○楢崎
委員 それまでじっと待っておるわけにはいきませんから、もし間違っておったら、後で間違っておると言ってください。
これによって私、説明しますよ。
いまあなたがおっしゃったとおり、左上にT・0・1F―16A―1とある。Tはテクニカル、Oはオーダー、1Fは戦闘機、16Aは
F16のこと、1は操縦教範、もしこれが2であれば
整備教範と、こうなる。これは操縦教範である。
それで、ここに表がある。上に飛行機の図がある。一番端、両側のマークは、これは御承知のとおりサイドワインダー、真ん中の両方に大きな丸がある。これはドロップタンク、三百七十ガロンを
意味しておる。真ん中、つまり
F16の真ん中に一発つけるんだ。そこの一番下にBDU―12と左側にあって、BDU―12の項がある。その真ん中のところに黒丸が四つついておる。これは
装備するということです。次のページ、同じくBDU―38、これも真ん中に黒丸が四つついておる、
装備するという。
この種の資料としては、BDUというのは御案内のとおり模擬弾、核模擬弾で、これで表示しておるというわけです。これは何を
意味するか。BDU―12、これは先ほどもちょっと出ました核爆弾のB57の投下
訓練用の核模擬弾である。BDU―38は、同じく核爆弾B61の投下
訓練用の核模擬弾である。明確ですね。
それで、なぜ
F16が主要戦闘機、対地支援戦闘機として採用されたか、御承知でしょう。
アメリカの
議会で承認された
機数、取得の
機数計画は千三百八十八機だ。ペンタゴンの方の希望の計画は二千三百三十三機、これほど
F16を重要視している。なぜか。
御案内のとおり、あなた方の資料によるとこの
F16はF4EJあるいは
F15J、
F104J、
F1、これらの飛行機よりも小型なんです。しかも投下爆弾――
空対空、AAMじゃないですよ。投下爆弾の積載可能なポンドは、F4EJが五百ポンドだと八個、
F15Jが五百ポンドだと十二個、
F104Jが五百ポンドだと三個、国産の
F1が五百ポンドだと八個。これに対して、この
F16の爆弾は五百ポンドたった二個です。千ポンドだと一個です。役に立ちますか、普通爆弾だったら。よほどのことじゃない限り普通爆弾は積まないのですよ。それはさっき言ったとおり、イスラエルがイラクの原子炉をあれしたときはこれが使われた。あの程度ならそれでいいです。しかしこれは、核爆弾を使わなくては
F16の
意味はないのです、対ソ戦争の場合は。しかもこんな小さな飛行機、小型にしたのは何の
意味か。これはいわゆる
対象国のレーダーからとらえられないために小型にしたのです。その利点はあるけれども、爆弾の積載量は少ない。したがって、これは一発にかけるのです。だから、ここのマニュアルにあるとおり、これは核爆弾を積むのですよ。それが主要
目的なんです、
長官。これはマニュアルにあるとおりです。
そこで、
三沢基地がなぜ
F16の
基地として選ばれたか。まずさっき言ったとおり、
ソ連のレーダーから捕捉されにくい、小型である。しかも、いま
日本周辺で
F16があるのは韓国の群山ですね。韓国の群山とウラジオの距離は何キロメートルですか。それから、ウラジオストクと
三沢の距離は何キロメートルですか。