○武田
委員 これは大臣にもお願いしたいんですが、見ていると、金を貸すことにばかり走る
傾向があるんですな。たとえば、激甚
災害のようなときは施設に対してはただで金をくれてやるでしょう。こういうことは喜んでやるんですよ。ところが、そういう
指導をしながら入れるとかという努力が、どうも人手も足りないのかどうかわからぬけれ
ども、そういうための協力というものが非常に悪いようにも思えます、話を聞いてみると。金を貸すのは簡単ですわね。金を貸している人は、いっぱい借金をつくってどうするかということも
考えないで貸している。私は、酪農に行ったときと同じようなことが
漁業の中でも感じられるんですよ、話を聞いてみると。ですから、
指導しながらなぜ
加入してないんだと聞きながら、そのいろいろな
状況を聞いて
指導しながら
加入するということもあわせて行政の立場でやるような方向を今後の
一つの大きな課題として取り入れていかないと、
一つ中身がよくなったとしてもなかなか思うような
加入の促進にいかぬと思うのですよ。その点、大臣、答弁結構ですから頭の中に入れておいて
対応の中でひとつ
指導をお願いしたい、こう思います。
それでは三番目に、
共済の
支払いの増加がどんどんありまして
赤字が出てきた、五十二、五十三年ですか。その
赤字の要因に、二百海里
時代に突入して国際
規制による
影響が
漁業活動に支障を与えた、漁場が狭まるあるいは
漁獲量が少なくなるとかあるいはまた
魚価の問題が出てきたとか油が高くなったとか、もう
一つは水産物の輸入がまたふえてきておるとかいろいろな要因がたくさんありまして、これは
水産庁で出している資料の中でも
問題点として、
漁業実態の変化の中で二百海里
時代の到来によって
漁獲規制あるいは
魚価の
乱高下、需給事情の変化、
魚価の低迷、それから漁場環境の変化、
魚病、
異常赤潮の
発生、その他操業形態の変化、こういうふうにあるわけです。この
団体の人、こういう仕事に携わっている人が自分たちがこの
共済で払うべきものでないものも払わざるを得ないといういままでの
状況があったと言うんですね。たとえば二百海里の
規制によるいろいろな環境の
状況によって起こった
漁業被害というものは、これは国の
責任で払ってもらいたい、こういうふうなことを言ってくるわけです。あるいはまた
異常赤潮の
発生とか
魚病の蔓延による
被害な
どもやはりそういう方向でやるべきでないかという、これは意見であります。こういう意見というのは私は一応聞いていただきたいと思うのでありますが、二百海里以降の今後の日本の
水産業を
考えると、領海もますます狭まってくるのではないか。入漁料な
ども非常に高くなってきております。それから乗組員の乗船料も非常に高くなってくるとか
負担がずいぶんかかってくるわけです。遠くまで行かなければならないというので油代もかかるとかという、いろいろな
状況が、また、国際的な
状況変化が悪い方に行く
要素が多いと思うわけであります。そういう場合、はっきりとこれはこの
共済の中で支払うものである、これは別に国として新しく
対応しなければならないんだという立て分けをしっかりしておかなければいかぬと思うのですが、この点についてはどう
考えているんですか。私は、資料をもらって、この
漁獲共済の
共済金の
支払いで見たときに、
支払い件数が、五十二年が七千五百三十九件、五十五年が未確定ながら四千七十一件ですか、そうすると、その内訳の中に、
共済金の
支払いの割合が、
不漁によるものが
一つ、
魚価安によるものが
一つ、それから
不漁・
魚価安ミックスしたものが
一つと、三つ分けてあるのですが、
漁済連の方を見ると、それに二百海里による
影響と、
一つ設けているわけですね。
水産庁が
考えている分け方と彼らが
考えている分け方と、ここでも違うわけです。そこに彼らが、
赤字要因が二百海里云々のところに
かなりの
部分があるんだというような
一つの理由としても言ってくるわけですが、この点はどういうふうに
考えて、今後どういうふうに
対応していくか、このことをひとつ答弁していただきたいのです。
〔
委員長退席、亀井(善)
委員長代理着席〕