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説明員(垂木祐三君) 校内暴力等の非行を防止するためには、何と申しましても、やはり学校が主体となりましてこれに取り組む必要があろうかと思うわけでございます。児童、生徒の育成は、具体的に申しますと、やはり学校におきまして、それぞれの教師の指導によって行われるものであるわけでございます。
そこで、校内暴力等の非行の防止を図るために、それぞれの学校で教育の
内容を充実し、あるいは教師が一人一人の生徒を十分理解いたしまして、指導に当たることが重要になるわけでございます。したがいまして、文部省といたしましても、御
指摘のように先般通知を出して指導をいたしておるところでございます。この校内暴力を防止いたしますためには、学校が中心になるわけでございますけれ
ども、これとともに、家庭あるいは社会のそれぞれが、その責任を十分自覚いたしまして、真剣にこの問題に取り組んでいかなければならないと、こういうふうに思っておるところでございます。
そこで、学校教育の面でございますけれ
ども、先ほど申しましたように、教育活動の充実を図り、あるいは教師と生徒の間に好ましい人間
関係を育成いたしまして、生徒指導の充実を図ることが重要でございます。あるいは学校が家庭や地域社会の
関係機関や、
関係団体と密接な連絡をとりまして、そのもとにこの校内暴力等の非行の防止に取り組んでいくことが必要でございまして、通知などによりまして、この点の指導をいたしておるところでございます。
具体的に申しますと、またそれ以外にも生徒指導講座の開催をいたしますとか、あるいは生徒指導
資料の作成、配付などによりまして、教員の資質の向上を図るとか、あるいは生徒指導研究推進校や、生徒指導研究推進地域を設けまして、学校ぐるみ、あるいは地域ぐるみで生徒指導に取り組むように推進をいたしておるところでございます。
それから、社会教育の面につきましては、家庭教育学級とか、家庭教育総合セミナー等を開催いたしまして、家庭教育の充実に努めておるわけでございまして、文部省の施策といたしましては、このような施策の充実を一層図って、校内暴力等の非行の防止に図ってまいりたいと、こういうふうに考えておるわけでございます。
なお、
警察との協力の問題につきまして御
指摘があったわけでございます。児童、生徒の非行防止のためには、先ほど申しましたように、学校が地域社会の
関係機関とか、青少年の健全育成団体等と十分な連絡をとりまして、対処していくことが必要になっておるわけでございます。
昭和三十八年に文部省と
警察庁との協議をいたしまして、青少年の非行防止のために、学校と
警察との連絡を強化することといたしておるわけでございまして、それぞれの地域の実情に応じまして、市町村その他の地域ごとに、たとえば、学校
警察連絡協議会等の名称での連絡協議会を設けまして、学校と
警察とが連絡をとりまして、非行の動向や、非行防止に対する
情報の交換でございますとか、あるいは非行の防止計画の策定などを行っておるわけでございます。
このような機会を通じまして、学校は平素から
警察と連絡を保っておるわけでございますが、それ以外にも個別にそれぞれ非行
事件などが発生した場合には、相互に緊密な連絡をとりまして、児童、生徒の非行防止に努めておるところでございます。