○藤田(ス)
委員 長官はちっとも私が聞いていることに答えてくださらないのです。私は、なぜ志布志でなければならないのか、その点について長官はどういう納得をされたのかということを知りたいわけです。具体的には、県知事との折衝とかいろいろあることは知っておりますよ。しかし、いやしくもあの貴重な志布志という国定公園が大きく変わろうとしている中で、一体なぜそこまでやらなければならないのかという認識を、どう思っていらっしゃるのかということを聞きたいわけなんですが、それは自分のところの所管と違うなんというのはちょっと無責任だと思うのですよ。どうなんでしょう。石油備蓄は必要ということで、そういうことを前提にしても、この貴重な自然を破壊してまで志布志に立地することの公益というのは、私は
考えられないわけです。そしてまた、仮にこの自然破壊の問題を抜きにして見たとしても、志布志に立地することは
国民の損失にはなっても公益は存在しないというふうに
考えています。
私はきょうここに資料を持ってまいりましたけれ
ども、
委員長、よろしいですか。(資料を示す)それは通産省からもらった資料なんですね。それを見ますと、志布志の用地費はほかのところに比べてずいぶん高いでしょう。倍近い値段になっているんです。むつ小川原と苫小牧東部はともに平米当たり一万三千円でしょう。福井は一万五千円、秋田は一万四千円。志布志は幾らですか。二万四千円なんです。これは、この前ここの
委員会で石油公団も
答弁していらっしゃいますが、総額五百億円、そして平米当たり二万四千円なんです。ほかのところと比べて倍近い値段でしょう。ほかの基地と異なって志布志は人工島だからそういうふうに高くなるということは
考えても、倍近い値段になるようなところにつくっていくというのは一体どういう公益があるのですか。私は、自然破壊の問題を抜きにしても、この志布志に立地すべき公益は、こういう非常に高い用地費の点から見ても何もない。膨大な歳入欠陥が出ているときに、そういう面からも
国民から見たら大きなマイナスだというふうに思うわけです。この貴重な自然を破壊してまでここへ立地を認めるという公益、むしろほかのところに比べて高い用地費で
国民にとって二重の損失になる。それでも長官は志布志に立地することに公益があるというふうにお
考えなのでしょうか。