○峯山
昭範君 これね、いまおっしゃるとおりなんです。それも私わかって言っているわけです。ところが、たとえば天災融資法を発動していろいろやると、それはやっていただいているわけですからそれはそれでいいんですけれ
ども、要するに農家の皆さんがサトウキビを物すごくたくさんつくっていて大量に被害があったというなら、それなりの共済にしたって何にしたって救済できるわけです。ところが、農家の皆さんというのは非常に零細なんですよ、要するに。金額にしても、それは全体ではもうわれわれから考えれば非常に小さい金額なんです。それだけに、いわゆるそういうふうなものでも救済できないような感じの人たちがいっぱいいるわけです。そこのところをぼくはわかっていただきたいということです。
それからもう
一つ、幾つか具体的な問題を申し上げます。
一つは、鹿児島の種子島に公社牧場というのができました。この問題、
農水省の方に前一回私申し上げたことがありますから御存じの方もいらっしゃると思いますけれ
ども、若い青年が離島で初めて県と国が融資をいたしまして牧場をつくりました。それで若い二十代の青年が入りまして牧場を始めたわけです。その青年たちは五、六人ずつ、全部で幾つかグループがあるわけですけれ
ども、やっているわけです。ところが一生懸命やり始めて、お金もつぎ込んで始めた。そして牛乳の
生産が始まって、やっとこれから採算を合わそうかという
段階になって、いわゆる乳価ががっと下がった。そのために採算がどうしても合わなくなってきた。たとえば、国や県の指導あるいは村の要請によってやった仕事でもなかなかうまくいかない。こういうふうな問題もあるわけですね。
きょうは時間の
関係ありますから続けて申し上げましょう。
それからもう
一つは、田舎の問題ですから、たとえばサトウキビに次いではやっぱりイモなんです。向こうではカライモと言いますが、こちらで言えばサツマイモです。このイモ、農家の皆さんは収入源としてはもうイモしかない人がいっぱいいるわけですね。そうしますと、イモをいわゆる収入源にするためにはでん粉にしなければいけないわけです。ところが、でん粉工場というのは、もう昔は個人の、いわゆる民間のでん粉工場というのも何カ所かあったわけですけれ
ども、最近は公害設備の問題や何やかやで、結局でん粉工場が採算が合わなくなってできなくなった。そのために、でん粉工場は農協でやらざるを得なくなってきた。これはもう
大臣、御存じのとおりだと思います。農協が今度はでん粉工場をやり始めたんですけれ
ども、農協ももう
赤字なんです。
いろんな問題がいっぱいありますけれ
ども、量の問題もありますでしょう、あるいは最近は公害防止施設というのをつくらなくちゃいけない。この問題についても、私
農水省の皆さんに来ていただいていろいろお伺いしましたら、公害防止施設についてもそれぞれ
補助金を出していると、だからそれで十分済んでいるようにおっしゃいますけれ
ども、地元ではなかなか、一回の
補助金でやったけれ
ども、公害防止施設がうまくいかない、うまく作動しないというわけです。もう少し大きな設備をつくらないと運用できないということで、またやった。ところが、でん粉の公害防止施設というのはもうなかなか大変なんですね。しかし、農協はもうこれやめたいんですけれ
ども、やめちゃうと農家の皆さんが困っちゃう、だからどうしてもやらにゃいかぬというふうな問題が
現実に起きてきているわけです。こういうふうな問題があります。
さらに今度は、こういうふうな小さな種子島でも、同じように、皆さん御存じのとおり減反政策が割り当てで出てきているわけです。もうネコの額のような
水田を耕かして、そして種子島の農家の皆さんがつくったお米だけで、要するに種子島の人口でいわゆる食べていくお米が足るか足りないかという量なんですね。にもかかわらず、そういうところでもやっぱり減反政策が行われて、そしてそれじゃその後どうするかという具体的な指導がどうしてもできない。
そういうふうなことで、非常に離島の
農業という問題があらゆる点で行き詰まっているところもあるし、
現実に農協や県の指導でやってもうまくいかない点がある。こういう点は、やっぱり私はどこかで国が本気になって、いわゆる離島の
農業振興という点あるいは農家の皆さんをどうするかという点を総合的に考えていただきたい。あるいは今度新しくできる
農業センターでそういうことができるのかどうかわかりませんが、もっと付加価値の高い蔬菜をつくるとかいう点もあると私は思います。いろんなことをやっぱり研究していただきたいという点もあるわけです。
いろいろ申し上げましたが、そういう点を含んで、きょうは
事務当局の方もいらっしゃると思いますので、それぞれの点について御所見をお伺いしておきたいと思います。