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田中(恒)
委員 なお、私は、厚生省にもっといろいろ
お尋ねをしたいのですが、農林省もそうですが、〇・一三ppm、これは
カリフォルニアの緊急基準である、こういうふうに言われておるわけです。それを
日本に持ってきて、当面、臨時的にということですが、私
どもが
承知しておる範囲では、
カリフォルニアはことしの八月に〇・〇一五という非常に厳しいものを
カリフォルニアの安全衛生の局あるいは基準
委員会が採択をして出した。ところが、それを最終的には、
アメリカの認可をするようなところでしょう、そこでこれは緊急性がないとか、あるいは
農業や工業がこれには対応できないとか、あるいはそれほど小さな数値でなくてもよろしい、こういうことで却下をしておる
経過があります。そのときには〇・〇一五ppm。これは、当時
カリフォルニアは、この
EDB薫蒸というものを
チチュウカイミバエの関係で相当広範にやらなければいけない、だからそれに伴う作業が非常にたくさんになるから吸収が非常に多くなるという心配でこういう低いものを出したのでしょうが、却下をしております。それを受けて、これは一九七七年と言われておりますから、いまから四年前に検討せられたものを〇・一三ppmとして出して、そうしてこれでいこうということになったと聞いております。しかし、これは最終的にはまだ決まってないと私
どもは聞いておる。その基準をめぐってのいろいろな細目について最終的には決まってない。
手続機関でこういうことで臨時的にやっていこうということになっておるようでして、私は、
カリフォルニア自体はこれでびしっと決まったというふうにも理解しておりませんが、いずれにせよそういう
経過で、まだ
アメリカでもこれはいろいろ問題になっておるようであります。
まして
日本の場合はほとんど
EDB薫蒸に基づく発がん性の問題から人体に与える影響などについてきちんとしたものがないわけわけでありまして、そういう面では、これから私
ども国会の舞台の中でさらに詰めたいと思いますが、厚生省としてはそれらも十分
調査をせられまして、私も専門家ではありませんけれ
ども、いろいろな資料を集めて調べさせてもらっておるが、やはり持ち込まれている
EDBの薬の問題は、がんの問題なり妊娠の問題なり男子の睾丸の精子の
発生率の問題などで非常に影響が出てくるという動物試験はたくさん出ておる。そういう
意味で、非常にこれは慎重に取り扱っていただきたい、こういうふうに御
要望しておきたいと思います。
そこで、もう一つだけちょっとお聞きしますが、この
チチュウカイミバエの
発生の原因は、
アメリカでは旅行者が持ってきたのではないかという説が一番多いわけですね。これは
日本では、この間参りますと、
アメリカへ行かれる人は
果物を持って帰らぬようにしてくださいという、こういうビラを配っておるようですけれ
ども、これは持ってくるものがある
意味では一番こわいかもしれないですよ。これはもう全面
禁止するということはできぬのですか、最小限この程度のことは。