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政府委員(福川伸次君) 第七次
政策につきましては、現在までのところ
石炭鉱業審議会
政策部会に検討小
委員会を設けまして、十三回審議をいただいておるわけでございます。現在までのところ、非常に大きな問題といたしまして、国際的な
石炭の需給あるいは市場の
見通しをどのように想定をし、その中で御
指摘の
国内炭をどのように位置づけるかという問題でございます。
今年度の、五十五年度の出炭の
見通しはおおむね千八百万トン程度に推移すると思うわけでございますが、現在それぞれ既存の炭鉱の自然
条件、あるいは将来の
開発の可能性等々を会社からも事情を聴取をいたしまして、現在取りまとめをいたしているところでございます。従来までのところ
石炭鉱業の生産体制の改善、保安の確保、経理改善等々いろいろやってまいりましたが、今後いま申し上げましたような諸
条件を勘案いたしまして、今後の
石炭政策の
国内炭の位置づけを
石炭鉱業審議会でお取りまとめを願うということでやっておるところでございます。
現在、いろいろ既存
条件等を見ますると、必ずしもこの千八百万トンをさらに大きく伸ばしていくということについてはかなり困難な
状況がございますが、これも
石炭の環境、いわゆる海外の市場
条件の変化、
輸入炭の価格動向、あるいは
代替エネルギーの動向等を見て、これの位置づけをこの審議会の方でおまとめ願う。現在までのところ、年央、あるいは夏、来年度の新
政策に間に合うような形で、その位置づけを明らかにしていただくということで努力をいたしておるわけでございます。
労働力の確保の問題につきまして、これも場所にもより、またその
状況にもよるわけでございますが、いずれにいたしましても、
石炭鉱業の将来の展望を明らかにする、あるいはまた技術面、教育面、あるいはまた社会福祉面の充実を図るというようなことで、今後の出炭を想定をいたしました場合に、その遺憾なきを期さなければならない。労働力の確保が非常に重要な問題であるということで、これも
一つの供給力の大きな要因として現在検討をいただいているところでございます。
それから新鉱の
開発がどうなっておるかというお尋ねでございまして、これも
昭和五十年度から
国内炭
開発可能性
調査を実施をしてまいりまして、当初九地域を選定をいたしましたが、その後、順次可能性の高いところをしぼってまいりまして、現在、天北と釧路西部との二つの地域の
開発の可能性を検討をいたしてまいっておるわけでございます。この点につきまして、もちろん自然
条件とも
ども、いま御
指摘の労働力の問題、あるいは環境問題等々も含めて現在検討いたしておりますが、これも第七次策の中で新鉱の可能性をどのように位置づけていくか、その評価をし、さらにまたその新鉱の
開発の可能性を詰めてまいりたいというふうに
考えております。
最後に、第四点として体制問題についての御
質問がございましたが、これも従来、私
どもはいわゆる私企業体制プラス
政策助成ということでやってまいりました。もちろん、もう少し国家の介入を強めたような形態がないかという御
意見も私
どもも
承知をいたしており、
石炭鉱業審議会でいろいろ議論をしていただいております。
いずれにいたしましてもそのような体制、やはり今後企業として合理化していく、あるいはその企業の努力が報われていくという体制の中で、どのようなことがいいのかということが
一つの大きな問題でございます。私
どもは、いまのところまだ答申が固まっておりませんので、私
どももその答申を尊重してまいりたいと思いますが、一応私
どもとしては、私企業体制プラス
政策助成ということの中で非常に障害があるかどうか見きわめてまいりたいと思いますが、いま国ですべてしていくということについてのいわゆる
開発の効率性ということと、
国内の資源の活用の必要性ということを絡み合わせて、その辺の検討をいたしていきたいというふうに
考えております。