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1982-04-16 第96回国会 衆議院 逓信委員会電波・放送に関する小委員会 第1号
公式Web版
会議録情報
0
本小
委員会
は
昭和
五十七年二月十日(水曜日)委
員会
において、設置することに決した。 二月十日 本小
委員
は
委員長
の
指名
で、次のとおり選任さ れた。
秋田
大助
君
加藤常太郎
君
佐藤
守良
君 畑
英次郎
君 吹田 愰君
水野
清君 森
美秀
君
渡辺
紘三君
阿部
未
喜男
君
久保
等君
鈴木
強君
竹内
勝彦
君
西村
章三
君
藤原ひろ子
君
依田
実君 二月十日
加藤常太郎
君が
委員長
の
指名
で、小
委員長
に選 任された。 ――――――――――
―――――――――――
昭和
五十七年四月十六日(金曜日) 午前十時一分
開議
出席小委員
小
委員長
加藤常太郎
君
秋田
大助
君
佐藤
守良
君 畑
英次郎
君
水野
清君 森
美秀
君
渡辺
紘三君
阿部
未
喜男
君
久保
等君
鈴木
強君
竹内
勝彦
君
中井
洽君
藤原ひろ子
君
依田
実君
出席政府委員
郵政政務次官
水平 豊彦君
郵政省電波監理
局長
田中眞三郎
君 小
委員外
の
出席者
逓 信 委 員
鴨田利太郎
君
郵政省電波監理
局放送部長
富田 徹郎君 参 考 人 (
日本放送協会
中央放送番組審
議会委員
)
小野
清子
君 参 考 人 (
日本民間放送
連盟専務理事
) 泉
長人
君 参 考 人 (女 優)
藤村
志保
君
逓信委員会調査
室長 芦田 茂男君 ――
―――――――――――
四月十六日 小
委員依田実
君二月十日
委員辞任
につき、その
補欠
として
依田実
君が
委員長
の
指名
で小
委員
に 選任された。 同日 小
委員西村章三
君同日小
委員辞任
につき、その
補欠
として
中井洽
君が
委員長
の
指名
で小
委員
に 選任された。 ――
―――――――――――
本日の
会議
に付した案件
電波
・
放送
に関する件 ――――◇―――――
加藤常太郎
1
○
加藤
小
委員長
これより
電波
・
放送
に関する小
委員会
を開きます。
電波
・
放送
に関する件について
調査
を進めます。 本日は、
参考人
として
小野清子
君、
泉長人
君及び
藤村志保
君が御
出席
になっております。
参考人
には、御多用の中御
出席
いただきましてありがとうございました。 それでは、
小野参考人
に御
意見
を述べていただきます。
小野清子
2
○
小野参考人
おはようございます。
中央放送番組審議会
の方の一員といたしまして本日お邪魔させていただきます。別に代表ということではありませんので、御要望のありました
現状
をどう考えるかということに関しまして、私なりの御
意見
を申し上げたいと思います。 あらゆる
情報システム
の中で、画面を通すことて大変わかりやすくかつ敏速に伝達されるものが
テレビ放送
であると私は考えます。それゆえに、反響もあるいは
影響
も大変速くて大きいものであり、大変喜ばれる一方で非難も生まれやすいというものではないかと思います。 最近の
傾向
といたしましては、
視聴者側
の見方というものが数年前とは少し変わりまして、たとえば、その
視聴者
の
意見
によりまして
番組そのもの
も組みかえられが行われ始めているんではないかな、そんなふうにも私自身
感じ
ております。ですから、以前は、
モーニングショー
がありますとすべての局が
モーニングショー
に走り、そして、その画一化されたような形の中から、物珍しいという形から最近は脱皮したような
姿勢
が非常に
感じ
られております。
局側
といたしましては、
視聴率
ということを度外視して
番組づくり
をするということはどうしてもできないわけですから、
民放
に限らず
NHK
の場合にも、
視聴率
