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米沢分科員 届け出主義になっておりますから、形式が整えばそれで結構だと言っても表面上は仕方がないかもしれませんけれ
ども、特にこういう、再三再四にわたり改善勧告を示しながらも一向にこの不足が正常な姿にならないというところについては、もっときめの細かい配慮といいましょうか、強力な勧告をしなければなりませんし、実際足らないという状態に置いておきながら、それでただ一生懸命早く充員しなさい、充員しなさいだけで事が終わるというのは、まさに基準を決めたそのものが問われている問題だと私は思いますよ。
そういう
意味では、単に形式が整えばいいのではなくて、もっと実質的に、やはり改善勧告が守れるように、そして、もし基準そのものが何カ月にわたっても満たされないとするならば処置を考えるという、それぐらいの強力なことを考えてくれることがあなた方の仕事だということを言っておきたいと思うのでございます。
それから、余り時間もありませんが、この
医療内容ですね。
たとえば検査につきましても、いろいろな証言等を聞かせていただきますと、入院してくると、もう
病気に
関係なく全員に、生化学、血液
一般、尿、心電図、胸部エックス線、腹部エックス線、点滴と、これだけの検査があるんだそうでございまして、そしてそれも、検査がルーチン化されておりまして、二週間に一度、生化学、血液、尿、一カ月に一度、胸部エックス線、負荷心電図の検査が全員に行われる。検査というのは、
病気があって、その
病気が一体どこから来ているかということを検査するのが検査なんであって、何しろ入ってきた人にはあらゆる検査をして、それもまた
一定のルーチンワークにしていくなんということは、私は言語道断だと思いますよ。
こんなのはレセプトを見たらみんなわかるのです。見せましょうか。手に入れようとすればすぐに入るのでしょう。いまさらながら事実が判明できませんとか事実が確認できません、違法性がわかりませんなんと言うのは、職務怠慢だな、
局長。
あるいは、負荷心電図なんかのもみんなこのレセプトに書いてありますよ。そして、寝たきり老人あたりは、ベッドに無理やり座らせてこれが負荷心電図だと言ってみたり、あるいは、これにも載っておりますが、強心剤のセジラニドという薬を投与している患者に負荷心電図をやるとか、これは完全に、
病気を本当に調べるためにこういうものがあるんじゃなくて、ただもう全員にやってみなさい、やれる人はみんな負荷心電図をやりましょうという、そういう形でやっているというふうにしかとれないわけですよ、実際。こんなのも、このレセプトを見たらみんなわかりますよ。
あるいは、テレメーターの問題もよく
指摘をされておりますけれ
ども、大体昨年まではここの病院には四台しかなかったのでしょう。ことし二台加えて六台だというのですけれ
ども、六台を二十四時間もうフル回転をしても、これは十八人ぐらいしか診れないのですよ。去年までだったら四台ですから、十二人しか診れませんね。ところが、一日五十三人から五十七人、テレメータしにかかっているようになっておるのです。これは、どこかでごまかしがあるはずでしょう。六時間とか八時間監視しなければならぬものを二分とか三分とか、ひょっとしたら一時間とか、そういう形で
保険点数を、一万五千円を請求する。これはまさに水増しじゃありませんか。そういうものは、見たらわかるのですよ。にもかかわらず、事実が判明できないなんというのは、私は、ちょっと職務怠慢だと思いますね。その上、操作そのものも資格のない人がやっておる。病院長自体が、副院長自体が、そんなころもあったかもしれないと証言しておるのでしょう。それでも、やはりまだしらを切るのですか。
あるいはまた、点滴なんかにいたしましても、Aセット、Bセット、Cセットという、症状に
関係なくセットがされておって、それを毎日やっていく、ひどいところは、健保の審査がうるさいところは安いやつで、緩やかなところは高いやつでやるなんて、こんなことも、ここにおった看護婦さんがみんな証明しておるのですね。実際に自分たちがやったというのですよ。
