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国務大臣(
安孫子藤吉君) その辺はまことに重なるような議論になるわけでございまして、定数とかあるいは給与とかという問題、これは県議会で議決をし、あるいは町村議会で議決をし、まさしく形の上では地方固有の問題になっておるわけですね。だから国でどうこう言おうと、地方の
責任者が提案をして、県議会なり町村議会で議決をすれば、それが生きていくわけですね。それを国の
立場からなかなかどうこうするというわけにもいかない問題だろうと思うんです。そんな意味で、言葉が適当であるかどうかは別として、固有の事務、こう言われておるわけですね。
しかし、その実態を探ってみますと、必ずしもそうじゃない。定数を決めるにいたしましても、因の
関係できているやつが七、八割になっておる、こういう実態があるわけです。それから財源の問題にいたしましても、そういう問題があるわけです。そこでこの辺にメスを入れなければ本当の
改革はできないだろう、こういうふうに思うんです。
そこで、第二臨調におきましては、国との関連における問題というものをやっぱり取り上げざるを得ないわけでございます。中曽根さんがそれを強調するわけです。私はそうじゃない別の
立場からいま御指摘のありましたような
答弁をしているわけです。
そこで、そこに食い違いがあるんじゃないか。こういうことになるわけですけれ
ども、しかし実態を探って本当にフェアに考えてみれば、第二臨調においても、国との関連が大部分を占めるそうした定数問題について論議をしてもらわにゃいかぬだろうと思うんです。この問題は従来地方制度
調査会においても、事務の再配分とか何かいろいろなテーマのもとにこの問題を主張いたしておったわけでございますけれ
ども、なかなか実効が上がらない、それが実態でございます。今回の第二臨調において相当の決意を持ってその答申を実行しようとするこの環境の中におきまして、第二臨調においてもその問題を取り上げて、そしてそのけじめをきちんとしてもらうということは、
地方行政にとりましてもまことにいい方向じゃなかろうか、こういうふうに考えます。それで中曽根さんとも相談をいたしまして、そこはひとつ両者相
協力して、問題の要点はそういうところにあるんだから、この線でひとついこうじゃないか、こういうようなことで大体話をつけておるわけでございます。
したがいまして、第二臨調におきましても、定数の問題に関連いたしまして国の
関係するいろいろな人的配置の問題、そういう問題、補助の
問題等も論議をしてもらって、そしてこれがすっきりした形において今後における
地方行政が進行するように私
どもは
期待もいたしておるわけでございます。いまも
お話が出ましたが、林君が委員にも入っておりまするので、その辺の地方制度
調査会の大体の考え方というものをのみ込んでおるわけでございまするから、この辺は論議としては広く論議されるだろう、私はこう思います。
しかし、答申の形においては、いま行政局長も言っておりましたけれ
ども、何としても国でここで決めてみたところで手のつかぬ問題もあるわけですね、実態といたしましては。そういうものを答申の形にいたしますと、それが実行できないという形になっても、これもまずいことだろうと私は思っておるわけです。その辺の振り分けの問題は、林君も委員になっておりまするし、その辺の事情もよく知っておりますから、論議はいろいろ論議されるだろうけれ
ども、答申の形においては、その辺の振り分けというものはある程度できるのではなかろうかと、またそういうことも
期待をいたしておるということで話をつけたと、こういう経過でございます。