ということは非常に大事に考えて
番組制作
をしているわけですけれ
ども
、多くの人に見ていただくという、見てもらえる
番組
というものは、
内容
的に非常に充実しているというものと、また反面、非常に
気分転換
のための、
内容
を度外視したものが結構高
視聴率
を上げている場合もございます。ですから、よい
番組
必ずしも
視聴率
がいいということは言い切れないと思いますし、かつまた、
内容
的に充実しているような
番組
の中で、
教育
問題ですとか
ニュース
、それから
科学産業番組
、
政治経済
、それから健康、医学、それに
生活情報
、こういうものがいろいろ出されるわけですが、昨今、健康に関するいろいろな問題を取り上げて大変いい
番組づくり
をいたしましても、
現実
に
視聴率
の方はといいますと
あと一つ
という
感じ
がなきにしもあらずで、いわゆる見てもらえる
番組
と
視聴率
というものがまだまだ
関連性
があるとは言い切れないところがあると思います。しかし、
公共放送
の場合には
視聴率
に左右されずにその
時代
の必要な
情報
は積極的に
制作
をしていただきたいと思いますし、また、これは別に
NHK
に限ったことではありませんし、
民放
もそうだと思いますが、そういうものをつくり上げる
責任
があるのではないか、そんなふうに思います。 楽しさを提供する部分も、
一つ
の
社会情勢
との
流れ
から心配りのある
番組づくり
というものをぜひ進めてほしいと思うわけですが、
テレビ
による言葉の
影響
な
ども
非常に大きくて、私
たち
が美しい
日本語
を聞けるというのは、外国に行って大使館の方にお会いして初めてこれが
日本語
だったのかという
感じ
を抱くこともございます。こういう乱れに対して、
学校教育
ではとても賄い切れない、メディアの力というものは非常に大きなものがありまして、それにおぼれるということは、今度は
家庭教育
の問題になっていくと思います。この辺、非常にむずかしいと思いますけれ
ども
、いろいろな
意味
合いから、
テレビ放送
の
影響
というものは、
日本
の国全体、とりわけ
教育
問題には非常に大きな
影響
を及ぼしているんではないか、そんなふうに思います。
視聴者
の方も、
テレビ
即何か俗悪というふうなイメージを持っている方もないわけではございません。
地方
に参りまして
テレビ
の
勉強会
なるものに参加しますと、私は
テレビ
を子供に見せませんということを胸を張っておっしゃる方もいらっしゃいますけれ
ども
、
内容
としては、決してそのような
時代
ではない。逆に
テレビ
を
活用
することで、家の中におりまして
世界旅行
もできますし、それから、すばらしい
科学技術番組
あるいはそういうもののとらえ方によりましては、年齢の低い者あるいは高い者にかかわらず、いろいろなもの、
科学産業
というむずかしい問題にも楽しくわかりやすく
情報
を提供してくれるということもありますので、
受け手側
の上手な
利用法
のためには、何かしらそういう
局側
の
一つ
の
教育
の
努力
が今後なされていく必要もあるのではないか、そのように
感じ
ます。ですから、
番組づくり
に当たりましては、見る側の
姿勢
が局の
内容
を変えるという非常に大きな場面もございますし、かつまた、
送り手
によって見る側が非常に
影響
されるという両面があるわけで、その辺がともに相まって、研究、
勉強会
が重ねられることで、今後また別の
意味
での新しい
テレビジョン番組
と
一般
の
方々
との方向づけというものが生まれてくるのではないか、そのように思います。
現状
を考えますと、従来からの
流れ
とはちょっと変わった形が最近は生まれ始めて、
視聴者
の方が大分違った
意識
――違った
意識
と申しますのは、具体的に
生活
に密着したものを求めるような形で、余り浮ついたものを喜んで見るという
姿勢
