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藤原房雄君 私は、そんなに即効性というか、こういう膨大な
研究ですからあすあさってということじゃないだろうと思いますが、これは農林省とかそれから開発庁とか共同
研究ということでありますし、その貴重なデータがそれぞれの部門で生かされるという形になることを予測はしておるのでありますけれ
ども、非常に今日のこの災害の様相というものが、災害は深化するというようなことも言われているぐらいいまや様相が変わっておる。そういう中で、旧態依然とした物の
考え方てはならない。やっぱりそのときそのときの現象というものを分析をし、そういう中からまた新たな方途というものを見出していかなければならないだろうという、そんな気がするからちょっとお尋ねしたわけであります。
そういう基礎
研究というものが被害を最小限度に食いとめる大きな効果をあらわす、そういうことで、
研究ということに
科学技術庁としては取り組む姿勢というものが大事なんだろうと思いますけれ
ども、それの実用化ということについても眼を向けて、そういう手順、システム、こういうものについてもぜひひとつまたお
考えをいただきたい、こう思うのです。
それから、雪害ということについて、私はもう春にもいろいろ申し上げたのでありますが、これは豪雪地帯町村議
会議長全国大会、近くまた行われ、また今日までもここの議長会で、いろいろな豪雪で悩んでいる方々、町村
中心の議長さんが集まりまして、豪雪地帯は雪のないところより見ますといろいろな面で窮状にあるのだということでいろいろ対策を政府に要望いたしているわけでありますが、その中の一つに
調査研究の強化という項目がございまして、これはもうすでに
御存じのことであり、また今日までもいろいろ言われてきたことで、新しいことじゃ決してないのでありますが、今度の
科学技術庁の重点施策の中に、雪害対策の
研究等の
推進として十億三百万、去年より一億ぐらい
予算がふえているような形になっていますね。
雪害対策の
研究等の
推進十億。この中に、「雪害対策の
研究については、豪雪地帯における家屋周辺の雪処理等の生活関連雪害防止
技術の
研究を行うとともに、雪害の社会、経済に及ぼす影響についての
調査研究等を進める。」、こういうようになっているわけです。これは分科会のときに
大臣にも申し上げたわけでありますが、雪の基本的な
研究というのは昔から中谷宇吉郎先生等を初めいろいろなされているわけですが、実際生活に即した面での人文、社会
科学的な面からの総合的な
調査研究というのは非常におくれているのじゃないか。文学的にいろいろ美文でつづられるものはあるかもしれませんけれ
ども、われわれの日常生活に雪というものがどんな影響を及ぼすのかという総合
調査はないということで、ぜひこれはそういう面からの
研究も
推進をいただきたい、こういうことで
大臣にも申し上げたわけです。
大臣もまた、非常に必要なことだろうということでお話がありましたが、こんなことも含めて今度のこの「雪害対策の
研究等の
推進」というのは
考えていらっしゃるのかどうか。
それから、
研究機関の
施設及び
研究員等を強化充実してもらいたいということについては、これは外国でもそんな何十人も何百人もいるような
施設はございませんで、数は少ないかもしれないけれ
どもその
研究の成果等においては諸外国に劣らないぐらい
研究員はがんばっておるということや、各
大学の連係プレー等で
研究所のないところについては
推進をするというお話でありました。長岡と新庄、これは青森なんかですと雪質が違うからぜひ青森にもという声が強いわけでありますが、いますぐにというわけにいきませんし、こういう財政事情の中で
研究所をどんどんふやすというわけにもいかない。そういう面については
大学のネットワーク、これを強化して進めていくというお話も
予算審議の中ではあったわけであります。こういうこと等も
考え合わせてのこのたびのこういう
予算づけといいますか、理念というものがその底に流れておるのかどうか、これはどうでしょう。