすべきだと思うが、どうか。