○岡田(利)
委員 保安
監督員が一体どういう勧告をしていたのか、勧告の内容は未公開になっているわけです。あるいは新しい制度でできた保安
監督補佐員、補佐員が
監督員に対して一体
現場の保安問題についてどういう進言をしていたのかということも私はきわめて重要な問題だと思うのであります。そういう面から、ここでは責任がある答弁はないと思いますけれ
ども、やはり注意をしなければならぬことは、保安
監督行政全体の中で、メタルと
炭鉱を比べれば、最も
災害強度の強いのは
炭鉱ですよ。北海道の保安
監督局はメタルと
炭鉱全体を把握するわけですね。しかし、いま置かれている現状から言えば、
炭鉱の保安という問題は特に北海道の場合重大に
考えなければならぬですね。そういう点でいろいろまた冷静に
考えてみなければならぬ面もあるのではないかなと私は思うのです。そういう
意味で、いまの答弁もありましたけれ
ども、そういう点について冷静にこの
報告書を受けて、
政府の保安
監督行政についても
考え直してみるというような謙虚な言葉が必要である、私はこう思うのであります。この点は答弁は要りませんけれ
ども、私の
意見として
指摘をしておきたいと思います。
同時に、これも私、多年問題にいたしているわけでありますけれ
ども、有資格鉱山労働者、指定鉱山労働者という資格がありながら、掘進先の先山やロングウォールのロング長に何らの保安資格がない。保安係員を補佐する位置づけもないわけですよ。これは今日の
炭鉱の
状況からいって問題ではないか。少なくともある一定の先山には
保安教育をする必要がある、一般の鉱山労働者以上に時間をかけて教育する必要があるのではないか、できれば保安係員に対するダブルチェックの役割りを与えてはどうなのかということを問題提起をしているのですが、なかなかまだ結論が出ていないわけであります。しかし、これからの
状況を
考えますと、そういう点に踏み切らざるを得ないのではないのか。もう一度この点について検討されるように要望いたしておきたい、こう思います。
以上で保安関係の問題について終わりますけれ
ども、あと
北炭新鉱自体の問題について二、三
質問しておかざるを得ないと思うのです。
ここ数日、
北炭新鉱の再建問題についていろいろ御
意見が出ておるわけです。きょうも朝のニュースで
報道されているのですが、伝えられるところによれば、大沢管財人に対して
北炭社は一案と二案の再建方式を出した、提案をした。その第一案は、すでにその前に
報道されている
夕張新鉱を旧買い上げ方式によって二百九億で買い上げてもらう。そしてこれは国に結局売却するということになって、その後どうするかという問題についてはその後
考えられたらいいのではないか。そしてそのお金で労務債とかその他のものを払うという点が出されて、しかもこれは
北炭グループの実質上の首領である萩原さんが記者会見までされて実は
意見を述べられておるわけであります。したがって、これはきのうの
段階ではまだ正式に提案されていないと思うのですが、きょうの
報道によれば、正式に大沢管財人に一案と二案を提案された。二案の場合には、二年間ぐらいかかって新しく
坑道展開をして
採掘をするというような構想になっておるわけであります。
したがって、きょうの
質問に当たって、正式に大沢管財人に提案されたのかされないのか、同時にまた特にこの第一案については、この真意について
通産省としてはただしたことがあるのかないのか、また、ただしたとすれば
通産省はどう理解をしておるのか、この点についてお答え願いたいと思います。