はだんだん薄れてきたのではないか、そのように
感じ
ております。 大体十分が来たようでございますので、以上でございます。
加藤常太郎
3
○
加藤
小
委員長
次に、
泉参考人
にお願いいたします。
泉長人
4
○
泉参考人
私は、
民放連
の
専務理事
という
立場
で参りましたけれ
ども
、実際、
民放連
の
意見
というよりも、長年
民放界
におりました
立場
から、ある程度個人的な
意見
も交えまして、
放送
の最近の
番組
とこれから
番組
をよくしていくためにどういうことを考えなければならないかということを若干申し述べたいと思います。 特に、最近の
民放
の
番組
の動向を見ておりますと、やはり
視聴者
の目が肥えてまいりまして選別が進んできているように受け取れます。特に、
報道番組
だとか個別のニーズに応じた
番組
が要求されておりまして、一方、最近の不況だとか低成長の中でわりとすかっとした
娯楽番組
を求めている
傾向
も見られるわけでございます。そういうものを受けまして、ここ二、三年の全体的な
民放
の
傾向
といたしましては、
報道番組
が充実されてきております。特に、夜の
報道特集
だとか、海外の
取材番組
、朝昼の
ニュースワイド
などは、相当面積を広げてきております。それから、長時間
ドラマ
、
スペシャルドラマ
、そういうものもふえてきているのは御
承知
のとおりでございます。特に、
地方局
も最近は相当積極的に
番組づくり
に参加してまいりまして、一例を申し上げますと、
岩手放送
が劇
映画
「
遠野物語
」をつくったりする例もございます。それから
スポーツ
も、
野球
だけではなくて、テニスとかサッカー、柔道、バドミントン、マラソン、そういうようにいろいろ多様な
スポーツ中継
もふえてまいりまして、
地方局
では、特に
地方
の
草野球
とか
市民スポーツ大会
な
ども
一般市民
の
参加番組
として喜ばれているようでございます。そういう
意味
で、
生活情報
と趣味の
番組
、そういうのもふえているのが最近の
傾向
でございます。 従来、かなり
民放
の
番組
は、性問題その他非常に低俗だという御批判もございましたけれ
ども
、やはりそういうのも
時代
とともに、量がふえたと同時に飽きられて、また最近は鎮静化してきているのも目立っておるわけでございます。 こういう面をとらえながら、
民放連
といたしましては、
民放各社
の
番組向上
のために何をやっているかということを次に申し上げたいと思いますが、その前に、四、五年前に
東京
の
民放各社
は
視聴者センター
を機構化しておりまして、
視聴者
の窓口の
仕事
をやっておりますが、スタートしたころは、一例を挙げますと、
一つ
の局に
年間
約千五百件くらいの
苦情
なり
意見
が寄せられておりましたのが、毎年三百件くらいずつ減ってきまして、昨年度は六、七百件に下がってきている。そういう
意味
では
苦情
の割合もずいぶん下がってきたのではないかという実例もあるようでございます。
番組
につきましては
各社
の
責任
でやっているわけでございまして、
各社
は、
放送法
の四十四条で決められております
番組審議会
、
番組基準
を持ち、
民放連
は
各社
の
番組基準
の綱領とでも言うべき
基準
を決めまして、
各社
の合意のもとに自律の
仕事
をしておるわけでございますが、
民放連
といたしましては、児童に対するCMの
留意事項
というのを昨年度やっとまとめまして、御
承知
のように、
コマーシャル
というのは持ち込みが多いものでございますから、そういう
基準
を
コマーシャル
をつくっている
人たち
に
コマーシャル
の
事例集
とともに差し上げまして、
民放
の考査、
基準
、
番組審議
の同じような
立場
で
コマーシャル
をつくっていただきたいということを特にお願いいたしまして、これが着々と実を結ぶのではないかという期待を持っております。 細かいことはまた別に申し上げるとして、いままでこの三十
