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坂倉藤吾君 次の問題に移りますが、蚕糸それから砂糖類のそれぞれの
価格安定
事業団が一緒になりまして、十月一日から
蚕糸砂糖類価格安定
事業団、こういうふうに発足をしたわけでありますが、これは法案審議の際にも幾つか
指摘をいたしましたが、きょうは時間の
関係で労働条件問題にしぼってひとつ問題点を提起をいたして、解決を早くしてもらいたいということを申し上げたいわけでありますが、前に提起をいたしました一つは宿舎の貸与条件の
関係であります。宿舎の貸与条件の中で五六糖安第二二七号通達がございますが、この通達の中の「入居時経費等」という項の中に「退屈時に返戻される敷金を除いた入居時経費は、
事業団が負担する。」と、こう通達文書が出ているようであります。こうなりますと、いわゆる敷金というものはあくまでも個人が負担をしなきゃならぬ、こういうことになるようでありまして、これは前にも申し上げましたように、きわめて私は問題じゃないのか、こういうふうに言わざるを得ません。その後、五六糖安第二三一五号で一部それに対する手当てがなされてはおりますけれども、基本的な物の
考え方からいきますと、この敷金自体契約が
事業団とそれから家主と行うわけでありますから、そこに入る職員自体は職員と
事業団との
関係であって、そこの家主と職員との
関係ではない。ここのところはもう少し制度的に明確にすべきであることが原則じゃないのか、こういうふうに思うんであります。これがまず第一点。
それから第二点の問題は、勤務時間の
関係について旧糖価の方は旧蚕糸の方にほとんど類似といいますか、同じような形態に整理をされた、これは大変な御努力があったというふうに思いますが、同じくその当時
指摘をいたしましたいわゆる超過勤務の単価の問題であります。この単価問題は、当然勤務時間が確定をすれば確定をしたことによって超勤単価は自動的にはじき出されてくる、こういう筋合いのものだと私は理解をいたします。それでなければ
基準法のいわゆる超過勤務、時間外労働に対する意義というものは消えてしまうわけでありまして、この辺がまだ未確立のように承っておるんですが、きわめて残念な問題だ、早く整理をしてもらいたい、これが二つ目の問題であります。
それから、一番
中心になりますのは給与問題であります。給与というのは労働条件の一番基本の問題でありまして、これは
大臣も法案審議の際にお約束をいただいていますように、決してマイナスにならないようにやろう、こうなっています。ところが、それぞれの蚕糸
事業団あるいは糖価
事業団の中で歴史がありますから、体系が異なっておることは事実でございます。しかし、少なくとも体系が異なっておりましょうとも、給与体系自体がこういう合併の際に、個別の適用の問題と体系自体の問題と二つ、両面あるわけでありまして、しかもこの給与体系というのは、将来にわたるいわゆる昇給昇格、こうしたものを含めて総合的に組み立てられなけりゃならぬはずのものであります。しかもこういうものを整理をする際には、それを整理をするために要する資金というものが当然準備をされて、そうしてその
措置というものが図られるべきであろう、こういうふうに思うんです。ところが肝心の職員の給与表に関しまして、五十六年十月九日のいわゆる提起と、それから五十六年九月十八日、その前の提起と、これ提起の仕方が変化をしておりまして、大変私自身拝見をした段階では問題ありというふうに言わざるを得ません。
具体的に申し上げますと、これは幾つかの関連があるわけでありまして、ざっと言いまして、糖価の場合には上に厚く下に薄い体系、蚕糸の場合には下に厚く上に薄い体系、この二つが用いられるわけでありますから、そういう
意味からいきますと、私は、上下そろえていくためには大変な原資を必要とするであろう、その原資をどう
確保するかということが理事者側のきわめて大きな課題じゃないのか。そのことについては農水省が大きく力をかさなければ、当事者能力その他から言って問題あるだろうということは前回
指摘をしたわけでありまして、その辺の解決がおくれておって合併をするときに間に合わなかった。同時に、間に合わなかったし、また今日段階でもまだそのことについての基本的な感覚というものが生きてないというふうに思うんで、これはきちっと責任持って対処をしてもらいたい、私はこういうふうに思うんです。
持ち時間が来ておりますので、具体的な回答を長々いただく必要はありませんでして、
指摘をしましたものについて責任を持って
大臣として
措置をするのかしないのか、あるいは理事長としてそのことについてきちっと対処ができるのかどうなのか、この辺を明らかにしてもらいたいと思います。
そして、さらにもう一点だけ具体的に言いますと、問題を提起をしましたときに、
事業団は事務所が二つありまして、二つの事務所が全然名前だけ一緒になって、結果としては同じじゃないかというときに、いわゆる総務
関係等は一緒にするんだから、かえってそれでよくなるんですよという
説明がございました。しかし、現実に発足をいたしましてまだ一カ月でありますから基本的なものにはなってないと思うんですが、建物が分散をして二つあることによって、逆に作業条件というものは悪くなってきている。これに対する基本的な、将来能率を上げて当初の目的を達成をしていくために、どういうふうな基本構想をお持ちなのか、これも簡単にひとつ。