○山崎昇君 もう私の時間もなくなってまいりましたから、少しくこの臨調についてお聞きをしようと思っておったのですが、改めてこれはやらしてもらいたいと思うのです。
ただ最近、臨調の専門委員をやっておられる方方がいろんな雑誌なり座談会なりあるいは木等を出されております。私もできるだけそういうのを読ましてもらっておるのですが、いまここに持っておりますのは、これは「日本の未来」というタイトルの本でありまして、座談をやられておりますのは加藤寛さん、猪木正道さん、関嘉彦さん、土屋清さんであります。そして、臨調の問題について加藤さんと土屋さんが触れておるわけでありますが、もう時間ありませんから一点だけ私は
行管庁長官に申し上げてみたいと思いますのは、加藤さんの話によりますというと、
行財政改革という名前でなければ官庁は
資料を出さないというんですね。そして、
行財政改革だと言ったので、大蔵省はその辺に見当たらないようなすばらしい
資料を出してきたという。ところが、各官庁も出してきたけれ
ども、大蔵省の
資料を見るというと大蔵省に都合の悪いことは
一つも載っておらない、各官庁から出てきたものを見るというと、これは大蔵省の悪口ばかり言う、こういうことが歴然とここに書かれているわけです。
そこでまた、七月の九日に答申案がまとまったそうでありますが、これは加藤寛さんのこの著書によりますというと、それまでは
行財政改革に対する答申とこうなっておったのが、それが二十三時五十分に原案ができて、わずか十分ぐらいの間に財政の財の字がなくなって
行政改革という答申になった。だから、社会党が最初から、今度の第一次答申というのはこれは
行政改革ではない、
政府の財政政策の後押してはないかという批判をしてきたのですが、いみじくも加藤さんがその旨を言っております。そして、重ねて土屋さんの著書によりますというと、この第一次答申の下書きは大蔵省が書いたと書いてあります。だから大蔵省が
資料を出して、大蔵省が原案をつくって、そして答申の直前に財の字を削って
行政改革という答申をして、いまの臨調答申という形になったと書かれています。私はきわめてこれは遺憾だと思うのです。私
どもには
資料がないのです。
そこで最後に、時間が過ぎましたから行管長官と大蔵大臣に要望したいのですが、この土屋さんが述べておりますように、そこら辺にないくらいの大蔵省が
資料を出したというんですから、この
資料を国権の最高機関であります国会にも出してもらいたい。それから各官庁で出されました重要な
資料もわれわれに出してもらいたい。その上でわれわれにも
行政改革どうあらねばならぬかという討論に参加さしてもらいたい、こう思うのです。
まず、大蔵大臣と行管長官に出すように私は要請をしたいのですが、お答え願う。
最後に、総理、これがいま臨調に参加されている方々の言っていることなんです。そういう意味でいうと、私は、何でも最近は臨調が万能の神みたいなことを言われておりますが、そうではないのだということをこの方々が言っておるわけでありますから、そういう意味でこれから第二次、第三次の臨調答申が来るわけでありますから、われわれにも
十分審議できるような
資料の提出を全般的にこれはお願いをしておきたいと思うのですが、その点は総理からお聞きをして、時間が過ぎましたから私の質問を終わっておきたいと思います。