○
山崎(拓)
委員 日米
関係の重要性については、これは
日本側からの
認識だけではなくて、アメリカ側だって、日米
関係は非常に重要であるという
認識は当然あると思うのですね。そういうことでありますが、アメリカも民主主義の国家であり、世論政治でありますから、アメリカ
国民世論の中にいわゆる安保ただ乗り論で代表されるような対日批判の世論が高まってくるということは、これはアメリカの政治の
方向を多少なりとも変えていく可能性をそこにはらんでおる、その点でわれわれ十分注視をしなければならぬと思うのです。
そこで、ただいま御
質問申し上げましたように、あるいは御
答弁の中にありましたように、一方では貿易摩擦があり、一方では
わが国の防衛
努力に対しますアメリカ議会における非常な批判というものも高まっておる。でありますが、この貿易摩擦と防衛問題とがリンケージするということはこの事柄を一層複雑にし、
解決を困難にするという要素があるので、このリンケージだけはきちんと断ち切っておかなければならぬ。これは
わが国の
外交にとって非常に重要なポイントであると私は思います。
そこで、いま
お話がありましたように、財政再建という国内政治の最大の
課題にわれわれは真剣に取り組んでおって、いわゆる概算要求のときにゼロシーリングを設けて各分野の
予算を極力抑えてきた。その中で防衛費につきましては、これは正確に申し上げなければなりませんが、エネルギー対策費の一三・二%、
経済協力費の一〇・八%に次ぎまして第三位の突出をした、こういうことであります。
社会保障費は二・八%で、この
社会保障費の伸び率はずいぶん抑えたが防衛費は四捨五入して七・八%も伸ばしたじゃないかというような批判があるが、額におきましては
社会保障費の方が伸びている。そういうこともございますけれ
ども、いずれにいたしましても防衛費は、財政再建の中で懸命な
努力で七・七五四%の伸び率まで、厳しい財政の中でこれを捻出をしたということであります。しかし、これは
わが国の自主的な防衛力の
増強をしなければならぬことから申しますと、私個人といたしましては、必ずしも十分な
予算であると考えておりません。ただ、財政危機との絡みから申しますと、精いっぱい
努力をしたという意見もこれは認め得るところがある、かように思うのです。
そこで、私が御
質問申し上げたい点は、今日
審議されております今回の
わが国の防衛
予算によって、貿易摩擦と防衛問題とのリンケージは一応この
努力によって断ち切ることができたというふうな
認識を持っていいかどうかという点について、北米
局長いかがでございますか。