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瀬谷英行君 私はやはり事なかれ主義はいかぬと思うんですよ。事実がはっきりしている。これは幸いにして
けがだけで済んだ、殺されないで済んだけれ
ども、もしもこの人が樺美智子さんのように殺されたりしたということになると、なおさらこれは大きな問題になってしまう、取り返しのつかないことになってしまう。そこで、実は私も昔、安保騒動のころ
機動隊に、何もしないのにけっ飛ばされたという経験があるんですよ。だから、
機動隊というのは何もしないと言ったって当てにならない、こういうふうに思っているんですよね。
それともう
一つ、
警察の事なかれ主義でもってやはりどうも腑に落ちないなと思う点がもう
一つある。これは時間の
関係でこっちの方へ話を移しますけれ
ども、榎本三恵子という人が週刊文春に手記を書いているんです。この人の手記によると、ロッキード
事件の田中角榮元総理の運転手笠原という人が自殺をしたということについて疑惑を持っているんですね。あれは自殺じゃないと、こういう
考え方を持っている。それから笠原運転手の奥さんの言葉も、自殺とは思えない、こういうふうに言っているんですね。
そうすると、事故死でなくて自殺でないということになると、他殺ということになるんです、これは。そうでしょう。他殺ということになるというと、
犯人がいる。ということになる。だから、自殺であったならばこれはしようがないです。どういう動機かということは死んだ人に聞くわけにはいかないからこれはしようがないけれ
ども、もし他殺であったとすると、
警察とすればあくまでも他殺の線でもって
犯人を捜さなきゃいけない、こういう義務が当然出てくると思う。
この文春の記事をごらんになったかどうかわかりませんけれ
ども、不審の点が幾つかあるということも指摘をされております。そして、これを一々読み上げると時間がかかりますから一々読み上げませんけれ
ども、週刊文春の十一月十九日号「笠原運転手はなぜ「自殺」を」という欄を読んでみると、われわれが
考えてみてもどうもこれはおかしいなと、こういうふうに思わざるを得ない。もし自殺という点について疑惑があるならば、当然これは調べなきゃいかぬと思うんですけれ
ども、その
調査は一体どうなっておるのか。もし他殺だったとすると、まだ殺人罪の場合は時効が来てないはずなんですから、当然これは何らかの
捜査をしなきゃならぬというふうに思うんですが、その点どうですか。