年間
、
民放
は
番組
につきましては相当
努力
を重ねてきておりまして、徐々によくなりつつあるとは思いますが、特にこれからの
ニューメディア
との
関連
を考えますと、
市民社会
が要求している
情報
、これが急速に
技術
の
進歩
と同時に
拡大
するわけではなくて、やはり徐々に
拡大
していくわけでございます。それに対して、
技術進歩
が非常に進んでまいりますと、
媒体
の
拡大
と
視聴者
の要求の
拡大
がアンバランスになってくる。そうしますと、
媒体
が必要以上にふえますと、
既設
の
媒体
はそれだけ一個一個の
媒体
の
価値
が下がってくるわけでございますから、それを補うためには、やはり
番組
の質だとか
放送
というスポンサーから見た
商品価値
、そういうものを上げていかなければならないわけでございます。やはりこの
努力
が
番組面
に
関連
してまいりますので、
ニューメディア
を取り入れる際の
政府
の考え方にも、
十分番組
にもかかわりがあるということをお考えいただきまして、
ニューメディア
の
取り入れ方
についても十分お考えいただきたいと思います。 ただいまは、
媒体
がふえますと、
マスコミ
の
独占排除
という
意味
で、
一つ
の
媒体
がふえますと新しい
経営者
にそれを渡したい、
既設
の業者には二重には渡さないというようなことがずっとなされておりますけれ
ども
、
経営
の基盤が違っているだけでやはり同じ
放送
という
立場
での
NHK
には多くの
媒体
が重複して与えられていますが、
マスコミ
の
独占
の弊害よりも
放送
の
進歩
という面の
メリット
の方がいいということで、そういうことがなされていると思います。
民放
といえ
ども
、三十年の歴史を持ったりっぱな
マスコミ媒体
、そういうものには複数の
媒体
を与えても、
メリット
こそあれデ
メリット
はないんじゃないか、そういうことによって、
媒体
がふえることによる
媒体
の
価値低減
を救い、かつ
視聴者
のためになる
内容
のある
放送
がそれによって確保されるのではないかという面もあることを十分お考えいただきまして、今後の
ニューメディア
の
取り入れ方
につきましても御配慮をいただきたいというのが私の希望でございます。 一応最初の
意見
といたしましては、そういうことで締めくくらしていただきます。
加藤常太郎
5
○
加藤
小
委員長
次に、
藤村参考人
にお願いいたします。
藤村志保
6
○
藤村参考人
藤村
でございます。 私はきょう、二十年の
女優生活
の中で、初めての
役柄
、
逓信委員会
での
参考人
という聞いたこともない
役柄
をいただきまして、いささか戸惑っておりますけれ
ども
、日ごろ私の
俳優
としての
仕事
を通じまして、また一
視聴者
としての
立場
から、
テレビ
に
感じ
ておりますことなどを率直に申し述べさせていただきたいと思います。 私
ども俳優
にとりましては、
舞台
も
映画
も
テレビ
もあるいはラジオも、それぞれが
真剣勝負
の場でございます。どれに手を抜くかとか、どれに力を入れるかというようなことはございませんけれ
ども
、それでも多くの
俳優
さんに、もしもその中で何が一番
仕事
をしたという
充実感
を与えられるかという問いをかけましたら、その筆頭に
テレビ
だと答える人は少ないと思います。 それは、
テレビ
しか知らない、つまり
テレビっ子
と申しますか、その
ジャンル
しか知らない
俳優
さんは別といたしまして、
舞台
なり
映画
なりほかの
仕事
を経てきて
テレビ
をやっている者にとりまして、果たして
テレビ
が一番
俳優
としての
充実感
を得られるかということになりますと、いささか疑問がございます。 ですけれ
ども
、ほとんどの
俳優
さんは、いまその
生活
の
収入源
というものは
テレビ
