○瀬崎
委員 冗談ではありませんよ。経歴書によれば、
技術担当から一年目に営業担当にかわっておるわけですよ。一年後の四十八年四月に土木営業第四
部長に就任しているわけなんです。いいかげんなことを言っては困りますよ。しかもこの井田氏は、今度はもっぱら
自分の出身官庁である建設省の営業ばかり担当するわけですね。以下、その営業報告書であります。
まず第一の特徴は、三井建設への発注の確定がすべて入札を待たずに決定され、そのことが発注者側、つまり建設省側から事前に伝えられているのですね。
簡単に要点だけ申し上げていきますと、まず1ですが、五十三年二月四日、これは北陸地建ですね。蒲原大堰であります。「Aの応答によると三井、国土の線が強く、福田は後退している。当社はこれ一本で背水の態勢」こうなっているでしょう。その横の五十四年九月十七日をごらんください。「九月十八日現説、」現地
説明ですね。「九月二十八日入札、確実」とある。そして五十四年九月二十八日、予定どおり三井と国土のJV、ジョイントベンチャーに十一億二千五百万円で落ちており、おまけに二期、三期は三井、国土に随契になっております。
次、4の五十三年三月二十七日の一番下をごらんください。これは中部地建です。犀川排水機場、「最近西松が動いていたが、先週末河川
部長(
鈴木)より名古屋支店石田に口頭で、西松に決定として宣告された」。この
鈴木という人は
鈴木富千代氏で、現在はすでに退職済みですね。「当社には三重工事、河原田排水機場を割り当てられた」発注者である河川
部長から、西松に決定とか、そのかわりに河原田排水機場を割り当てる、こんなことが行われているのですね。もうこうなったら、入札なんて全く儀式ですよ。
次、五十三年の七月十日、5を見ていただきたい。近畿地建です。大和高田高架橋、「七月十日入札、確実」とありますが、これはもう建設省自身お調べになっているはずで、そのとおりであります。そこに与謝トンネル(福知山)、「五十三年度年度末二月ごろ発注予定、確実」これもそのとおりなんです。
それから次、四の三の6、ちょっとこれは順番入れかわっておりますが、ごらんください。五十三年十一月十三日、四国地建、大洲西トンネル、仲間トンネル、中村工事事務所の分ですね。「四国出張、大洲工事平田所長、本局木谷
局長面接。左記二本の内一本、五十三年度獲得に見通し明るい。」この平田氏は平田道昭氏、現香川工事事務所長。木谷地建
局長は現在
渡辺組に天下りして顧問になっていますね。
この続きが七番です。五十四年三月十二日、四国地建、仲間トンネル、「木谷
局長面談。突然の情報変化。仲間トンネルは表を鹿島建設、裏を三井建設との決定的宣言あり。」そしてこの結果を見ますと、この言葉どおり鹿島建設が六億四千九百万円で落札をしているわけであります。発注
相手の変更を直接面接した
局長が宣言しているのですね。しかも決定的宣言を受けたと、こうまであるわけでしょう。
それから8、五十三年十一月二十八日、東北地建、千代大橋下部、「十二月二十七日
局長面接。決定的回答は得られていないが手ごたえは充分。」とあります。これは次のページに続きます。
9、五十三年十二月十六日「当局の確言が得られ、当社の獲得確実、近日中指名、年内
契約」
それからその次、10の五十三年十二月二十五日「当社獲得決定。十二月二十七日現説、十二月二十八日入札」、こういうことが二十五日の日にちゃんともうわかっているのですね。そしてこれは三井建設が七千八百四十万円で落札になっております。
これ、ずっと読み上げるといいのですが、時間の
関係がありますから、見てもらえば全部そのとおりなんです。もうごらんのように、そのすべてが入札以前、それも相当以前にどこに発注されるかが決められる、かつ発注
相手にそれが伝えられるのですね。それが二つか三つならそれは間違いかいなということもありますが、すべてが事前決定、事前通知、また一たん内定したものが途中で変更される場合があると、それもちゃんと伝えられて、かつ代替
措置が講ぜられるのですね。これらの決定が、先ほどの農林省の場合はだれが伝えたか書いてないけれども、これにははっきりとだれが伝えたかということが書いてある。これでも、先ほどの丸山官
房長でしたか、何が公正に行われているかと言わざるを得ぬじゃないですか。こういう事実を見て、建設省は一体どういうふうに
措置しますか。