○山花
委員 いま
お話しになりました、一言でいいますと若干PRが不足しておったのではなかろうかと、この問題点につきましては、実は三年前の
改正の時点におきましても、全体の傾向は先ほど私が申し上げた
状況でありますので、当時の
建設大臣みずからが、これはPR不足である、しっかりがんばらなくちゃいかぬと、こういう
お話だったわけですが、実はそれから三年間たちまして同じ問題がなおあるということでありますと、やっぱりここはもう一遍腰を据えていただく必要があるのじゃなかろうかということを実は強調して、
指摘をさしていただきたいと思うのであります。
実は私、東京にもこの農住
住宅があるというように伺ったものですから、ある現地の
状況について、現地の農協その他からいろいろ
お話を伺いました。そこで、もう
一つほかにも進まない問題点があるんじゃないだろうかという気がいたしますので、全般的な
状況についてお伺いする中から、私
どもの問題提起をひとつさしていただきたい、こういうように考えるところであります。
さて、実は先ほど申し上げました東京の唯一の実績であります四十四戸というのは、都下稲城市の平尾の地区にある
住宅であります。全体が二十二ヘクタールを団地
面積といたしまして、ここは東京でも水田が比較的広くあった
土地のようでありまして、水田が七・八ヘクタールこの中に含まれております。全体の団地
面積から
公共施設の用に供している
面積を引いた残りに対する水田
面積の割合は三七・五%でありますから、比較的この
法律案に即した形で団地の建設がなされたのではなかろうか、こういうように考えているところであります。
実はこの団地の条件ということについて、後の質問に
関連いたしますので、伺ったところを御紹介したいと思うのですが、担当は稲城の農協でありまして、資本量、資金が約百億円ということでありますから、比較的小じんまりとした農協であります。職員が四十人、二人の職員がこの団地にかかりっきりで担当して仕事をしておるようであります。ただ、
都市型の農協でありますから、正組合員が五百二十名、準組合員が千名ということのようでありますけれ
ども、年間六十日以上の就農ということで、何か正会員の要件としては五畝で正会員になれる。百五十坪で正会員になれるということでありますから、きわめて
都市型の農協であります。
ここでこの事業に取りかかりまして、私が伺いましたところ、ちょうど四、五日前、先週だったものですから、新しい
住宅建設が終わりまして入居の申込者がたくさんいらっしゃっているというような、環境は比較的よいところということもあったわけですけれ
ども、こうした
状況についていろいろお伺いした中では、農協としてはこの法案にかなり
期待をしておるようである、こういうように私は伺いました。全体の
都市農業を守るということをスローガンとして掲げながら、一方においてその
都市農業を進めるためにはある
程度のこうした対策が必要である、こういう
観点から非常に
期待をしておるということだったようなんですけれ
ども、実はその
期待の中で、もう
一つの問題点と申しますのは、不安があるそうでございます。どこに不安があるのかといいますと、十年間で利子補給が打ち切られるということについての不安であります。これは立法技術もあるでしょうし、大蔵省の
関係もあるでしょうし、さまざまな技巧をこらした中での十年間という
制度だと思うのですが、十年たって利子補給を切られたならば、あと一体どうなるだろうか。今回の
制度は
土地を売ってお金をつくって団地をつくるという必要がなくて、
土地を持ったまま利子補給していただいて農住
住宅を建てることができるから、いまはいいのだけれ
ども、十年たったところで現に利子補給がなくなってしまったならば、追い詰められてせっかくつくった
土地をまた売らなければいけないとか、そういう問題が出てくるのじゃないだろうかといったような、十年の期限というところに大変大きな不安を持っておうたというのが農協の皆さんの
期待と同時に不安であります。したがって、この十年間ということにつきまして、改めて検討していただく余地がないだろうか、これが農協の皆さんの強い希望でありましたので、建設省としてはさまざまな技巧はあると思いますけれ
ども、この点について検討する余地が少しでもあるかどうかということについてお伺いをさせていただきたいと思います。