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三治重信君 くどいようですけれ
ども、そういうこと、やすきから入っていかれるということも結構だし、現にもういままでも役所をつくったりなんかするときでも、土地の取得がむずかしいときには、借地でも上屋の
予算は
大蔵省つけていたわけですからね。だからいままでもやっていることだということで、それで言えばもう話は終わっちゃうわけだ。ところが、こういう
公債を抱えた
財政を持っていくときに、また今後一番重要な土地の値上がり、また土地の値上がりによる住宅の建築の困難さということと、もう
一つはやはり国民の資産の保有の選好
状態、債券か
不動産かという場合に、
不動産というのはだんだん物量的には埋め立てしていく以上になくなっていくわけですよね、どんどんどんどん国や地方公共団体が買い上げていけば。だから非常な競り上がりになると、こういうことからいって、国が真っ先に買い上げてしまうについては、この際ひとつ積極的にそういう姿勢を直す
特別立法をやって、そうして欲しいときには買い上げますよと、いつ何ときでも
——いまあなたがおっしゃったいわゆる国に貸して河川敷地になったり道路になったら、いつ返してくれるかわからぬから、もう価値がないと、こう認められる人はいつでも買い上げますと、いわゆる時価で買い上げますと。しかし、そうでなければやっていくと。現に戦前の地主は、土地は売らぬけれ
ども貸すのは幾らでも貸しますというのが一般の大地主の大体の考え方ですよね。いまはもう土地は貸さぬと、売るならまあと、こういうことになる。そいつがいま道路をつくっても個つくっても、山林で税金が一銭もないような土地でも坪何万円なんというようなことで買い上げたり何かして、全国的には買い上げてやっているわけですよね。それからもう宅地にする場合でも、税金のほとんど上がらぬような山林の地目になっているやつを、いざ団地に開発するとかなんとかいうことになってくると坪何万円なんという値段をつけるから、そうするとその辺はすべてそれ以上の値段になると。これはやはり公共
事業が地価をつり上げる原因者だと、こう言っても過言ではないと思うし、またそういうことをいまから繰り返してやっていけば、これはさらに余裕金を土地の獲得に持っていくと、まあ仮需要がどんどんできてくる。
こういうことを考えていくと、建設
公債を抱えた国が
財政をやっていく場合に、やはり土地対策の一環としても、または建設
公債の有効な使い方からいってもぜひひとつできるだけ
政府は土地を買わぬで借り上げていくと。ことに高速道路や何かつくる場合や、それから河川の山の中の谷なんかを、そんなものを坪何万円かで買わぬでも、借り上げしておけば、
相当高い地代を出しても、地価の上がることもないし、
相当新しい土地に対する価値の考え方を変更するためにもなる。余り何でも一挙両得ばかりじゃなくて、三得、四得ということもやると何かまゆつばにとられるかもしらぬけれ
ども、私は、これは農地の政策の問題や土地政策の問題から、もう長年ずっと考えている。現に農地法がいわゆる自作自営主義からもう賃貸借を認めていかなければ自立農家をつくることができないということ。すなわち賃貸を認めていかなければ、また賃貸を奨励していかなければ自立農家ができないという考え方に農民もなり、また農協もみんななってきたわけだ。いつまででも、
政府が土地を買わなければ、大地主にならなけりゃ
事業をやらぬと、こういうことになって、地価ばかりつり上げていくという考え方はどうかと思う。
なぜかというと、まだ
大蔵省は、もう社会資本が足りないんだと、もっともっと公共
事業をやっていかにゃいかぬと、それも景気政策にも使うんだと。また基本的にも社会資本を外国並みに、公園もつくれば道路もつくれば、あらゆる公共施設もつくっていくんだと、こういうぐあいになっていくと、これは一般の資産の余裕を持つ、財産、小金を持ったのと、大きな
政府の金と土地の奪い合いになるわけだ。そうすると、大きなやつがつかまえたときの値段がさらに上がっていくということになるということで土地経済をひとつ特に考えてもらいたいと思う。それは建設
公債を抱えていくときに考え方として非常にいい発想になり、いままでみたいに
赤字公債や
公債は出さぬということになってくると、そんなに高いやつは将来に負債を残すようなことはできぬと、こういうこと。逆のことになるけれ
ども、そういうことについてひとつ、本当は大画に
答弁聞きたかったんだけれ
ども、これはやはり
大臣はすぐかわっちゃうから、
財政の事務当局で、本当にこれはいわゆる所有権を持たなければ仕事やいろいろの将来のことができぬということと、実際の土地に対する社会観念も変わり、また一番土地をよけい使う農業も賃貸借でやらなければ農業の発展ができないということにもうみんな認識が変わってきたんだから、そういう意味において、公共
事業関係あらゆることも再
検討して、買うなということじゃない。買うのは後にして、一時は借りていく、そのための
特別立法を、借りる
特別立法。それから、いわゆる安心を与えるための対策を考えていったらどうか、こういうことですから、よく
検討するということ
答弁いただければまあいいわ。