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説明員(
高木文雄君)
経営改善計画は大体概案を私の手元でまとめたところでございます。しかし、これにつきましては、まあ制度の上では私
どもが案を作成して
運輸大臣に御提出を申し上げまして、で、そこで
運輸大臣に御
検討いただいて御
承認をいただくということになっておるわけでございますけれ
ども、現実の問題としましては、まあ私
どもの
考え方と
運輸大臣のお
考え方との間に余り乖離があっても、いわばみっともないということにもなりますので、事実問題といたしましては現在
運輸省とも御相談をいたしておるところでございます。
また同時に、この
経営改善計画の中でやはり非常にむずかしい問題は、この短い期間に職員数を急激に減らすという点にあるわけでございまして、これは何がしかの意味において労働条件にもいろいろ
影響があるということから、場合によりますと協定、協約の一部を手直しをするということをしなければできない場合もありますから、したがって、事前に職員諸君、ましてその代表組織であります職員組合の幹部諸君との間で具体的な詰めを行わなければならないということで、事実問題としては組合の諸君ともいろいろ話をいたしております。やや非公式な形でございますし、これは
交渉ではないわけでございますけれ
ども、話し合いをいたしておるわけでございます。
そこで、
内容につきましては、
法案審議の
段階で申しましたとおり、まず、いま職員三十五万ということであれば、六十年度におきますところの
経営収支を見ました場合に、年金の問題とかあるいは退職金の問題、場合によりましたならば
地方交通線の問題といったような問題を別にいたしまするならば、どうにか単年度で収支が均衡できるということを
考えておったわけでございますが、その後いろいろ電気料金その他物価が上がりましたりいたしました。また、率直に申しまして、五十五年度は大変お客さんが少ないということで、収入の伸びがとまっておるというような
現状でございまして、五十四年の七月の
段階で、私
どもがいわゆる
再建についての
基本構想案というものをお示しいたしました
時点といささか前提条件に変更があるわけでございますので、当時のいろいろな想定で六十年
時点でどうにか黒字になるという計算をいたし、御
説明をいたしたわけでございますが、その点について、その後の前提条件の変更が、
現時点で
見通しました場合の六十年
時点での収支見込みにどのような
影響があるかということをしさいに点検をいたしたわけでございますが、いろいろプラス、マイナスの要素がございますけれ
ども、結論的には六十年度
時点でどうにか単年度収支均衡し得る
体制をつくり得るであろうという
見通しを持っております。
ただ、その場合の条件として
一つ非常に重要な問題は、運賃の問題があるわけでございます。私
どもの現在の案では、毎年増加いたしますところの
経営費、これは世の中の物件費の水準あるいは人件費の水準が、大体今後の
見通しとして年率五%ぐらい増加していくのではないかと
考えます、その結果また収支アンバランスが拡大をいたすということになりますと、とうてい収支均衡に持っていけませんわけでございますが、そこで運賃をどう見るかということでございますけれ
ども、運賃につきましては大体年率、平均でございますが、年率五%ぐらいの収入増加を見込ましていただくということを前提にいたしております。
それから輸送量でございますけれ
ども、輸送量は、ほとんど
旅客、貨物とも増減なしという、やや年率一%弱の増を見ておりますけれ
ども、まずまず増減なしという前提でございます。
以上によりまして、一方、前々から申しております三十五万人という職員でやれるかやれないかということを
検討いたしました。この前構想案をまとめましたときには、きわめて達観的な見方で三十五万人という数を打ち出していたわけでございますが、その後の
作業の結果によりまして、たとえば駅はどのようにするか、また貨物のヤードはどのようにするか、乗務員の乗り組み方についてはどのようなことでやっていくか、工場におきますところの、工場の必要要員はどう見るか、研修についてはどう
考えるか、施設についてはどう
考えるか、電気についてはどう
考えるかというような、それぞれのパート、パートにつきましてどのような新しい
体制を組み得るかということをしさいに点検をいたしてまいりました。
相当いっぱいいっぱいではございますけれ
ども、三十五万人でやれるであろうということで組み上げてまいりまして、しかもそれは頭の中で
考えるのではなしに、各地域地域、各現場現場についてどんな見当でいくかということを積み上げてまいったわけでございまして、
現時点におきましてほぼ
見通しを得たということでございます。
その詳細につきましては、まだちょっと残っておりますし、
労使間でもまだまだそうした点の物の
考え方について
基本的に
意見の違っている点等もいろいろございますので、これを公式に世に問うというのはもうしばらく御勘弁願いたいわけでございますが、一方において、
労使の間においてもそういう話を取り進めますと同時に、政府サイドとの間でいまお話し合いをいたしている最中でございまして、なるべく早く取りまとめて皆さんの御批判を得たい。またこれがまとまりませんと、先ほどお触れになりましたように、
地方交通線その他の問題につきましても、全体の姿はわからぬではないかという御批判が出てまいりまして、何事も相進まなくなるということでございますので、なるべく早くまとめてまいりたいというふうに
考えておるわけでございます。
大変漠とした話でございますので、あとはお尋ねに従いましてお答えを申し上げてまいりたいと存じます。