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大木正吾君
高橋さんは
課税最低限のことをおっしゃったけれども、私はそういう議論を何遍でもするんだったら、やっぱりあなたデトロイトへ行って、
大臣がおっしゃったみたいに、みそ汁飲んだりラーメン食ったり、そういうことをしたいと思っていませんけれども、アメリカはアメリカなりにたとえばコーヒーとパンと、それでエッグか何かちょっとつくぐらいの朝食なんですから、だからそういった形でも物を
考えなきゃならぬし、やっぱり日本には日本人並みでもって物を
考えなきゃならないし、同時に急激な変化ということは余り好まないわけですよ。だからやっぱり
課税最低限の論争をしようというんだったら、お互い一緒にパリ行ったり、ロンドン行ったり、あるいはベルリン行ったりしてしてみたい、こういうふうに思うんです、本当にやるんだったら。一体どれぐらい物が買えるかとやらなきゃだめなんだから。同時に、去年のいまごろは円が一ドル二百四十円ぐらいしておったわけですからね、この
資料いただくと、二百十七円かで計算してありますけれどもね。こういうものでも動くんでしょう、結局。そういったことで余りここでへ理屈を言って数字を言ってもらい
たくないんであって、
現実に日本の
所得税納税者がこれほどにランクアップされていって、そして
増税感、不公平感を増大していることについて、私は日経連の前の会長みたいに乱暴なことは言いませんよ。反税闘争なんということは言いませんけれども、やっぱり気持ちよく
税金を納める人は少ないかもしれませんが、まあまあしょうがないという気持ちぐらいになってもらいたい。こういうことにするためには、やっぱりいまの
税収の構造ということ、私の頭の中にずっとあります戦後三十六年間の中では、
間接税三〇%、直接税七〇%、これいいところだな、こういう見方をしてきましたので、そういう形をずっと保とうとすれば、どこを押えるかと言ったときに、私はやっぱり、それは
大臣がずっと三年間
大臣やっておられましても、毎年毎年
課税最低限いじくっていくなんという議論はなかなかできないと思うんですよ、私は。となりますと、ある
程度税率構造の刻み方を少し工夫することの方がむしろ
——事務的な面のことは
高橋さんおっしゃったことはわかりますよ。わかるけれども、もうちょっとそこのところを工夫していけば、
増税感というやっと不公平感というものはぐっと少なくなっていく、私はこういう
感じがするんです、だから
一つの提言として私が申し上げていることは、やはり税率構造について
——どんどん高成長時代にはどうしてもやらなければ自然増収があって困っちゃったわけですから、当時は。七千億もあったこともあります、ずっと余ったんです。だからそういったことの時代とは時代が変わってきているし、同時に毎年の
課税最低限による調整減税できませんから、一方法としてこの税率構造について
考えるべき時期じゃありませんか、こう申し上げているわけなんでありまして、そこのところは
考慮の余地がないというお
考えなのか、あるいは研究するなり前向きに、もうちょっと
税金を納める側に立って
——やっぱりマスコミなんかでも別にでたらめのことを新聞記事、雑誌に書いているわけじゃないと私思うんですよ。自然増収の議論を私は去年やった、
予算委員会で。当時は竹下さんがたしか
大臣でしたね。そのときに、自然増収か自然
増税かの議論したときに、新聞はどっちだろうかというクエスチョンマークでもって、なるほど
考えればそういったものもあるなと書いたけれども、ことしは全部が自然
増税、自然
増税、こういうふうに書いているじゃありませんか。そういったキャンペーンがあることは事実なんですからね、同時に、中身としてそういったものがあることも、またこれ
所得税に相当なウエートが高まっていることも間違いないわけだから、だから私はむしろそういった要するに重税感が偏るとか不公平を余り拡大しないためには、
一つの方法論として税率構造をいじくることも必要だろうし、もっといい知恵があったら私はぜひ、渡辺さんなんか頭がいいんだから、教えてもらいたいと思っているわけでしてね。