に負っていることが多いのです。それからまた
新人
の
登竜部門
といたしましても、
映画
よりも
舞台
よりも
テレビ
の
恩恵
にあずかることが多いのです。 たとえば、たまたま私、今回
NHK
の
テレビ小説
に出ておりますが、
NHK
の朝の
テレビ小説
あるいは大河
ドラマ
、それからTBSのお昼の
ポーラテレビ小説
、そういったものでは、
新人
が大きくその場で育っていくという、そういう私
ども俳優
にとりましては
テレビ
の
恩恵
にあずかることは多いのですけれ
ども
、もう
一つ
何かむなしさを
感じ
ることが多いのは、結局、
一つ
はその
制作現場
に原因があると思うのですね。
NHK
の場合は
下請
ということはございませんけれ
ども
、
民放
の場合にはいまほとんどが
民放じきじき
の
ドラマ
の
制作
というものはなくなっておりまして、
下請会社
さらにその
下請会社
に行っているというのが
現実
だと思います。そういたしますと、一番経済的にも時間的にも厳しい条件に置かれますのはその
制作現場
でございまして、
幾らゆとり
を持った良心的な
テレビ番組
をつくりたいと思っても、時間もない、
お金
もないというような
現場
で、
流れ作業
にならざるを得ないという
現実
を、私も何度か経験しております。もちろん、スタッフも
出演者
も一生懸命なのですけれ
ども
、
視聴率競争
という前では、そういう厳しい
現実
の中で、
お金
と時間がないという中で、本当に不本意にもインスタント的なつくり方がされているということがたくさんございます。 ですから、そういったことで、やはり私
ども
の
仕事
というのは、決して何か機械がベルトコンベヤーに乗せられてつくられていくというようなことではなくて、感性の
仕事
ですから、私
ども俳優
としてのその
役柄
を演じるときに、何か心の高まりというか、
役柄
に近づいていく過程というものが大変大切なのに、それがどんどんせかされて、もうテスト一回、本番一回というようなことがほとんどでございます。そういった中では、これでいいのかなということをほとんどの
俳優
さんが考えていると思いますけれ
ども
、私
どもテレビ
をつくる、
俳優
の一人としてその一端を担っているわけですけれ
ども
、
テレビ
の
制作
ということに関して、
制作側
も
出演者
の私
ども
も、やはりここでもっと厳しい
仕事
の選択をしなければならないのではないか、そういうふうに考えております。 それで、たとえば
皆様
ももうお気づきかと思いますが、二時間
ドラマ
が大変はんらんしてまいりまして、
年間
三百本つくられるということになります。そうしますと、それはもう即企画の貧困につながるわけでございます。果たして、
サスペンス
が当たったからといって、どこの局もどこの局も軒並み二時間の
サスペンス
を出していく、そういうことがいいのかどうか。柳の下のドジョウをねらうという
傾向
が
テレビ局
には大変多いのですけれ
ども
、私は、いまの
世の中
が、
サスペンス
がいけないとは申しませんけれ
ども
、何となく物質ばかりが優先して心がぎすぎすしている
世の中
にあって、せめて
ドラマ
の中で何か人の心に訴えるようなヒューマンな
感動
と申しますか、やはり
人間
が生きていくすばらしさ、
人間
のやさしさみたいなもので
皆さん方
に
感動
を与えられるような
ドラマ
がもっとつくられていいのではないかと思っております。そういった
意味
で、私
ども俳優
としても、
技術
の
向上
の
努力
をするばかりでなく、
自分自身
の
人間
の修行ということも含めまして豊かな
人間性
を身につけていかなければいけないのではないかと思っております。 それから、私、たまたま昨年
NHK
の
視聴者会議
の
東京
のメンバーの一人に、これも初めての
役柄
でさせられまして、いろいろな
ジャンル
の
方々
と
一つ
