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市川正一君 お答えの意味するところはわかりますが、私はもう一歩突っ込んで、当面の自粛通達においても、そういう点で厳重なやっぱり注意を促す必要があると思いますし、かつ
懇談会においてもそういう問題が当然議論の対象になるべきだとこう思うんです。
というのは、一例を挙げますが、これは私
自身が住んでおります大阪の高槻市というのがありますが、そこで沢良木町の松原小学校の横にニチイが出店計画をしています。ニチイ南高槻ショッピングデパートというのでありますが、まさに手段を選ばぬ悪質な出店工作が行われております。ここではニチイの社員が、出店に反対している地元商店主などの協議会がありますが、北本さんという会長を密談に誘う文書を手渡して、ここにその文書がありますが、反対運動を切り崩す、こういう工作までいたしております。これは地元で大問題になって、私ここに朝日
新聞のコピーを持ってまいりましたけれ
ども、朝日
新聞はこう言っております。「ニチイが切り崩し文書
進出反対リーダーに 市議会委で審議のさ中」、というふうにうたっております。私、時間の
関係上詳細をここで申し述べる余裕がありませんが、とにかく極秘裏に会って、会長個人の商人としての将来的ご発展がどのように約束されるのか等を
考えて話をしたい。そして後で、会長と個人的に話し合った
内容が他に洩れることはございませんという形で切り崩しをやろうとしている。これだけではないのです。さらに反対運動を切り崩すために、文字どおりの買収が行われている。これは出店阻止協議会に加盟しております高槻の南市場
事業協同組合でありますが、これがニチイの出店を認めるならばということで三千万円を支払うという協定をひそかに交わしている、こういう事実があるのが判明いたしました。その当該の組合は、これは現役員の前任者が勝手に結んだ契約であって、そしてまたきわめて不明朗なものだどいうことで、この破棄を決定しております。協定の結び方は、これはニチイが組合と協定する際に、当時の
理事長と
理事六人が立ち会いましたが、そのときの金額は一千万円、ところが、その役員の改選後、どうも何か疑いがあるというので追及したところ、別に一千五百万円を支払うという念書が出てまいりました。ここに念書も持ってまいりました。さらに追及すると、今度は
理事長の肩書きを使って、個人名義で五百万円払うという念書も出てまいりました。こういう点で地元のやはり大問題になって、一般
新聞も大きく取り上げております。これも私、コピーを持ってまいりましたが、「出店認めれば三千万円 ニチイ高槻の市場と協定書」ということで、これもまた大きな社会問題になっております。
こういうふうなことが堂々と行われておるのでありますが、この点で地元の運動を進めておる
人たちが大阪の
通産局へこういうやり方についていろいろ
指導の要請に参りました。ところが、担当官がおっしゃるのは、たびたび
指導をしているがニチイは意に介せず、金を出しても出店に必要なことは何でもやると言って開き直っている、こういわば嘆いていらっしゃるのです。これでは、私、
通産省の行政監督官庁としての権威もまた
指導性もいわば失墜と言わざるを得ぬと思います。私は、担当官の善意は信頼しております。しかし、幾ら通達を出しても馬耳東風、幾ら
指導しても聞き入れない、開き直っている。こういう点はやはり私、
通産省として、本省の方から断固として厳しく実情もつかみ、そして改善
指導を行っていただきたいと思うのでありますが、この点いかがでありましょうか。