○柳澤錬造君 この
特別委員会の
開会の冒頭に
玉置特別
委員長の方から、内閣改造云々の
総理のその御
発言でくぎを刺されましたから
総理はそういうこと言われたのだと思いますし、私もそれ以上深入りして申し上げるつもりはございません。ただ、大変大事なことなんで、仮に大臣がかわられても、いまいろいろおやりになっていることはそのままやっぱり継続されていくのだということをぜひ
総理はお
考えいただいて、そしてさらに大事な点をお聞きをしていくのですが、この
行政改革というのは、私は法律が成立したらそれでいいというものじゃないと思うのです。この法律が成立するのがスタートになると思うのです。それからがうまくいくのかどうかということになるので、そういう面に立ちまして、私は、中曽根行管
庁長官が
予算委員会のときに、土光さんと心中するつもりですというようなことを言われたことをいまでも覚えているのですが、あの土光さんと心中するつもりですという言葉を聞いたときに、私は大変申しわけないんですけれども、中曽根長官は土光さんのお人柄を知らないなというふうに思ったんです。私は土光さんとは長いおつき合いもしてまいりましたし、あれほどりっぱな人はおりませんです、私が尊敬するんですから。ですから、そういう意味において第二臨調の会長に土光さんのようなりっぱな人を引っ張り出したということは、私は
総理なり長官なりよくやったなと思いますし、そういう意味で、あの土光さんを会長にしての第二臨調でもっていい答申を出してほしいということは私も希望するわけなんです。
そこで、私は長官なり
総理にもお聞きをいただきたいのですが、長官はこの行革で土光さんと心中するつもりですと言うのだけれども、私のお願いしたいのは、土光さんと心中するのじゃなくて、
国民の皆さん方と心中する気持ちでもってこれに取り組んでいただきたいということなんです。そうでなければ成功しませんというんですよ。どうやってこの法律の持っている内容というものを
国民の皆さん方に理解をしていただくのですか。
どちらかというならば、いままで
政府がお
考えになっているということは、
政府は余り痛い思いをしないでやろうとしている内容がかなりあるわけですよ。それで、中曽根長官は四日のときにも御
答弁の中で申されましたけれども、
行政改革は
国民が望んでいる、支持をしていると言われた。
国民が
行政改革を支持をしていることは間違いないんですよ。しかし、
国民は、
行政改革をやってくれ、むだな税金を取るのをやめてくれということは一生懸命望んでいるけれども、そのことが即いまの
政府がおやりになることを支持しているのじゃないんですよ。そのところをよくお
考えいただかなかったならば私は大変なことになると思うのです。
いつも言うように、私はこの行革というのは新しい国づくりでしょうというんです。
鈴木総理も二十一世紀に向けての国家的な大計だとおっしゃったのですから、本気になってその気持ちでもってお取り組みをいただきたいし、額に汗してまじめに側いている人
たちが、ああよかったなとそう思って恵んで働けるような世の中、社会にどうするかということが私はこの
行政改革の勝負だと思うのです。その
国民の支持をどうやって得るのですかということがポイントになるんです。皆さん方がいま
国民から支持を得られていると思ったら大変な間違いです、これは。その
国民の
信頼を得るために
国民の心をどうやっておつかみになるのですかというそこのところは
総理、理念というよりかむしろ私は哲学といった方がいいと思うんだけれども、そういうものを本当に
総理なり大臣の皆さん方がお持ちになってこの
行政改革にお取り組みですかということなんです。そこのところを皆さん方からお聞きしたいのです。