○二宮
文造君 ないものを私言わないんです。差しさわりがあるからいまここでその
資料を提示しないだけであって、六万八千円、二泊三日、ある人の写真入りで大々的にいま宣伝している。さらには六万円を切って二泊三日の団体旅行がある。これはお調べになったらすぐわかるはずです。
私は、
沖繩は観光収入というのは大変なものですよね。これは五十四年の統計で千八百二十二億円、大変な観光収入。ですから、
沖繩はやはり観光客に入ってもらわなければ、いわゆる
沖繩の
振興開発というのはない。だからこそそういう特別の
制度を設けたんですから、この
制度が着実に客のプラスになるように指導し運営をするのがやはり行政の責任ではないでしょうか。せっかくの特典を代理店に吸収されてしまうというようなことを野放しにしておいてはならない。これは私あえて申し上げておきたい。せっかく十分に監督をしていただきたいと思います。
と言いますのは、もしいまのような
沖繩の観光の運賃だと、台湾とか香港とかに間もなく吸収されてしまいます。もうすでに私の手元にも、たとえばキャセイ航空で台北四日間七万四千円、こういうものもございます。これはもちろん食事代はついていません。それから後の
計画は全部オプションツアーと言いまして、自費で、自弁のツアーですけれ
ども、それにしても七万四千円、これはもうとてもじゃないけれ
ども沖繩は太刀打ちできません。それから、これはもう豪華な番組ですが、台湾一周五日間豪華な熟年の旅、これは食事つき、ホテルつきです。これで十二万八千円、大体これが四泊五日で十二、三万、ハネムーンの
沖繩のパックが十二、三万円というところですから、そうなってきますと、やはり
沖繩も魅力はありますけれ
ども、台湾とか香港とかというと外国になりますので、やはりそちらの方に客が吸収されてしまうのではないか。これはほかの航空会社じゃありませんよ。
日本アジア航空を使うんですよ。これは
日本のあれですよ。そういうふうにこれからの
沖繩の観光
開発というものに焦点を当てますと、観光客の足は船じゃありません。飛行機です。せっかくそういう航空運賃についての特例を設けたわけですから、これをしっかり運用してやっていただきたいということが一つ。
それからもう一つは、
沖繩ではこういうふうに言われております。入ってくるお客さんの数をふやすということも大事だ、それよりももう少し滞在日数をふやす、これがやっぱり
沖繩にとっては大事ではなかろうかと。それにしても、たとえば南部のあの戦跡の公園、これの施設が観光のためのお客さんにとってはまことによろしくない。もう一つ、北部にいわゆる
海洋博の跡地の公園がございますが、これももう一つ遠過ぎるということ、それから施設の
利用が十分でないということ。要するに、いわば観光ルートの魅力というものがこれから検討されなければならないのではないか。
さらにもう一つ。たとえば南部へ行かなければ、北部へ行かなければ海水浴場がないということじゃなくて、やはりホテルの集中しているのは
那覇地域です。
那覇地域から気楽に海に行って遊べるというようないわゆる海洋リゾート地域、これを早く設定をしなければ、どうしてもそういうお客の要望、ニーズにこたえにくいんじゃないか。ついては、これはもうそういう海水浴場の
整備とかなんとかというものについては膨大な金もかかるので、いわゆる第二次振計の枠の中にも入れて国費の補助、そういうふうなことでやっていただけないかというのが
沖繩の人たちの願望でもあるわけですね。
ですから、いまの状態では
沖繩は青い海だ、サンゴ礁の海だ、強烈な太陽のもとでというだけのいわばキャッチフレーズで進んでいるわけですが、もう一つ
沖繩へ来て思い出が残ったというふうなものにやはり仕上げていくべきではないか。ここに今後の課題が残されていると言われておりますが、この海洋リゾート地域の
開発、こういう問題について
長官いかがお
考えでしょうか。