あるいはまた、入院患者に、点滴に加えて、いろいろな抗生物質をまじえる。ゼオペンというような抗生物質を六・六グラムから八グラム注射する。それも二週間ぶつ続けでやる。このゼオペンという薬は肺炎などを起こす緑膿菌に効く強い抗生物質だ、こう言われるのですけれ
ども、こんなのを全員に二週間もぶつ続けやられたら、必要な菌まで殺してしまうでしょう。体は変調しますよ。バランスを崩しますよ。逆に
病気をつくるためにこんな抗生物質を打っておるなんということが言われても仕方がないような状態じゃありませんか。一体、こういうのは本当に
医療なんでしょうかね。
そういう
意味では、この実態を見ますと、検査でも点滴なんかでも、その患者の症状に従って必要の範囲内でやるというよりも、どうも検査とか点滴あたりがその患者さんにどういう
影響を与えるかなんて全然無視してなされておるということは、もうこのレセプトなんかを見たら明らかなんです。
同時に、いまでもこの病院に勤めておるある医者は、濃厚診療については、主治医がそれぞれだから何とも言えない、でも実情は報道のとおりだ、私からは何もコメントはないというところでしょうかなと言うて取材に応じておるわけです。ここに勤めているお医者さんでさえ、その濃厚診療の問題は、そして結果的には、テレメーターなんかの不正診療の請求等については認めているわけですね。しかし、そういうものに対してはまだ全然放置されて、現行
どおりまだ
医療をやっておるのでしょう。
レセプト等をいろいろと調べましたが、余り時間がありませんからやれませんけれ
ども、これはもうひどいですよ。大体一カ月分、
保険を請求して減点される。たとえば、ひどいところは、
保険の請求額は百六十三万、そのうち五十六万カットされておるのですね。不必要だ、不正だ、おかしいと言うて。あるいは、百六十九万請求して五十五万がカットされておる。普通ならば、おれの診療は自信を持ってやったんだというならば、こんなにカットされたら文句を言うてくるはずでしょう。再審査してくれと言うはずでしょう。ところが、ここからは再審査の要求なんか何にもないのですね。そして、一カ月に百六十三万も使いながら、結果的にはその方は死んで退院されておるのですよ。この
保険請求額と減点された金額との比率を考えますと、減点率は三三%、三五%ですよ。請求額の三五%カットしろと言うて支払基金だとかあるいは
国保連合会からカットされて、それにも文句も言わない。
こんなことを考えますと、これは東京都の分でありますから、わずか二十二、三人の患者ですよ。二十二、三人の患者について、トータルで一カ月三百万ぐらいカットされておるのですよ。あそこは百五十人ぐらいおるのですからね。もし厳重に東京並みに審査がされてカットしたとするならば、大体一カ月に二千二百五十万減点されておるのですよ。一年といったら三億近いでしょう。そうじゃありませんか。そういうものが、ただ出しさえすればいい、カットされたときも文句も言わない。特に問題なのは、いろいろとこういう問題がおかしいと
指摘しておるのですよ、支払基金の方から、あるいは
国保の方から。ところが、それが全然守られていない。同じ患者について、腎臓が悪い人にこんな薬を使ってはいけませんと
指摘がなされておりながら、その次もやはり同じ薬を使って堂々と請求をしておるのですよ。ということは、支払い側が
指摘をした問題が全然生きてないわけですね。そんなのとは全然
関係なく、ただごっそごっそとやって、カットされたら黙っていけ、カットされた分だけもうしようがないというような調子。
医療の側にも、それを受けとめて何か是正しようという傾向が全然見られない。同時に、審査する方も、毎月毎月そんなことをやりながらも、強力に文句が言えてないのですね。
これは、私は重大な問題だと思いますよ。こういう問題を、皆さんわかりながらまだわかりませんなんという、そんないいかげんな
答弁はやめてもらいたいと私は思うのです。いかがですか。