のテーマについて、
NHK
の会長さん初め幹部の
皆様方
と
討論会
をいたしましたのですけれ
ども
、その中で
感じ
ましたことは、やはり
テレビ
というのは
受け手
の職業とか
生活環境
によってずいぶん
個人差
があるのですね。
送り手
と
受け手
のギャップはどうしようもないということがわかったのですけれ
ども
、それでも、先ほど
小野参考人
も申し上げましたように、いろいろな
意味
で
意識
が少しずつ変わりつつあるという
現実
もそのとおりかと思いますけれ
ども
、やはり
テレビ
というものが私
ども
の
生活
の中に不可欠のものであるとしたならば、その人にとって一番
テレビ
から何を得たいかということの問題が大変大切だと思います。 ただ、いろいろな
ジャンル
の
方々
と話し合って、共通していたことは、
テレビ
の
速報性
、つまり
ニュース
の
重大性
ということではやはり
皆さん
同じような
意見
を持っていらっしゃいました。
テレビ
を大きく分けますと、
報道
と
娯楽
という大きな二つの柱に分けられるかと思いますけれ
ども
、
報道番組
においても、最近は
民放
も
NHK
も本当に力を入れていると思いますけれ
ども
、ただ大きな事件を
報道
するだけではなく、先ほ
ども
申し上げましたように、私
ども
の
生活
に身近に直結した
情報
、つまり
生活情報
といいますけれ
ども
、そういったものがきめ細かに送られてくるということが大変私
ども
は望んでいることで、たとえば
天気予報
がすっかり定着いたしましたと同じように、私
ども
の身の回りで、たとえば車の免許を持っている人が四千五百万人にももう達しているということ、そういう
交通事故
の恐ろしさを伝える方法としても
テレビ
が大いに力になってほしいと思いますし、それから、物価問題あるいは
エネルギー問題一つ
にいたしましても、
生活情報
として私
ども
に必要な
情報
は、これからもきめ細かに末長く
テレビ局側
からは送っていただきたいと思います。 それと、結局
テレビ
というのは、その社会的な
影響力
の大きさを思いますと、
制作者側
が
視聴者
に迎合するだけではなくて、意向を酌み取ることはもちろん大切ですけれ
ども
、やはり何か
世の中
の
イニシアチブ
をとっていくというか、
世の中
をいい
意味
で変えていくというような
見識
、それは
NHK
は
NHK
なりの
見識
、あるいは
民放
は
民放
なりの
見識
で
努力
をしていらっしゃることはわかりますけれ
ども
、さらにその
努力
を進めて、
世の中
の
イニシアチブ
をとっていくというようなお気持ちで
番組
をつくっていただきたいと思います。 それから、きょうは
議員
の
先生方
が
皆さんおそろい
ですけれ
ども
、
テレビ
の
活用
の仕方をもう少し、たとえば、国会とつまり私
ども庶民
の
生活
との
結びつき
の
一つ
の大きな
活用
の場としての
テレビ
の使い方というのが、何かもっとほかにあるような気がいたしますし、その点は
議員
の
皆様方
にもお考えいただいて、
政治
と私
ども
の
生活
が常に強い
結びつき
のもとで行われていくように、そんな場にも
テレビ
の
活用
ということが考えられるのではないかなと考えております。 どうも失礼いたしました。
加藤常太郎
7
○
加藤
小
委員長
以上で
参考人
からの
意見
の開陳は終わりました。 これから
懇談
に入ります。 〔午前十時二十六分
懇談
に入る〕 〔午後零時十五分
懇談
を終わる〕
加藤常太郎
8
○
加藤
小
委員長
これで
懇談
を終わりたいと思います。
小野
、泉、
藤村
、三氏の
参考人
が、時間たっぷりというか、もう時間をオーバーするまで貴重な御
意見
を述べていただいて、まことにありがとうございます。厚く、心から各
参考人
に対しまして御礼を申し上げます。 これにて散会いたします。 午後零時十六分散会